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【関連記事】クリス・アイザックの『ベイビー・ディド・ア・バッド・バッド・シング』が『アイズ ワイド シャット』に採用された経緯

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  1999年のMTV Newsとのインタビューで、アイザックは『ベイビー・ディド・ア・バッド・バッド・シング(Baby Did a Bad Bad Thing)』は一緒にいてはいけない人と一緒にいたいと思うことについての曲だと語った。注目すべきは『アイズ ワイド シャット』が同様のテーマに触れていることだ。アイザックは、かつて『シャイニング』や『2001年宇宙の旅』などの映画を監督したキューブリックに強い思い入れがあることを明かしている。  「『トゥナイト・ショー』に出演する準備をしていた時に電話がかかってきて初めて知ったんだ」とアイザックは振り返る。「彼らは僕の音楽を映画で使いたいと言ってきたんだ。そして今夜すぐ返事を知らせてくれって言うんだよ。いつもなら返事を急かされたら「もういいや」って言うんだけどね。でも、彼らは「スタンリー・キューブリックだ」と言ったんだ。それで私は「マジかよ?もちろんだよ!!」ってね」  アイザックは『アイズ ワイド シャット』において『Baby Did a Bad Bad Thing』が使用されることで、具体的な影響が得られると信じていた。興奮して「もしこれが映画に使われたら、どこかの時点でスタンリー・キューブリックに会うことになる、と考えていた 」とアイザックは回想している。「あのレベルで仕事をする人はそう多くないからね」  悲しいことに、キューブリックは『アイズ ワイド シャット』の公開前に亡くなってしまい、アイザックは彼と会うことはなかった。しかし『Wicked Game』のシンガーは、自分の曲が映画に登場したことを喜んでいる。「スタンリーがどこかに座っていて、俺のレコードをかけて"ああ、こいつは完璧だ "と言ったのを想像するのが好きだよ」とアイザックは語っている。 〈以下略〉 (引用元: Showbiz CheatSheet/2022年3月6日 )  クリス・アイザックがキューブリック(の関係者?)からオファーがあった時のことをインタビューで応えている記事がありましたのでご紹介。そりゃキューブリックからオファーがあったら誰もが飛び上がっちゃいますよね。存命時はそれだけ高い知名度と影響力を有していたのですから。でも、一緒に仕事をしているうちに「もう・・・勘弁してくれ・・・」になるのもお約束(笑。とにかくキュー...

【ブログ記事】キューブリックの三女ヴィヴィアン、CIA職員が「スタンリー・キューブリックを殺したのは私だ」とのTPVショーンのポストに「卑猥な嘘をでっち上げ」と大激怒!

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CIA職員、臨終の告白「スタンリー・キューブリックを殺したのは私だ」  スタンリー・キューブリックは映画を作っただけでなく、真実を暴いた。彼の遺作となった『アイズ ワイド シャット』は、エリート層の儀式の仮面を剥ぎ取り、編集版を提出してからわずか数日後に彼は亡くなった。  公式には心臓発作によるものとされたが、あるCIA職員は臨終の場で、上層部の命令による暗殺だったと告白した。  彼は、私たちが見た『アイズ ワイド シャット』はキューブリックの構想を歪めたバージョンだったと明かした。ナレーションは切り取られ、シーンは丸ごと削除され、エリート層の小児性愛ネットワークを暴くぞっとするようなサブプロットは編集室の床に埋もれていたのだ。 (引用: X@tpvsean/2024年8月19日 ) 父の死について、人々が狂気じみた嘘をでっち上げるのを止める術はない  @TPVSean の「報道」と、その生々しい「臨終の告白」を、私は無理やり最後まで見届けた。そこに真実があるのか​​どうか疑ったからではない―真実などない―ただ、反応する価値があるかどうか判断しなければならなかったからだ。  そこで、残酷なセンセーショナリズムよりも真実を重視する皆さんへ、私の反応を述べる。  父の死に関する何かを見るのは、いつも奇妙で非現実的で不安な体験だ。私自身も、父の死を悼み、深く悲しみ、苦しむ記憶を心に刻み、26年経った今でも涙を流す。そして、その場に居合わせたわけでもなく、父を知らず、何の繋がりもない、堕落した人々が、父の死因について卑猥な嘘をでっち上げている。  まるでマルウェアのように、父の死の真相に紛れ込んでいる。  ショーンが投稿した記事は、父の死に関する長年の陰謀論であり、全く真実ではない。しかし、そこに、人間によるマルウェアとしか言いようのない、忌まわしい例が付け加えられている。歪んだスリルを求める者が、父の人生に紛れ込もうとする、実にグロテスクな試みで名声を得ようとしているのだ。  見知らぬ男が留守番電話に、あなたの父を残酷に殴り、惨殺し、心臓を引き裂いたと告白する。嘘だと分かっていながら、それでもあなたはその残酷さとサディスティックな意図を受け止めざるを得ない。この臨終の懺悔者は、死者を搾取し、同時に悪意に満ちた嘘で生きている者を苦しめることを知りながら、堕落した自慰行為を行...

