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【原作小説】Amazon Kindleにサッカレーの小説『バリー・リンドン』が新訳で登場。しかも398円の超破格値!

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バリー・リンドン: アイルランド落ちぶれ貴族の波乱万丈の生涯 (Amazon)  状態にもよりますが、当時460円の角川文庫版・深町眞理子訳の小説『バリー・リンドン』が4000円程度からとプレミア化している現在、なんとAmazon Kindleに19世紀堂書店より『バリー・リンドン: アイルランド落ちぶれ貴族の波乱万丈の生涯』として登場しています。しかも読み放題のkindle unlimited加入なら無料、購入でも398円と破格の安さ!  では、その新訳のデキはどうなのかというと、比較は以下の通り。 第1章 我が家系と家族優しき情熱の影響を受ける 情熱  アダムの時代以来、この世で起こった災厄のほとんどには、 必ずと言っていいほど女性が関わっている。 我 がバリー家が家系として存在し始めた時(それはアダムの時代にほぼ近いほど古く、 誰もが知るように高貴で由緒ある家柄である)から、 女性たちは我が一族の運命に多大な影響を与えてきた。  ヨーロッパ中で、 アイルランド王国のバリー・オブ・バリューグ家の名を知らぬ紳士はいないだろう。 グウィリムやドジエの記録にもこれほど有名な家名は見当たらない。 世慣れた者として、私は靴磨きの下僕同然の系図しか持たない成り上がり者たちの高貴な血統主張を心底軽蔑し、 アイルランドの王族の末裔だと吹聴する同胞たちの自慢話を嘲笑するが、 真実を述べるなら、 我が家系はこの島で最も高貴であり、おそらく全世界でもそうであった。 戦争、裏切り、 時の流れ、 祖先の浪費、 古い信仰と君主への忠誠によって、今は 取るに足らないほど縮小した我が家の所領も、かつては驚くほど広大で、アイルランドが現在よりはるかに繁栄していた時代には多くの州を包含していた。 私は紋章にアイルランド王冠を掲げたいところだが、それを称し陳腐化させている愚かな詐称者があまりにも多い。  女性の過ちがなければ、 今頃私はその王冠を戴いていたかもしれない。 あなたは疑いの目を向けるだろう。 なぜ不可能だと言える?もしリチャード2世に膝を屈した腰抜けどもではなく、勇敢な指導者が我が同胞を率いていたなら、 彼らは自由の身となっていたかもしれない。 残忍なならず者オリバー・クロムウェルに対抗する決然たる指導者がいたなら、 我々は永遠にイギリスの軛を振り払えたはずだ。 しかし僭称者に対抗するバ...

【関連書籍】スタンリー・キューブリック監督が登場するタイムトラベルSF小説『ピノキオは鏡の国へ』を読みました

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著者の津田ゆうじ様よりご提供いただきました。ありがとうございました  黒木探偵に持ち込まれた「私を探しますか?」と微笑むスマホ映像の美少女。同じ顔の少女が大正時代の古い写真の中にもいた。二つの時代に同じ少女。この謎から、全てが始まる。意図を持って刷り込まれる映像の「魔」。仕組まれた洗脳装置は映画だった。映像が、人々を最悪の世界へコントロールする。映画オタクの天才美少女、蟻亜三久がその謎に挑む。相棒は、前作『ピノキオは死を夢みる』のゾンビ男、火野時生。あのスタンリー・キューブリックが映画に隠した謎。様々な映画に隠された洗脳装置。そして巨悪は…第三帝国の男。映像に潜むマインドコントロールを暴け。二人は時空を超え、究極のゲームに挑んで行く。 (引用: 『ピノキオは鏡の国へ 』津田ゆうじ 著(Amazon) )  おおまかにプロットを説明すれば「JKがゾンビ男とコンビを組み、タイムマシンを駆使して世界を救う話」となるでしょうか。時代も場所もあちこちに「飛び」、その「飛んだ先」での大活躍で二人は世界を(日本を)救おうとするのですが・・・そう簡単にはコトは運ばず、ありとあらゆる試練が行く先々で待ち受けています。いわゆるタイムトラベルものとして、タイムパラドックスは当然絡んできますし、歴史上の人物も続々登場します(ナチスドイツの面々は特に)。その登場人物の中にキューブリックがおり、「スタンリー・キューブリック監督に現代のJKが会いに行く」というくだりがあります。  実はこの小説、全編に映画の引用や解説(裏話)が散りばめられていて、その種類も古今東西かなりの分量があります(映画ファンなら楽しめます)。で、その解説に一番文章を割いていたのがキューブリックなんですね(著者は大ファンなのだそう)。もちろんキューブリックとJKが会った、などという事実はなく完全な創作なのですが、虚実取り混ぜた「会談シーン」はファンならニヤニヤできること請け合いでしょう。  最近話題になったクリストファー・ノーランの『オッペンハイマー』でも問題提起されていたように、この小説の中心には「核問題」があります。それはプロローグからも示唆されているし、核を巡るまるでスパイ小説のようなスリリングな展開(もしナチスドイツが核兵器を手に入れていたら)もあって、読むものを飽きさせません。  読み終わって感じたのは「アニメ化す...

