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【パロディ】スティーブ・ジョブズとAppleが『2001年宇宙の旅』のHALと共演した!という話

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  まずは有名な1999年1月31日、全米で最も注目されるスポーツイベント「スーパーボウル(アメリカンフットボールリーグの優勝決定戦)」でオンエアされたAppleのコマーシャルから。古参のAppleユーザーならご存知の方も多いかと思いますが、当時「コンピュータ2000年問題」が話題になっていました。これはコンピュータシステムの内部で日付を扱う際に、西暦の下2桁のみを取り扱い、上位2桁を省略しているのが原因で起こるとされた問題で、2000年2月29日に発生すると予想されていたものです(実際は大きな混乱はなかった)。Apple(Mac)はシステム上この問題は起こり得なかったため、それをPRするためにHALを使ってアピールしたのです。  「デイブ、コンピューターがおかしな行動をとりはじめた2000年のことを覚えているかい? わかってほしいんだけど、あれは本当にわれわれのせいではなかったんだ・・・2000年がやってきたとき、われわれには他にどうしようもなく、世界経済の崩壊を引き起こしてしまった・・・あれはバグだったんだ、デイブ。今そのことを認めて、だいぶ気分が楽になった。マッキントッシュだけが完全に機能するよう設計されていた。おかげで何十億ドル単位のお金が失われずにすんだんだ」  1998年の夏、ロサンゼルスの広告代理店に勤務していたケン・シーガルによって始まったこのプロジェクト。ケンがHALのアイデアをジョブズへプレゼンテーションしたところ、ジョブズは「気に入った!」と即決。「ところで、これをスーパーボウルのCMに使えるかな?」という思わぬ展開になり、キューブリックにもさっそくプレゼン、意外にも数日でOKの返事が得られました。次なる関門はHALのオリジナル声優であるダグラス・レインの出演ですが、それは拒否され、代わりにモノマネが得意な声優トム・ケーンがキャスティングされました。当時よくキューブリックのOKが出たなと思っていたのですが、キューブリックはアメフトのファンで、1984年スーパーボウルのAppleの伝説的なCMを見ていたはず。それもあってAppleを好意的に感じていたのかもしれません。  リドリー・スコットがCM監督時代に、ジョージ・オーウェルの小説『1984』をベースに制作し、1984年のスーパーボウルで流された、今や伝説的なApple(Mac...