【関連記事】音楽を怖がってください。『シャイニング』『2001年宇宙の旅』『アイズ・ワイド・シャット』・・・巨匠キューブリックが愛した恐怖クラシック

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左からバルトーク、リゲティ、ペンデレツキ  「別に怖い音楽を書いたわけじゃないんだけどね?」という作曲家たちの声が聞こえてきそう。なぜか、ホラー映画御用達の現代音楽。巨匠キューブリックは、バルトークやリゲティ、ペンデレツキといった作曲家を愛し、偏執的に映画の中で用いました。とっつきにくいと思われがちな現代音楽、こうなったら「怖がる」楽しみ方はいかがですか⁉  キューブリック・ファンに嬉しいプレイリスト付きでご紹介します。 〈以下略〉 (引用: ONTOMO/2018年8月13日 )  少し古い記事ですが、目に留まったのでご紹介。キューブリックがバルトーク、リゲティ、ペンデレツキを使ったのは「無調音楽」の匿名性、つまり主役のメロディがあってないような音楽なので、BGMではなく効果音的な使い方ができるということもあったかと思います。逆にメロディがどっしり主役を張る音楽は、特定のシーンに意図的に使うことで、ある種のメッセージを伝えようとする場合が多いです。(こう書くと特定の曲が思い浮かぶ方も多いはず)  キューブリックの自宅には図書館ほどの膨大なレコード・ライブラリーがあり「これほどたくさんの曲があるんだから、いろいろと使ってみないといけない」と語っていたそうです。使用する音楽は撮影中に思いついたりすることもあったようですが、やはり編集中にあれこれ試しては最適な曲を選び出していたようで(もちろん選んだ曲が100%使えるわけではない。使用許可が下りない場合もある)、それはそれは「楽しい作業」だったのだと思います。(キューブリックは編集作業が大好き)  記事では『2001年宇宙の旅』でのリゲティの「無許可使用」にも触れていますが、キューブリックがリゲティの使用を決めたのは公開直前のことで、その時はリゲティと連絡が取れなかったそうです。やむなく無許可で使用したところ(キューブリックはそれだけどうしてもリゲティを使いたかったのでしょう)、後でそれを知ったリゲティは「私の曲をハリウッド映画に使うなんて!』と大激怒!(当時は映画音楽は低く見られていた)無許可使用も相まって訴訟問題に発展するのですが、『2001年…』が画期的な傑作と評価されるようになると態度も軟化、後に無事に印税も支払われ、後のインタビューではキューブリックやその作品について好意的に語っています。(記事にはここ...

【関連記事】トム・クルーズ独占インタビュー「ただ映画を作るために映画を作ったことは一度もない。常に映画作りの探求だった」

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〈前略〉 - 『アイズ ワイド シャット』は近年再評価され、多くの批評家から傑作と評されています。あなたは今、この作品についてどう思われますか?  素晴らしい経験でした。とても興奮していました。スタンリーの映画はよく知っていて、シドニー・ポラックを通して彼を知りました。それでスタンリーはシドニーに電話をかけ、私に映画を作ってほしいと言って、ファックスを送ってきたんです。  彼の家まで(ヘリで)飛んで、裏庭に着陸しました。前日に脚本を読んで、一日中それについて話しました。彼の出演作は全部知っていましたし、スコセッシ監督にも彼とシドニー・ポラックについて話しました。だから、彼の仕事ぶりや仕事のやり方は知っていました。それから、彼と私はお互いを知るようになりました。そうしているうちに、私はニコールに(アリスの)役をやってくれないかと提案しました。彼女は明らかに素晴らしい女優ですから。  撮影が長引くことは分かっていました。彼は「いやいや、3、4ヶ月で終わるよ」と言っていましたが、私は「スタンリー、いいかい、君のためにここにいる。どんなことがあっても、やり遂げる」と言いました。この映画はとても興味深いと思い、ぜひそういう経験をしてみたいと思いました。映画を作るときは、実際に依頼する前に綿密な調査を行い、関係者とじっくり時間をかけて話し合います。そうすることで、彼らが何を求めているのか、そして彼らが私のことを理解し、どのように一緒に仕事をすれば特別な作品が作れるのかを理解してもらえます。  とてもユニークな経験でした。クルーはそれほど多くありませんでした。夏に到着して、基本的にはテスト撮影を始めたばかりでした。脚本はまだアイデアの段階でした。映画のトーンを本当に見つけるために、シーンを何度も書き直し、撮影し、そしてまた撮影し直しました。 -映画の夢のようなクオリティを実現するために、キューブリックとどのように協力しましたか?  レンズを操作しながら、構図やシーンのリズムを探っていました。カメラの動かし方。それぞれのシーンに独特のリズムがあって…催眠的で夢のような体験を生み出します。まさに私のキャラクターが経験していたことと同じでした。そして、最終的に彼がたどり着いたのは、ジェルジ・リゲティの作品を使うことでした。彼はリゲティが大好きだったんです。 - プロデューサーのヤン・ハ...