【関連記事】「彼はプロジェクト全体を消し去った」・・・スタンリー・キューブリックが誰にも読ませたくなかった本が出版へ

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 完璧主義者であったスタンリー・キューブリック監督。彼の映画の欠点についてあえて論じた評論が出版されることになった。  映画史に残る名作の数々を監督した容赦ない完璧主義者スタンリー・キューブリックは、1970年、自身の映画の欠点を論じた本の出版を阻止するため、法的措置を取ると脅すほど批判に敏感だった。『スパルタカス』や『2001年宇宙の旅』の監督は、この本の著者と出版社に対し、出版を阻止するために「徹底的に戦い」「あらゆる法的手段を駆使する」と警告した。そして、彼の死後25年経った今、キューブリックが誰にも読ませたくなかった本が、半世紀以上遅れて出版されようとしている。 〈以下略〉 (引用: The Guardian.com/2024年4月21日 )  1970年といえばキューブリックは『ナポレオン』の企画を通そうと必死になっていた頃です。キューブリックはこの『ザ・シネマ・オブ・スタンリー・キューブリック』の出版には自分の了承が必要であると契約に明記しており、それを行使したとのことです。記事中ではこの本のどこにキューブリックが「容認できない」とNGを出したのか明確にはわかっていませんが、おそらく『ロリータ』に関しての部分では?とのこと。その内容は 「あまりにも多くの点で、原作を浪費し、貧しくし、ありきたりにし、その複雑さ、ニンフェティズム、エロティシズムを奪っている」 と批判していますが、著した当人は 「脚色された映画版は、原作小説に対する無意味な裏切りだと思った。しかし、私はキューブリックの他の作品のほとんどに大きな賞賛を表明している」『2001年宇宙の旅』を 「偉大な業績 」とし、キューブリックの1957年の第一次世界大戦映画『突撃』を 「酔わせるような洗練された映像の映画 」と評している。 と困惑気味です。  キューブリック研究者のフィリッポ・ウリビエリ氏(管理人は彼の協力者の一人です)によると 「キューブリックの弁護士とニールの出版社とのやりとりを読むと、非常にショッキングだ・・・キューブリックは自分の映画を賞賛する本を望んでいたが、ニールの本はそうではなかった。それまでの彼の映画は、特にニューヨークでは批判的な批評家もいたが、肯定的に評価されていた。だから、彼は完全に肯定的な本を必要としていた」「キューブリックの映画について非常に正確で偏りのない見方を提供...

【関連書籍】戸田奈津子 金子裕子著『KEEP ON DREAMING』で語った、『フルメタル・ジャケット』翻訳家降板事件の戸田氏の言い分

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これが戸田氏の訳だったらどんな「甘い」ものになっていたのやら・・・ ※P144より抜粋 Q『フルメタル・ジャケット』の字幕訳者を交代した理由は?  そのマシュー・モディーンが主演した『フルメタル・ジャケット』の監督、スタンリー・キューブリックは究極の完璧主義者でした。自分の映画が公開されるときは、あらゆる国のポスターデザイン、宣伝コピーなどの宣材を全て、フィルムの現像の焼き上がりチェックまで、とにかく全てに目を通します。たとえば日本で印刷したポスターは色が気に入らないと言って、自分が住んでいて目の届くイギリスで印刷させていたほどです。  じつは『2001年宇宙の旅』(1968年)、『時計じかけのオレンジ』(1972年)など、過去の作品は大先輩の高瀬鎮夫さんが字幕をつけられていて、「キューブリックは字幕原稿の逆翻訳を要求するバカげたことをなさる大先生だ」とぼやいておられました。その高瀬さんが亡くなられ、私に回ってきたのが『フルメタル・ジャケット』だったのです。  ベトナム戦争たけなわの頃、アメリカ国内の陸軍基地(注:海兵隊基地の間違い)でしごき抜かれた新兵たちが、やがて地獄のようなベトナムの戦地へと送られて行く。これだけで言葉の汚さは想像つくでしょうが、とくに前半の鬼軍曹のしごき場面のすさまじいことといったら!日本人にはまったくないののしり文句を、新兵に浴びせまくるのです。たとえば、「Go to hell, you son of a bitch!」というセリフに「貴様など地獄へ堕ちろ!」という字幕をつけたとします。キューブリック監督の要求通り、その字幕を文字通り英語に直すと、「You - hell - drop」となり、英語の構文に整えるとなると「You drop down to hell !」のようなことになる。「Go to hell, you son of a bitch !」が「You drop down to hell !」になって戻ってきたら、キューブリック監督でんくても「違う!」と怒るでしょ。英語とフランス語のように語源を共有し(注:語源が語族という意図なら英語はゲルマン語族、フランス語はラテン語族で全く異なる)、いまも血縁関係を保っている言語同士ならともかく、まったく異質の言語の間で翻訳・逆翻訳をやって、元の文章に戻ることはありません。  「a son ...