【関連記事】トム・クルーズ、『アイズ ワイド シャット』の役にニコール・キッドマンを「推薦した」と語る。「彼女は素晴らしい女優だ」

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クルーズとキッドマンは2001年に離婚するまで11年間結婚生活を送っていた。  トム・クルーズは、離婚から25年近く経った今でも、元妻のニコール・キッドマンを高く評価している。  Sight and Sound(The Independent経由) との最近のインタビューで、俳優は1999年の映画『アイズ ワイド シャット』を振り返り、スタンリー・キューブリック監督のエロティック・スリラーで、ドクター・ビル・ハーフォードの相手役としてアリス・ハーフォード役にキッドマンを推薦したと語った。  「彼の家まで(ヘリで)飛んで、裏庭に着陸したんだ。前日に脚本を読んで、一日中それについて話した。彼の作品は全部知っていたんだ」と彼は回想する。「それから、彼と私はお互いを知るようになった。そうしているうちに、ニコールに(アリスの)役を演じてはどうかと提案したんだ。だって、彼女は素晴らしい女優だからね」  クルーズはこの映画に特に熱心で、撮影が予想よりずっと長引いたにもかかわらず、キューブリックに「(映画を作るために)何が起ころうとも、我々はやるつもりだ」と語った。 〈中略〉  「この映画はとても面白かったので、自分もそういう経験をしてみたかったんだ」と『ミッション:インポッシブル』のスターは振り返る。「映画を作るときは、実際に手がける前に綿密な調査をし、出演者たちとじっくり時間をかけて話し合う。そうすることで、彼らが何を求めているのか、そして彼らが私のことを理解してくれるかを理解し、どうすれば一緒に特別な作品を作ることができるのかを理解できるからだ」  キッドマンは以前、一部の視聴者がスクリーン上の二人の関係と現実の関係を比較したため、クルーズと『アイズ ワイド シャット』で共演したことで、当時の二人の結婚生活について「否定的な感情」が生じたかどうかについて言及していた。 「それは人々が思い描いていた物語には当てはまるけれど、私は絶対にそうは思っていませんでした」と彼女は2020年にニューヨーク・タイムズ紙に語った。「私たちはそういったことを乗り越えて幸せな結婚生活を送っていました」 〈以下略〉 ( The Hollywood Reporter/2025年5月11日 )  実はそのトムのキャスティングもワーナー側からの提案でした。最初ハリウッドスターを起用することを渋っていた(『...

【スペシャルレポート】キューブリックの妻に誘われて。今秋は監督の世界観を再現した「JW Anderson」のポップアップへ

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店内画像掲載許可済み 「JW Anderson(JW アンダーソン)」のポップアップストアが今秋、GINZA SIXと伊勢丹新宿店にまたがり、2店舗オープンする。映画監督スタンリー・キューブリックの遺作映画や、妻の絵画に着想した2024年秋冬メンズコレクションと2024年プレフォールウィメンズコレクションをそろえた、独創的な空間に注目! 〈中略〉 ポップアップは92歳の妻クリスティアーヌの絵画が要に  そうしたコレクションを引っ提げた今秋のポップアップの要になっているのも、クリスティアーヌの絵画だ。クリスティアーヌは、現在92歳。ダンサー兼女優としてキャリアをスタートし、出演した映画『Paths of Glory(突撃)』で後に夫となるキューブリックに出会い、俳優から退く。1960年代初期にイギリスに移住したロンドンで画家へと転身し、ニューヨーク、ローマ、ロンドンでエキシビションを開催するなど、国際的な成功を収めてきた。  GINZA SIXでは、クリスティアーヌが手がけた絵画「View from camper towards Aeolian Island」(2006年)のプリントや、24年プレフォールウィメンズと24年秋冬メンズのコレクションのキャンペーンビジュアルを入り口に大きく掲げ、ショー会場にインスパイアされた黒いカーペットと壁で内装にキューブリックの世界感を表現。  10月9日からスタートする伊勢丹新宿店では、GINZA SIX同様に24年プレフォールウィメンズと24年秋冬メンズのショーを想起させる設(しつら)えは継続しつつ、クリスティアーヌ・キューブリックの絵画「View from camper towards Aeolian Island」(2006年)に加え、「Jack and the Computer」(1997年)を元にしたグラフィックシートが棚の背板に配され、よりその世界観を体感できる内装に。 〈以下略〉 (引用: マリークレール/2024年9月11日 )  というわけで、さっそくGINZASIXまで行ってきました。3階の吹き抜けの一角でこじんまりとオープンしていました。記事ではクリスティアーヌが前面に出ていますが、ショップではむしろ長女カタリーナがキューブリックの誕生日に描いて贈った愛猫ポリーの絵の方がプッシュされていました。決して上手くはな...

【関連動画】ニコール・キッドマンに73の質問 ─ 家族で暮らすオーストラリアの自宅/農場から。| 73 Questions | VOGUE JAPAN

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 VOGUE JAPAN公式から『ニコール・キッドマンに73の質問 ─ 家族で暮らすオーストラリアの自宅/農場から」というインタビュー動画がありましたのでご紹介。  キューブリックに関する質問は1つだけで、「キューブリックとの仕事は?」の問いに「最高の教授がいる大学のようなものだったわ」と応えています。キッドマンはキューブリックとの仕事に関しては非常に前向きな発言ばかりで、それは数々のインタビューからも伺えます。以下のリンクを参照してください。それにしても相変わらずお美しいですね。

【スペシャルレポート】Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下で『アイズ ワイド シャット』35mm上映を鑑賞してきました

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 2023年10月7日、Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下で『アイズ ワイド シャット』35mm上映を鑑賞してきました。作品についての考察は他の記事に譲るとして、この「35mm上映」という企画の是非について考えたいと思います。  まず、上映側の事情として、35mm(フィルム)上映には専門の技術が必要であり、技術者の育成、技術の継承という意味からもこういった定期的な上映が必要であるということは理解しています。ですが視聴者側として、現在デジタルでより鮮明な映像で視聴できる環境があるにもかかわらず、フィルム上映をあえて鑑賞する意義はあまりないな、というのが正直な感想です。  もちろんキューブリック存命時のフィルムをそのまま視聴できるというのは滅多にない機会ですし、それはそれなりに堪能させていただきました。ですが、私が個人的にDCP上映との差を感じるのは「音響」についてです。それは映像以上に決定的な差として存在しています。やはり没入感が違うんですね。フィルム世代の私でさえそう思うのですから、デジタル世代にとってはそれ以上でしょう。これではフィルム作品の良さを次世代に伝える際、大きなハンデになりかねません。  当ブログでもフィルム作品のDCP化で音響の貧弱さを何度か指摘していますが、映像はスキャナの高性能化でどうにかなっても、音響については現在の多チャンネル、デジタル音響にいったん慣れてしまったら、なかなかそれを「味」として認識しづらいものがあります。フィルムの粒状感は「味」と言えるんですけどね。  この記事を映画関係者がご覧になっているかどうかわかりませんが、デジタルスキャンの高精細化はこのぐらいにして、フィルム作品の劣悪なサウンドトラックをデジタル時代にふさわしいクリアで迫力ある音響にリマスタリングできる技術の確立を、切にお願いしたいですね。

【上映情報】Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて『アイズ ワイド シャット』『A.I.』が35mmフィルムで上映決定

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「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映"35ミリで蘇るワーナーフィルムコレクション" selected by ル・シネマ」開催決定  「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映"35ミリで蘇るワーナーフィルムコレクション" selected by ル・シネマ」を2023年9月29日(金)から11月2日(木)まで、Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下にて開催致します。100年の歴史を彩った作品の中から、上映劇場であるBunkamura ル・シネマ渋谷宮下が15作品を厳選し、貴重な35ミリフィルムでの上映を行います。『ダーティハリー』から上映が始まり、最後はトム・クルーズと日本の渡辺謙らが共演した『ラストサムライ』という濃厚なラインアップ。『アイズワイドシャット』は12年ぶり、『ビフォア・サンセット』は13年ぶりの上映となります。ワーナー・ブラザースの60年代後半から2010年代までの代表的作品を、35ミリフィルムで鑑賞できる貴重な上映となります。是非、この機会にお楽しみください。 作品セレクションについて  ことの発端は昨年末の打ち合わせでした。  ワーナー・ブラザースが100周年を迎える2023年度、ちょうどル・シネマも「Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下」のオープンを控えており、ならばその偶然を祝し、「ル・シネマの映写機を使って、35ミリフィルム上映で100周年企画をやりませんか?」というお話になりました。  普段は上映している映画の大きさもタイプも異なり、お互いに接点も少ないワーナー・ブラザースとBunkamura ル・シネマ。そんな我々がセレクトをすることで、数々の名作を見つめ直す新たなきっかけが生まれてくれたら...と、あれもこれも上映したいと悩みつつ、スタッフたちと選んだのが今回のラインナップです。  まずワーナー・ブラザースの顔といえばクリント・イーストウッド。数ある作品からやはり代名詞である『ダーティハリー』は外せない...、「大人になったらあんな風にアンサンブルの似合う女性になりたい」と憧れた『おもいでの夏』、青春のサーフィン・ブームど真ん中、ラストシーンに胸を熱くした『ビッグ ウエンズデー』、鮮烈な映画体験として記憶に残る『ガープの世界』...などと妄想していたら、いきなり仕事を忘れ、いち映画フ...

【関連記事】トム・クルーズ(を)、『アイズ ワイド シャット』脚本家が「自己中心的な仕切り屋」と批評

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 トム・クルーズ(61)が、主演作『アイズ・ワイド・シャット』の脚本家フレデリック・ラファエル(91)から「自己中心的な仕切り屋」と非難されている。同1999年作で監督を務めた故スタンリー・キューブリックと仕事をした際に経験した問題について以前から語ってきたラファエルが、今回、一度も会ったことがないというトムを自身の新刊の中で批判したかたちだ。  ラファエルは新著『ラスト・ポスト』に掲載した手紙の中で、トムとキューブリックの妻クリスティアーヌ・ハーラン、その弟ヤンが自身のウィキペディアに不名誉な書き込みをして、キューブリックの「歴史」から自身を抹殺しようとしたと指摘している。  メール・オンラインによると、ラファエルはこう綴っているという。「私が最終版の『アイズ・ワイド・シャット』にはあまり関わらなかったというハーラン一家による絶え間ないキャンペーンが続いている」「ハーラン一家とクルーズ様は、私のウィキペディア・ページに誹謗中傷を書き込むことに成功した」  「名誉毀損で訴えることもできるだろうが、私はそのような現代的なスキルや、それを推し進める陰鬱なエネルギーも持ち合わせていない」「私はこれまで嘘つきと呼ばれたことは一度もない。ハーラン一族や、自己中心的な仕切り屋であり、私が一度も話したことのないトム・クルーズからはそう言われている」「撮影後、彼は私に仕事をくれた。私を鎖につないで置く方が良いということだろう」  また91歳のラファエルは、トムと当時結婚していた共演の女優ニコール・キッドマンについても言及。「クルーズとキッドマンが、キャリア的合併ではなく本物の情熱で繋がっていると本当に言えるだろうか?」「キッドマンは多くの人にとって長年スターであり続けているが、彼女の映画の中で1本でも、もう一度観たいというものを思いつくだろうか」と続けている。  ウィキペディアには、1999年のインタビューでトムが、ラファエルが回顧録『アイズ・ワイド・オープン』の中で、キューブリックとの経験を批判的に語っていることに対し、「彼(ラファエル)はスタンリーが生きていたら書いていなかっただろう。日和見主義で利己的、正確さに欠ける。僕はあの男を全く知らないし会ったこともない。後で人々がどのように行動するのか目にするのは興味深いことだった」と語っていたと記載されていた。 (引用: よろず〜ニ...