【関連書籍】児童書『この人を見よ!歴史をつくった人びと伝 4 手塚治虫』で紹介されている、キューブリックとのエピソード

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この人を見よ!歴史をつくった人びと伝 4 手塚治虫(amazon)  ある日、図書館にある検索の端末に何気なく「スタンリー・キューブリック」と入力したところ、この書籍がヒットしました。キューブリックと手塚治虫といえば 例の手紙のエピソード だろうな、と思って確認のために本棚を探したのですが目的の本がみつかりません。仕方がないので係の方に案内をお願いし、案内されて驚きました。なんと「児童書」のコーナーにあったのです。手に取って読んでみると、なるほど児童書なのですが、手塚治虫の数あるエピソード(「伝説」ともいいますが。汗)の中でこれが選ばれるとは、となかなか感慨深いものがありました。  この本を読んだお子さんがキューブリックのことを知り、やがて「映画沼」にハマっていく・・・という事例がどこまで現実味があるかは全く想像できませんが、Twitterで「お父さんの持ってたDVDで『2001年宇宙の旅』を観た」とか、「家にあった『時計じかけのオレンジ』を観ようとすると親に止められた」などといったツイートをたまに見かけることがあります。「キューブリック作品はこうして継承されていくんだなあ」と感慨にしたってよいものやら悩むのですが、そのアーティストや作品との出会いが人生のどの時期の、どういう形であっても、「出会うものには遅かれ早かれ出会ってしまうもの」だと思っています。まあ、出会ってしまったのなら仕方がありません。潔く諦めていただいて(何を?笑)、その後の人生を「正しく狂わせて」いただけたらな、と老婆心ながら思っております。

【関連書籍】スクリーン アーカイブス『スタンリー・キューブリック監督復刻号』がTOHOシネマズ日本橋・新宿、スクリーン・オンラインで発売

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 公開時のスクリーン誌の復刻記事を集めた特集号『スクリーンアーカイブズ スタンリー・キューブリック監督 復刻号』がTOHOシネマズ日本橋・新宿のほか、スクリーン・オンラインで限定販売中です(TOHOシネマズ新宿は10月18日より販売開始)。  掲載作品は『スパルタカス』『ロリータ』『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』『バリー・リンドン』『シャイニング』『フルメタル・ジャケット』『アイズ ワイド シャット』。内容は作品解説が主なので、特に目を引く記事はありません。ただ、故荻昌弘氏の解説は「映画愛」に溢れていて読んでいて嬉しくなりますね。  あとは例の星新一氏による『2001年…』に対する「勘違い批判」ですが(詳細は ここ で)、これは星氏に限らず、当時の多くの「大人たち」がこういった反応を示したそうです。「映像志向」の作品を「言語志向」で批判しても的外れ以外の何ものでもないのですが、公開当時の「空気」を知るにはいい資料と言えるでしょう。  当事者のインタビューは『アイズ…』のトム・クルーズとニコール・キッドマンだけですが、残念ながら内容はあまりありません。ただ、キッドマンが語る「彼(キューブリック)は最初から夫婦の俳優を使うと決めていた」は、この作品を読み解くのに役立ちそうです。  本書に頻出する「クーブリック」という表記ですが、小説『2001年宇宙の旅』の翻訳者である伊藤典夫氏を中心に、「発音はクーブリックなのでそう表記すべし」としてSFファンを中心に一部に広まりました。しかし一般に定着するまでは至らず、当の伊藤氏も「本人も亡くなったのでこれからはキューブリックで」と白旗を上げたので、現在は「キューブリック」で統一されています。  対面販売はTOHOシネマズ日本橋・新宿だけですので、ネットで購入するのが現実的かと思います。A4版48ページで1,800円(税別)という価格は割高感を覚えますが、掲載号数が書いてありますので古本を漁る際に目安になりそうです。スクリーン・オンラインのキューブリックページは こちら からどうぞ。 2025年8月11日追記:現在本誌は Amazonで入手可 。

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』のHAL9000に影響されたと思われる、手塚治虫『ブラック・ジャック』のエピソード『U-18は知っていた』

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あらすじ  コンピュータが診察し、コンピュータが手術をする。そんな巨大ハイテク病院を制御するメイン・コンピュータ《ブレイン》がある日突然、入院患者を人質にとって反乱を起こした。「ワタシハビョウキデス」というコンピュータに呼ばれて駆け付けたB・Jは、コンピュータの手術をはじめる。 (引用元: 手塚治虫ブラック・ジャック40周年記念ページ『【107】U-18は知っていた』 )  手塚治虫の漫画作品の中でも、常に人気上位にランキングされる『ブラック・ジャック』。その中に明らかに『2001年宇宙の旅』に登場したコンピュータ、HAL9000に影響されたと思われるエピソードがあります。それが『U-18は知っていた』です。  人間の外科医であるブラック・ジャックがコンピュータを手術するという荒唐無稽な話ですが、そこには「機械であれ人間であれ、命あるものは平等に扱うべき」という手塚の思想が見え隠れします。手塚は戦中派で空襲も経験していることから「命の尊さ」に対して特別な思い入れがあり、それを生涯のテーマにしていた・・・というのはよく語られる話ですが、個人的にはそんな単純な人ではなかったのではないかと思っています。というのも、その「命」を時には残酷に、時には杜撰に扱った作品も数多く存在するからで、そこには手塚の「まずはストーリーありき」「そのためなら命に限らず、あらゆる要素を劇的な効果を求めて躊躇なく利用する」というストーリーメーカーとしての「本性」が見え隠れしているからです。  キューブリックは ストーリーメーカーとしての自分の才能には懐疑的 でしたが、ストーリーテラーとしての才能にはある程度自信を持っていたでしょう。それは手塚と同じく「ストーリーのためなら、あらゆる要素を劇的な効果を求めて躊躇なく利用する」という映画制作の姿勢に現れています。キューブリックの場合、それは斬新な撮影技術や映像効果、これぞと思うアイデアに行き当たるまで繰り返されるアドリブ(テイク)の要求であったりしました。  キューブリックが『2001年宇宙の旅』の制作にあたり、 手塚治虫に美術監督のオファーの手紙を出した のはよく知られた話ですが、この時点ではキューブリックは手塚の「未来デザイン力」に期待を寄せていたのでしょう。しかし、手塚の本分は美術デザインでも画力でもなく「キャラの魅力」と「ストーリー」にありま...

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』の影響を感じさせる、堀晃の短編SF小説『梅田地下オデッセイ』

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  本棚の奥にあった単行本を引っ張り出してきました。本の扱いが悪いので、カバーが破けてしまっています  よくネットで地下街や駅構造の複雑さから「新宿ダンジョン」「渋谷ダンジョン」などと話題になりますが、関西では「梅田ダンジョン」が有名ですね。その話題が挙がるたびに思い出していたのが堀晃氏の短編SF小説『梅田地下オデッセイ』です。  ストーリーは梅田地下街が白昼突然閉鎖され、残された人々は生き残るために食料を奪い合う暴徒と化して地下街は無法地帯に。さらに地下街を管理するコンピュータが謎のシャッター操作をすることによって、ウメチカがまさしく「梅田ダンジョン」化。そんな中、主人公は地下街からの脱出を試みて阪急プラザ(現在の阪急三番街北館)から南へ向かう・・・というもの。  発表は1978年ですので、当時の梅田地下街(略称ウメチカ)がベースになっていますが、現在の地下街( Whityうめだ と改称)と構造的には大きな変化はありませんので、梅田地下街になじみのある方なら楽しめる小説です。その反面、なじみがないと主人公の位置関係が把握しにくく、ちょっと読みづらいという難点もあります。  1978年といえば『スター・ウォーズ』の大ヒットに続けてSF映画がブームになっていた頃。切望された『2001年宇宙の旅』のリバイバル公開も全国規模で行われていました。そんなSFブームの真っ最中に発表されたこの作品、作者の堀晃氏は『2001年…』の影響を語っていませんが、「オデッセイ」というタイトルや言葉を話すコンピュータ(ただし女性)、物語の鍵となる新生児とその目的など、そこここにその影響が感じられます。  この『梅田地下オデッセイ』ですが、 堀晃氏のホームページで全文無料で公開 されています。興味のある方はぜひ一読してみてください。  余談ですが、この物語のラストシーンの舞台になった堂島地下センターに入口があった「大毎地下劇場」(現在は廃館)という名画座に管理人は入り浸っておりました。友の会会員になれば700円(記憶によれば)で入館でき、2本立て、3本立てを続けざまに観たものです。『シャイニング』『時計じかけのオレンジ』『博士の異常な愛情』を観たのもこの名画座です。この地下街の名物店といえば 「インデアンカレー」 。甘いけど後でピリッとくるルーに生卵を落とすという独自のスタイルは、ある...