【関連記事】頼もしい!トム・クルーズ、トッド・フィールド監督のデビュー作をワインスタインの魔の手から救っていた

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「ビルとニック」で『アイズ ワイド シャット』に出演したトムとトッド  最新作『TAR/ター』(5月日本公開)で16年ぶりにメガホンをとり、賞レースを賑わせているトッド・フィールド監督。そんなフィールド監督がこの度、2001年の長編デビュー作『イン・ザ・ベッドルーム』について、俳優のトム・クルーズがワインスタインの魔の手から救ってくれたと明かした。 〈中略〉  本作はサンダンスで高評価を受けた後、ミラマックスが権利を獲得するが、当時ミラマックスを仕切っていたのは、近年数々の性暴力が明るみに出て有罪判決が下ったハーヴェイ・ワインスタインだった。彼は制作者から作品を取り上げ、好きに編集することで悪名高かったそうだ。  フィールド監督は「バスルームで泣いた」と当時を振り返り、トム・クルーズに電話して、酷いことが起きたんだと訴えたそうだ。するとトムは、「君がすべきことはこうだ。6ヵ月かかるけど、彼に勝てるぞ。僕がこれから言うことを1つずつ、確実に実行するんだ」とアドバイスをくれたそうだ。  すでにプロデューサーとしても活躍していたトムのアドバイスは、まず、ワインスタインに映画を好きに編集させ、試写で悪い評価を受けさせる。その上で、サンダンスでの高評価を提示し、オリジナルの編集で公開させるというものだったそう。フィールド監督はトムのアドバイスに従い、見事オスカー候補入りを果たしたというわけだ。 〈以下略〉 (引用: クランク・イン!/2023年1月17日 )  『アイズ ワイド シャット』のビルとニックの心温まる話が報じられていたのでご紹介。  『アイズ…』は撮影期間が一年以上と長期間に渡ったので、出演者同士で仲良くなる時間もたっぷりあったんでしょうね。トム・クルーズとトッド・フィールドは友人同士になったみたいです。そのトッドが映画監督に転身したのは知らなかったのですが、よりによってセクハラ・パワハラの権化、ハーヴェイ・ワインスタインと絡むことになってしまうとは。今更この御仁の擁護をする人などいないでしょうが、トムがトッドにしたたかな「生き残り戦略」を指南し、見事思惑通りに事が進んだようです。  業界をしたたかに生き抜いたキューブリックも他の映画監督や俳優などによく相談され、今回のトムと同じように業界で生き抜く戦略を指南していたそうなのですが、キューブリックの場合、悪評(しか...

【関連記事】「社会を鏡で映すと、社会は反発する」 カタリーナ・キューブリック、『アイズ ワイド シャット』を語る

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左:ポスター初期案、右:決定案   カタリーナ・キューブリックがこの映画の初期のポスターデザインについて、そして彼女の父親がこの映画を彼の最高傑作と考えた理由について語ります。  キューブリック一家がアイルランドに移住(注:撮影のためアイルランドに一時期一軒家を借りていた)し、美術学校を退学することになったのは彼女が19歳の時でした。そのカタリーナ・キューブリックが初めて裏方として携わった作品が『バリー・リンドン』(1975年)です。「彼はすでに私に写真の撮り方を教えてくれていました」と彼女は振り返ります。それで彼は「そうか、君は何もしていないのだから、忙しい方がいいんじゃないか」と言ったのです。「ロケ地を探しに行ってくれないか」と言われました。  彼女はその後、彼の数々の作品に携わることになります(1980年の『シャイニング』ではオーバールック・ホテルのカーペットを調達するなど)。『アイズ ワイド シャット』では、ビルが(彼女の息子が演じる)少年を診察するシーンで彼女が一瞬映りますが、ハーフォード家のアパートを埋め尽くす彼女自身の絵の方が多く登場します。  その中には、映画の冒頭で夫婦がパーティに出かけるときに見える廊下の猫の絵もあります。これはキューブリックの愛猫ポリーの絵で、カタリーナが彼の60歳の誕生日のために描いたものです。彼女はこの絵が映画の中で目立つ位置にあることを喜び、「彼からの感謝の気持ちのようなもの」だと考えています。キューブリックが亡くなった後、カタリーナと彼女の母クリスティアーヌ(ハーフォード・シャーの家の壁に絵が飾られている)は、映画公開のためのポスターをデザインしています。 —これらのポスターは、どのような経緯でデザインされたのですか?  スタンリーが亡くなった後、母と私はスタジオから『アイズ ワイド シャット』のポスターのアートワークを受け取りましたが、彼への最後の贈り物として、ぜひ自分たちでデザインしたいと思いました。特に母は、私たちなら彼が喜ぶようなポスターがデザインできると思っていたようです。  ご存知のように、スタンリーはポスターキャンペーンにいつも深く関わっていました。エレガントでスタイリッシュ、そして地下鉄の駅構内や新聞を開いたときにすぐに目に入るようなポスターが、彼にとって重要なことだったのです。象徴的でなければな...

【関連記事】「日本語吹替版がもっとも素晴らしかった」と…トム・クルーズを演じ続けた森川智之が叶えた“念願の対面” 『声優 声の職人』より#1

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森川智之(wikipedia)  〈前略〉 とんでもない現場でのかけがえのない経験  鬼才キューブリックの横で一緒に作品を作ってきた人ですから、面接の迫力もすごいものでした。開口一番、「ミスター森川はキューブリックをどう思う?」「この映画をどう思う?」という話になるんです。僕なりにがんばって答えましたが、今思えば特別なことが言えたわけではありません。  その後、演じるにあたってのディスカッションをしました。そのとき彼から求められたのは、「トムとまったく同じことをしてくれ」というものでした。トムがどのように役を理解して、どのように演じて、何を思ってしゃべっているのか。それをゼロから理解して、そのうえで演じてほしい、と。  僕は、「とんでもない現場に来てしまったなぁ」と思いました。それまでにも吹替えの仕事はたくさんしていましたが、この現場はすべてがちがいました。  2時間から2時間半の映画の吹替えを収録するとき、僕らは10時に集まり、お昼休憩をはさんで20時から21時くらいには終わることが多い。遅くなる場合があっても、せいぜい1日がかりです。  しかし、『アイズ ワイド シャット』は僕だけで1週間かかりました。もちろん1週間といっても、丸々1日収録した日もあれば、他の仕事の都合で5時間しか収録できない日もありました。ただ、5時間かけて台本1頁しか進まなかったり、前回の収録が気に入らないからといって同じ時間をかけて撮り直したりということもありました。  レオンはアクターズスタジオで学んだ役者でもあります。だからか、僕に対しても同じ役者として接していました。そして、要求もとても高度なものでした。  一般的にはスタジオの中にマイクが3本ほど立てられていて、3、4人で同時に収録するんですが、『アイズ ワイド シャット』では1人ずつ、しかも動きを交えての収録でした。吹替えの声優は声だけを演じればいいのがふつうですが、ここではそうじゃないんです。  ベッドシーンだとスタジオにベッドが置いてあり、トムと同じような格好をしてセリフを話すんです。ベッドに横たわり、映像を見て、マイクに向かって話す。いくつものことを同時にやらなくてはいけなくて。僕はしまいにセリフをすべて覚えてしまいました。覚えないとできなかったからです。  セリフをしゃべると、レオンが言うんです。  「おまえ、今何...

【関連記事】トム・クルーズ、カンヌ国際映画祭でキューブリックについて語る

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Tom Cruise(IMDb)  トム・クルーズの映画人としての実直さ、並外れた情熱と映画愛 30年ぶりのカンヌで語る「トップガン マーヴェリック」とキャリア 〈前略〉  さらに「アイズ・ワイド・シャット」でスタンリー・キューブリックと仕事をした経験にも触れ、「僕らは多くの時間を掛けて、異なるレンズ、異なるライティング、そして彼が映画に望むトーンなどについて話し合いました。彼は自分の映画のスタイルのなかに観客を混乱させるようなものを求めていたので、僕らはそれがどんなものなのかを見つけていかなければなりませんでした」と語った。 〈以下略〉 (全文はリンク先へ: 映画.com/2022年5月25日 )  トム・クルーズがカンヌ国際映画祭で栄誉パルムドールを受賞した際のティーチインで、キューブリックに触れていたのでご紹介。  最初は映画スターをキャスティングすることを渋っていたキューブリックですが、よほどクルーズのことを気に入ったのか、映画製作に関する多くのことをクルーズに教えたそうです。そのことについてカンヌのティーチインで触れたようですが、詳しい内容は以前インタビューで応えていていました。それについては以前 こちら で記事にしましたが、それがいかにクルーズにとって素晴らしい経験であったはリンク先記事にある通りです。  このように、海外ではキューブリックの映画製作の舞台裏を明かしたインタビューが数多く出稿されており、その独特の方法論が広く知られるようになりました。つまるところキューブリックは、俳優やスタッフとのコラボレーションによって、一緒に作品を作り上げることを目指していたということです。それは俳優やスタッフにも自作への深い関わりを求めるものであり、その要求はキューブリックの高い判断基準に適合していなければならないため、自ずと非常に厳しいものになるのです。その「厳しさ」さえも「パワハラ」だというのなら、クリエイティブな仕事などしない方がいいでしょう。現に出演者もスタッフも誰一人としてキューブリックを「パワハラ」と呼ぶ人はいません。確かに要求は厳しく、辛く苦しい体験でしたが、誰よりも一番厳しい要求を突きつけていたのはキューブリックが自身に向けたものだったのですから。  海外では広く報じられている「キューブリックは俳優やスタッフとのコラボレーションで映画製作をす...

【関連動画】1999年7月13日、ロサンゼルスで行われた『アイズ ワイド シャット』プレミアを報道する動画

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  1999年7月13日、ロサンゼルスのマン・ビレッジ・シアター(現リージェンシー・ビレッジ・シアター)で行われた『アイズ ワイド シャット』プレミアを報道する動画がありましたのでご紹介。  日本のプレミアは1999年7月15日ですので(詳細は こちら )、このあとすぐ二人はプライベートジェットで日本に飛んだことになります。ニコールは「ナーバス」とインタビュアーに応えていますが、本当にあまりこういう派手な場は好きじゃないんでしょうね。対するトムは余裕綽々で楽しんでいるという感じ。二人の性格がよく表れていると思います。