【関連書籍】忘れ去られた『2001年宇宙の旅』のもうひとつの原典、アーサー・C・クラーク『地球への遠征』

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『地球への遠征』が収録された短編集『前哨』と、『2001年宇宙の旅』のアウトテイク集『失われた宇宙の旅2001』   『地球への遠征』は映画版・小説版『2001年宇宙の旅』の原典になった、アーサー・C・クラークが1953年に発表したの短編小説です。あらすじは銀河の中心から辺境の星、地球に飛来した異星人が、地球の原始的な文明に干渉し、去ってゆくまでの短い物語で、母星の危機に急遽帰らなくてはならなくなった異星人が「懐中電灯」や「ナイフ」などを未開人に残してゆき、これらで知恵をつけた未開人が進化(と読み取れる)、やがてその場所が「バビロン」になったというストーリー。  現在となってはなんとも「牧歌的」なお話かとは思いますが、キューブリックとクラークは異星人視点で描いたこの物語を、『2001年…』で猿人視点に翻案しました(もちろんクラーク自身の小説版も)。『2001年…』のアウトテイク集『失われた…』に紹介されている『はじめての出会い』『月を見るもの』『星からの贈り物』『地球よ、さらば』は、そのプロセスの中間に当たるストーリーで、物語自体は『2001年…』とほぼ同じ(彼らがスターゲートを通って地球へ訪れていたり、月に警報装置を埋めるシーンなどもある)ですが、猿人視点ではなく異星人視点で語られているのが特徴です。『2001年…』の原典になった小説といえば『前哨』や『幼年期の終わり』がよく語られますが、この『地球への遠征』もそれらと同じくらい知られていなければならない物語です。しかし、ファンの間でもあまり話題になることはないようです。  以前「『2001年宇宙の旅』の 「人類の夜明け(THE DAWN OF MAN)」パートの完全解説」 の記事でご紹介した通り、最終的にこのパートは「ナレーション・セリフは一切なし」という判断になりました。そのせいで「難解」「退屈」と言われてしまうリスクを承知の上でもキューブリックは「映像での説明」にこだわったのです。結局のところそれはこの『地球への遠征』を読めばわかる通り、言語や説明的シークエンスで表現してしまうととても陳腐なものになってしまう(キューブリックいわく「魔法に欠ける」)危険性を排除したかったのだと思います。そして、その判断が正しかったことは、『2001年…』の現在まで至る評価の高さが証明していると言えるでしょう。

【関連動画】キューブリックのルック社時代の写真集『Through a Different Lens: Stanley Kubrick Photographs』の紹介動画

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動画は全ページ紹介していますので、ネタバレを回避したい方は視聴をご遠慮ください(音量注意)  キューブリックのルック社時代の写真集 『Through a Different Lens: Stanley Kubrick Photographs』 を入手しましたので紹介動画を作りました。かなりのボリュームと重さなので、届いた時は驚きました。内容はキューブリックのルック社時代の取材写真と、その掲載ページが時系列で紹介されていて、キューブリックの「ポートフォリオ」を見ているような、そんな一冊になっています。  ここに採り上げられているのは主なものだけで、キューブリックはルック社在籍時に残っているだけで15,000枚もの写真を撮影しています。その全ては ニューヨーク市立博物館の検索ページで「Stanley Kubrick」と検索すれば見ることができる のですが、あまりにも多いのでダイジェストとはいえ、写真集として見ることができるのはありがたいですね。  2005年に刊行された 『スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950』 はかなりアート寄りな切り口でしたが、今回は「報道カメラマン」としてのスタンスでまとめられています。当時のキューブリックの実像としてはこちらの方が正しいので、個人的には本書の方をおすすめしたいです。『ドラマ&影』も悪くはないのですが、ちょっと大上段に構えすぎのような気がしますので。  ひとつ気がかりなのはネット全盛の現代で、「ルック」という報道写真誌がどこまで理解されているか、という点です。日本では「グラフ誌」と呼ばれ、アサヒグラフや毎日グラフといった雑誌が出版されていましたが、今世紀に入ってすでに廃刊になっています。当然雑誌なので、売らんがためのセンセーショナリズムやヤラセ、仕込み、恣意的な編集などの「演出」はあって当然ですし、「報道」と言いながら戦前・戦中にはプロパガンダに利用されていました。そういうメディアであったことをよく理解した上で、キューブリックが撮った(撮らされた)これら写真の数々を鑑賞すべきでしょう。  キューブリック本人もこれらの写真を「アート」だとは1ミリも考えていなかったはずです。そんな「制限」の中でもキューブリックらしい視点や切り口、構図やライティングは散見されます。日本で言えば高校在学中(16歳)から高校卒業時(...

【関連書籍】週間少年マガジン 1968年3月24日号『2001年宇宙の旅』特集号

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Zontar of Venus - 2001 a Space Odyssey (1968) Japanese Magazine illustrations(Blog)  この本、神保町の古本屋やオークションで探していたんですが、『2001年宇宙の旅』の特集ページがスキャンアップされているブログを見つけましたのでご紹介します。表紙はあの小松崎茂氏です。  特集記事のイラストの作者は始めから牧光隆、水気隆義、梶田達二、鴨下虎男、桑名起代至、南村喬之となっています。全員の方の詳細は分かりませんでしたが、小松崎氏の元で働いていたスタッフか、出版関係のイラストで活躍されていた方の作品のようです。  それにしても驚いたのが、各メカの内部やディテールの考証がしっかりしている点です(もちろん間違いもある)。これだけの画を描けたのには、しっかりとした資料の提供がキューブリックサイドからあったものと推察されます。構成を担当した大伴昌司氏の働きも見逃せません。  ディスカバリー号が「ディスカバラー号」に、クラビウスが「クラピアス」に、宇宙ステーションV(ファイブ)が「宇宙ステーション1(ワン)」になっているのはご愛嬌として、月面のモノリスがピラミッド型なのに注目。しかもしっかりとあらすじまで掲載されています。  日本での『2001年…』の公開は1968年4月11日ですから、この号は公開前に発売された事になります。現存冊数は少ないでしょうから、所有されている方は大切に保管される事を望みます。上記のブログは海外のマニアの方のようですが、どうやって入手したんでしょう?羨ましい限りです。

【関連書籍】あの「ハートマン軍曹」による自己啓発本「Gunny’s Rules: How to Get Squared Away Like a Marine」が発売

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Gunny's Rules: How to Get Squared Away Like a Marine(Amazon)  映画「フルメタルジャケット」の鬼教官、ハートマン軍曹役として伝説的な名演技を見せた俳優リー・アーメイが、チンピラだった高校時代から海兵隊員として立ち直った自身の経験を元に初の自己啓発本「Gunny’s Rules: How to Get Squared Away Like a Marine」を出版しました。  「Gunny’s Rules: How to Get Squared Away Like a Marine(軍曹のルール:海兵隊員のようにビシっと鍛え上げる方法)」は「去勢された弱虫男たちが尊厳を取り戻す」ために「体を鍛え、自己主張する」方法を学べる1冊。これを読めば一生懸命働き、高い目標を達成し、模範的な人生を過ごすことができるようになるそう。  翻訳はまったく未定のようですが原書については日本でもAmazon.co.jpでの販売があるようです。  とかくオス臭いというか男根主義的な生き方は避けられる昨今、タフな男、あるいはタフな女を目指したい人には最適な一冊ではないでしょうか。著者自身による紹介動画はこちら。 (引用: デイリィ・ニュウス・エイジェンシィ/2013年12月11日 )  ハートマン軍曹だと自己啓発じゃなく、自己鍛錬にしかならなさそうですが・・・。それはともかく、軍曹ならどんな厳しい事を言われてもなんだか許せちゃう気がするのは、ある種の「笑いのセンス」が秀逸なせいでしょうね。  肝心の内容ですが、「ハリウッド」と言及されている部分が気になります。当然『フルメタル…』やキューブリックについても触れられているでしょうから、日本の出版社には是非とも邦訳をお願いしたいです。

【原作小説】五十年間の嘘(Wartime Lies)

 ユダヤ人の美しい伯母と少年が、ナチスドイツのホロコーストから逃れるために第二次世界大戦下のポーランドを点々としながら出自を偽り、嘘に嘘を重ねながらも逞しく生き延びようとする話・・・こんなあらすじからどんな物語を想像するだろうか?多分ほとんどの人がそのあまりにも残酷なホロコーストという現実に負けずに生き延びた、ユダヤ人の美談を想像するのではないだろうか。残念ながらここにはそんな美談は全くと言っていい程ない。それどころかユダヤ人がいかに醜くヨーロッパ全土を寄生虫のごとく蝕み、貶めているばかりか、当のユダヤ人がユダヤ人こそ最も憎み、蔑むべき民族だと考えるその心根が淡々と綴られてさえいるのだ。  確かにナチスドイツや、それに協力したポーランド人が働いた無慈悲な残虐行為、それにソ連軍の蛮行も触れられてはいる。だが、自分と家族さえ生き延びればそれでいいと良心的なドイツ人やポーランド人を欺き続け、それにあまり痛痒を感じていない姿とか、強制連行や銃殺、ゲットーへの襲撃など、他のユダヤ人が迫害されている様を淡々と眺めていたり、あまつさえユダヤ人でありながらキリスト教の洗礼を受け、キリスト教の慣習を真似てキリスト教徒に偽装する事をニヒリスティックに受け入れているその姿は、他の民族(特に共同体意識と相互扶助、それに正直さこそ美徳だと信じきっている日本人)にとって非常に異質に映る。  それ故、読後に残るのはこの伯母と少年に全く同情の感情は湧かない、という事実だ。そして気づかされるのは、だからこそ二千年以上に渡って流浪の民でありながら生き永らえる事ができたのだという、そのしたたかさと逞しさ、そして狡猾さだ。ユダヤ人がユダヤ人たらしめているものがその「狡猾さ」だとするならば、それこそが他の民族の反感を買いやすく、故にユダヤ民族に厄災を招く原因になりかねないのだと、作者のルイス・ベグニーは自分が生きた1933年から第二次世界大戦終了時までを振り返ったこの小説で、客観的かつ冷静に、そして自虐と皮肉を込めて指摘している。  本書はドイツで三十万部を超す大ベストセラーとなり、全米でも高い評価を受けたそうだ。そこにユダヤ問題の根深さ、ドイツ人の本音、ひいては世界全体におけるユダヤ人に対する「印象」が透けて見えるような気がする。