【関連記事】ニコール・キッドマン、『アイズ ワイド シャット』撮影中はトム・クルーズと幸せだった。

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Eyes Wide Shut(IMDb)   ニコール・キッドマンとトム・クルーズは『アイズ ワイド シャット』の撮影中、幸せな夫婦だったという。  ニコール・キッドマンが、スタンリー・キューブリック監督による『アイズ ワイド シャット』(99)撮影や当時結婚していトム・クルーズとの思い出を振り返った。1989年に交際1カ月で結婚した2人は劇中で不貞を乗り越えていく夫婦役を演じたが、撮影時は「ハッピーな夫婦」であり、一日の撮影が終わった後には気分転換にゴーカートをしに行くほどだったという。  ニコールは「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビューで、こう話している。「あの時は幸せに結婚していたのよ。シーンの撮影を終えて、私たちは朝3時にゴーカート場を貸し切って、レースをしていたくらい。他に何て言えばいいのか分からないわ。たぶん当時を振り返って分析する能力がないのか、したくないのかもしれないわね」 〈以下略〉 (引用元: VOGUE JAPAN/2020年10月12日 )  『アイズ…』は1999年、トムとニコールの離婚は2001年でしたので、原因は『アイズ…』の長期間に及ぶ撮影だと言われたりもしていました。まあ、そんな安易な理由ではないであろうことは、その後のトムのお騒がせ言動から察しはつきましたが、そもそもトムは結婚には向いていないタイプだと思います。ニコールもトムとの結婚を否定的には語っていないことから、そんな奔放なトムをよく理解しているんでしょうね。ニコールは一貫してキューブリックとの仕事を好意的に語っていますが、このインタビューでもそうです。キューブリックはスター俳優を嫌っていましたが(ジャック・ニコルソンは撮影期間中でも女遊び、夜遊びがひどかったらしい)トムやニコールと仕事をしてみてその考えを改めたかも知れません。もちろんそれがわかるのは『アイズ…』以降なので、そこは想像するしかありませんが。  キューブリックは俳優とのコラボレーションを大切にしていました。ですが、それが上手くいかなかった例もあります。世の中、上手くいった話より上手くいかなかった話の方がウケけがいいものだし、そうなるとことさら上手くいかなかった話ばかり強調して語られるようになります。で、その数少ない上手くいかなかった話が多くの上手くいった話を覆い隠し「そこにある全て」にされてしまう・...

【関連動画】『アイズ ワイド シャット』に使用されたリゲティのピアノ曲『ムシカ・リセルカタ』全曲の演奏動画

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 『アイズ ワイド シャット』で使用されたリゲティのピアノ曲『ムシカ・リセルカタ』(動画では『ムズィカ・リチェルカータ』)は「II」ですが、この動画の説明文によると「Mesto, rigido e cerimoniale / 悲しげに、粗く儀礼的に」とあります。11曲全曲通して聴くとそこまで難解な印象はありません。実はこの曲、1曲目が2音、2曲目が3音・・・というように使う音が増えていき、最後に12音全部使うというアイデアで構成されているのです。1曲目はドミナント(ラ)のみ弾き、最後にトニック(レ)を弾いて「今まで聴いていたのはドミナントだったのか!」と驚くという曲。2曲目は『アイズ…』で使われた曲ですが、まずはファとファ#の2音だけ使い、いきなり「ソ」を突っ込んでくるという曲。リゲティはこれを「スターリンの胸に突き刺すナイフ」と語っています。3曲目はC(ドミソ)とCm(ドミbソ)を繰り返すことによって諧謔性を表しているそう。あとはとてもわかりやすい解説動画がありましたので、 こちら をご覧ください。絵画でも詩でも古戦場(!?)でもなんでもそうですが、知識があって摂取するのと、なくて摂取するのでは全然違いますね。ぜひ生演奏を聴いたみたいものです。  ところでこの曲、サントラCDではドミニク・ハーランとクレジットされているのですが、それはピアノ演奏したのがドミニク(ヤン・ハーランの次男)というだけであって、作曲したのはリゲティです。誤解を招きやすい表記なので間違わないようにしましょう。

【関連記事】『アイズ ワイド シャット』で当初ジーグラー役にキャスティングされていたハーヴェイ・カイテルが降板した本当の理由

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Harvey Keitel(wikipedia) スタンリー・キューブリックの遺作となった『アイズ ワイド シャット』をめぐる神話を否定する 〈中略〉 1. 神話:ハーヴェイ・カイテルはスケジュールの都合でこの映画から去った ハーヴェイ・カイテルは当初、トム・クルーズ演じる主人公の友人役で出演していたが、撮影の途中で彼の役が変更され、裕福で謎めいたヴィクター・ジーグラーをシドニー・ポラックが演じることが発表された。公式にはキューブリック監督はいくつかのシーンを撮り直す必要があり、カイテルは他の撮影の都合で参加できなかったため、役を変更してすべてのシーンを新たに撮影することに決めたとされている。 真実:カイテルの降板はスケジュールの都合ではなく、実はキューブリック監督自身との個人的な確執の結果だった。撮影中に俳優と監督が仲違いし、キューブリック監督は結局、彼をプロジェクトから完全に外すことになった。2016年のアンドリュー・マーとのテレビインタビューで、カイテルはキューブリックが自分を解雇したことを認め、撮影現場で監督から無礼な扱いを受けたと感じたという。 〈以下略〉 (引用: AnOther/2019年7月30日 )  どうせそんなことだろうと当時から言われていて、結局はその通りだったわけですが、キューブリックの「前もってシーンを決めず、テイクを重ねながらより良いシーンを作っていく」というやり方は、時間もかかるし俳優に負担を強いるものでもあるので、カイテルのような奔放系(?)な役者とはソリが合わなさそうな感じがあります。まあ、キューブリックもその奔放さから現場で「新しい何か」が出てくることを期待してキャスティングしたのかも知れませんが、「これでどうだ!」と言わんばかりの演技をして、冷静に「もう一回」などと言われて「なんて無礼な奴め!」と険悪なムードになった・・・のかも知れませんね。  ただ、カイテルのジーグラーだとタフ過ぎてラスボス感が強すぎるような気がします。シドニー・ポラックの小物悪党感が、終始緊張感にあふれるこの作品にいい「癒し」になっているので、個人的にはポラックで良かったと思っています。