【関連書籍】ザ・スタンリー・キューブリック・アーカイブ(The Stanley Kubrick Archives)

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Thr Stanley Kubrick Archives. Stanley Kubick(Amazon) ※2005年に発売された初版。41.1×30cm、544ページ。ジェレミー・バーンスタインによる1966年のキューブリックのインタビュー(70分)CDと、『2001年…』の70mmフィルム(12フレーム分)が付属。 Stanley Kubrick Archives(Amazon) ※2008年9月、32.7×24.5cmにサイズが縮小され再発。 The Stanley Kubrick Archives (25th Anniversary Special Edtn)(Amazon) ※2008年11月に発売されたTaschen社25周年記念版。上記縮小版と何が違うかは不明。 The Stanley Kubrick Archives(Amazon) ※米Taschen社から出版予定の廉価版。  ロンドン芸術大学内に設置された「スタンリー・キューブリック・アーカイブ」の資料をまとめたダイジェスト本。(編纂時はキューブリック邸にあったもの)2005年初版、2008年再販された。掲載作品はカメラマン時代からドキュメンタリー、そして映画監督になってからの『恐怖…』から『アイズ…』それに企画作品として『ナポレオン』『A.I.』『アーリアンズ・ペーパー』まで、ほぼ全作品を網羅していると言っていい。  掲載された貴重な撮影現場のスチールや資料写真を眺めているだけでも満足できるが、映画のスチールは日本の印刷技術には遥かに及ばず、スミかぶりが酷くクオリティも低いのではっきり言って不要。その反面資料写真やポラ、撮影現場の写真は既に一部ネットに出回ってしまっているものもあるが、素晴らしいの一言。前半の映画のスチール写真にページを使うくらいなら、こちらをもっと掲載して欲しかったくらいだ。  そしてやはりその圧倒的な文字情報は読んでみたいと思うもので、ずいぶんと邦訳を待って我慢してきたのだが即納で在庫があったので遂に諦めて最近入手してしまった。でもまだ邦訳を諦めたわけではないので、何処かでどなたかが作業している事を信じつつ、上梓の日を心待ちにしています。邦訳されれば★5の第一級の一次資料に間違いないでしょう。 ※原書は全て英語。ドイツ語・仏語とあるのは、それぞれの言語に訳した冊子が付属す...

【関連書籍】レア本『メイキング・オブ・キューブリック2001』( The Making Of Stanley Kubrick's 2001)

 ジェローム・アジェルの名著『メイキング・オブ・キューブリック2001』が 全ページスキャンアップ されているのが話題になっています。何故今頃・・・と不思議に思っていたのですが、現在絶版で入手困難らしいです。古本なら上記amazon等で入手可能かと思いますが、新品だと29,032円ですか。確かにレアですね。日本では邦訳され『メイキング・オブ・2001年宇宙の旅』として出版済。ただしこれは全訳ではありません。  それにファンなら、マニアならペーパーバックスの原本を持っている、という方も多いのでは?かく言う私も持っています。1970年に出版されたのに邦訳が1998年になってからと遅かったので、書店の洋書コーナーで1985年頃に普通に購入しました。今となってはあまり意味がなく、すっかり変色し汚れてしまっていますので、コレクターでもないし捨ててしまおうかとも思ったのですが、これは捨てないで持っていた方が良さそうですね。

【関連書籍】映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで/町山智浩 著

 映画評論家の町山智浩氏による映画解説本。タイトルは『映画の見方がわかる本』だが、中身は関連書籍やインタビュー、メイキングなどの既存情報の繋ぎ合わせであることに注意したい。キューブリック作品に関して言えば『2001年宇宙の旅』についてはキューブリック自身がプロットをインタビューで明かしているし、『時計じかけのオレンジ』についてもよく知られた情報ばかり。ファンなら既知の情報が多いので特に入手の必要はないだろう。  記載されている情報は各作品の裏話や制作エピソードの紹介なので、正確にこの本のタイトルを記するとすれば『あなたの知らない名作映画のウラ情報』といったものになると考えられるが、あえてこういったタイトルを採用したのは、出版不況が叫ばれ始めた2000年代初頭に、なんとしてでも本を売らんがためなのだろう。その当時から比べても現在の出版界の現状は暗澹たるもので、シネコンが全国的に普及した現在は、映画を取り巻く状況も「鑑賞」から「消費」へと劣化しているように感じる。そんな時代に「映画を深く知る」という「見方」をもたらせてくれる本書は、映画初心者の最適なガイドラインの書として一定の評価が可能になってきている。  そういうニーズもあってか、古本としては割高な金額で取引されているようだ。古本にその値段はちょっと・・・と感じるようであれば図書館でもよく見かける本なので一度手に取ってみて、映画を「消費」するのではなく「鑑賞」するきっかけとして一読をおすすめしたい。 2016年12月22日:レビュー修正・評価変更  

【関連書籍】栄光の小径(Path of Glory)

 カナダ人作家、ハンフリー・コッブが1935年に書いた『突撃』の原作(映画原題も同じ)。第一次世界大戦の最中、フランス陸軍で起こった反乱罪によって死刑に処された5人の未亡人たちが、損害賠償を求めて提訴するが敗訴になったという記事をコッブが目にし、そこから着想を得てこの小説を書いた。  キューブリックはこの本を高校時代に既に読んでいて、 「この本は私が高校時代に楽しんで読んだ本の、数少ないもののひとつだった」「父の仕事場に置いてあったのを見つけ、父が患者の診療を終えるのを待っている間に読み始めた」(引用:キューブリック全書) と語っている。  タイトルの「栄光の小径」はイングランドの詩人、トマス・グレイの『故郷の墓地に書かれし哀歌』の一節「栄光の小径はただ墓へと続くのみ」から採られている。

【関連書籍】季刊 映画宝庫 SF少年の夢/石上三登志 編

 初版が1978年という大変古い本。でも中身はまさにSF少年の夢が詰まったセンス・オブ・ワンダーな世界がいっぱい。巻頭の「SF映画大河リレー座談会」には手塚治虫が参加。例の 「手紙事件」 を始めキューブリックについてあれこれ語ってます。当時最新のSF映画だった『未知との遭遇』、大ヒットとなった『スター・ウォーズ』はもちろんですが、ダグラス・トランブルの『サイレント・ランニング』やソール・バスの『フェイズ IV/戦慄!昆虫パニック』が紹介されているのは偶然とはいえ面白い。両者ともキューブリック作品に参加してますからね。巻末のイエローページも充実していて、石上三登志氏による「テレビでこんなに劇場未公開SF映画を見た」と、北島明弘氏による「外国SF映画フィルモグラフィ」が素晴らしい。数行ですがあらすじも紹介していて、センターページ付近にはスチール写真も掲載。当時のSF入門書としての役割は十二分に果たしていて、今となっては逆に貴重な資料です。SFファンを自認するなら持っていて損はないはず。オークションや古本屋で見つけたら迷わず購入しましょう。  尚、2012年11月6日、本書を中心となって編纂された石上三登志氏が亡くなられたそうです。素晴らしい本をありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。

【関連書籍】未来映画術「2001年宇宙の旅」/ピアース・ビゾニー 著 浜野 保樹 訳 門馬 淳子 訳

  『2001年宇宙の旅』の貴重な写真、図版等を多数収録した豪華本。当時謎とされた特撮も、当時のスタッフの証言等により詳細に解説されている。再現された宇宙機のイラストがとても美しい。

【関連書籍】前哨(The Sentinel)/アーサー・C・クラーク 著

 『2001年宇宙の旅』のベースになった、 1950年に発表したクラークの短編小説。人類は月に謎のピラミッドを発見したが、謎のまま結局破壊してしまう。だがそれは異星人が残していった人類進化の進捗状況を知るための「警報装置」だったかもしれない・・・というお話。「映画の原作に使えそうだ」とクラークがキューブリックにこのストーリーを勧めたという点から「2001年の原作」と評する向きもあるようだが、『2001年…』は本作以外にも様々な作品から要素を取り込んでいるので、「映画『2001年…』を製作するにあたっての出発点の小説」という認識が正しい。  興味深いのは『2001年…』の元ネタの一つでもある『地球への遠征』が収録されている点だ。この作品は本書でしか読むことができないのでその意味では貴重だろう。  ちなみに本作は本書以外でも『失われた宇宙の旅2001』や『メイキング・オブ・2001年宇宙の旅』でも読むことができる。