【ロケーション】『アイズ ワイド シャット』でビルに色目をつかうクラークが務めるホテルの外観モデルになった『ワシントン・スクエア・ホテル』

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  ワシントン・スクエア・ホテルで映画の歴史にチェックイン 〈前略〉  おそらく、ワシントン・スクエア・ホテルと関係のある最新の興味深い映画の1つは『アイズ ワイド シャット』(1999)です。映画界の伝説的人物スタンリー・キューブリック(『2001年宇宙の旅』(1968年)『時計じかけのオレンジ』(1971年)『フルメタル・ジャケット』(1987年))が製作と共同脚本を担当したこの映画は、実際でもセクシーな俳優カップル、トム・クルーズとニコール・キッドマンが主演しましたが、2年後に離婚することが広く報じられました。エロティック・ミステリーや心理的なドラマとして説明されているこの映画には、架空の「ホテル・ジェイソン」が登場します。Wikipediaによると、ホテルの外観やその他のグリニッチ・ビレッジの風景は、キューブリックの完璧主義者の基準により英国のロンドンのパインウッド・スタジオでリアルに再現されました。ワシントン・スクエア・ホテルにインスパイアされたキューブリックは、実際にマンハッタンにクルーを派遣して道の幅を測り、自動販売機の場所をメモして正確にシーンを再現しました。悲しいことに、キューブリックはワーナー・ブラザースに最後のカットを提出してからわずか6日後に亡くなり、これが彼の最後の映画になりました。 〈以下略〉 (引用元: ワシントン・スクエア・ホテル公式ホームページ )  『アイズ ワイド シャット』でビルに色目をつかうクラーク(アラン・カミング)が勤めているホテルは劇中では「HOTEL JASON」となっていますが、実は「ワシントン・スクエア・ホテル」を外観モチーフとして建てたセットです。キューブリックは実在するものをコピーしてセットを組むことが多いのですが、それは「まるっきりの空想で作ったものは説得力がない」という信念に基づくからです。キューブリックは乱雑に本が積まれたベッドサイトテーブルの資料写真を見て、「どんな美術スタッフでもこんな風には作れない」と語っています。  そのモチーフになったワシントン・スクエア・ホテルですが、キューブリックが若い頃、チェスで日銭を稼いでいたワシントン・スクエアの角にあります。ひょっとしたらキューブリックはこのホテルの存在をすでに知っていて、第二班に資料写真を撮らせに向かわせたのかもしれませんね。そしてそれは、...

【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン

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『アイズ ワイド シャット』で「機会損失」ばかりしているトム・クルーズ。 Eyes Wide Shut(IMDb)  サイレント映画やハリウッドのお色気コメディなど、映画のベストセックスシーンをランキングで紹介 〈中略〉 34. アイズ ワイド シャット(1999年) 監督:スタンリー・キューブリック ベッドでの共演:大勢の裸のエキストラ どんな映画か:マンハッタンの裕福な医師(トム・クルーズ)は、自分の妻(ニコール・キッドマン)がかつて船乗りに誘惑されたことがあると知り、満たされない性の旅に出る物語。スタンリー・キューブリックの遺作でもある。 セックスシーン:セックスをテーマにした映画にしては、それほど多くのセックスは盛り込まれていない。むしろ、ニューヨークの夜を舞台にした主人公の旅は、壮大な「機会損失」の旅となっている。 それはともかく、モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPAA)がこの作品をNC-17(17歳未満入場禁止映画)指定にしたのは、やはりセックスが多過ぎたからだと思われる。それに対してワーナー・ブラザースの解決策は、象徴的な乱交シーンの多くを、CGIエフェクトでシルエットにして隠してしまうことだった。キューブリックが墓に入ってからまだ数カ月しかたっていなかったが、中で怒っていたに違いない。 どこが画期的か:監督の同意を得ずにセックスシーンをデジタルで変更する、非常に危うい前例となった。さらに良くないことにその後、映画制作者がそうしたことに同意してしまうこともあった。『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?』(2011年)でのレスリー・マンのCG生成された胸を覚えているだろうか。そもそも、この映画のことを忘れているかもしれないが。 〈以下略〉 (全文はリンク先へ: Time Out Tokyo/2021年12月13日 )  イギリスの「ぴあ」と呼ばれた『Time Out』誌の日本版『Time Out Tokyo』が、「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」という記事を掲載していたのでご紹介。  官能的だから「最高」なのか、規制を避けた性表現のアイデアが「最高」なのか、「最高」の定義があいまいで、あまり役に立たないランキングですが、この手のランキングでは定番な作品から意外な作品、知られていないマイナーな作品や、えっ?手塚治虫まで?...