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【スペシャルレポート】グランドシネマサンシャイン池袋の館内に掲示されている名画ポスターで、キューブリック作品を探してきました

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  グランドシネマサンシャイン池袋の館内には、往年の名画のポスターの複製が飾られています。そのポスターにキューブリック作品がどれだけあるのか調査してきましたので、その結果をお知らせしたいと思います。 『ロリータ』(6〜7階 エスカレーター) 『2001年宇宙の旅』(6〜7階 エスカレーター) 『シャイニング』※キービジュアルのみ(7〜8階 エスカレーター) 『時計じかけのオレンジ』(8階フロア)  以上なのですが、『2001年…』『ロリータ』『シャイニング』はエスカレーターの途中に掲示されているのでじっくり鑑賞するのは難しかったですね。『時計…』はシアター入口付近でしたので、撮影も鑑賞もやりやすかったです。  館内には約150枚もの映画ポスターが掲示されているそうですが、その中でキューブリック作品が4作品というのはなかなかの高割合です。こんなとこからもキューブリック作品の人気の高さが伺えますが、鑑賞はくれぐれも他のお客様のご迷惑にならないよう、注意してお願いいたします。 参考: 【グランドシネマサンシャイン】展示映画140作をまとめました!!

【考察・検証】キューブリック作品のポスターデザインを検証する

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 キューブリックは自作の広告も管理・監督しているので、そこになにがしかの意図が込められていると考えるが妥当だろう。ここではキューブリックが自作の製作環境を全て掌握した『ロリータ』以降の広告(ポスター)のデザイン(アートワークやキャッチコピー)について検証をしてみたい。尚、『恐怖…』『非情…』『現金…』『突撃』『スパルタカス』についてはデザインが複数あったり、どのデザインがキューブリックが監督・監修したものなのか、もしくは全くのノータッチだったのか判別できないため割愛させて頂いた。 『ロリータ』  マリリン・モンローなど有名女優を数多く被写体にし、自身もプレイボーイで鳴らしたバート・スターンが撮影した写真をメインビジュアルに据えている。本編に登場しないこのビジュアルは広報用に撮られた一連のフォトセッションからキューブリックが選んだもので、実は車のルームミラーに写るスー・リオンの鏡像。「ロリポップ」を舐める「ロリータ」というそのポーズも、幼児性とエロティシズムを同時に感じさせる。キャッチコピーは「我々は如何にしてロリータの映画化をなし得たか?」で、当時センセーショナルな話題になっていた小説『ロリータ』を念頭にした煽りコピーだ。この事からキューブリックは本編では描けなかかったエロティシズムとセンセーショナリズムを最大限に利用して集客に結びつけようとする意図がまざまざと感じられる。ここでのキューブリックは完全に興行成績第一主義を採っていると見ていいだろう。 『博士の異常な愛情』  核兵器によって人類が滅亡してしまうというあまりにも悲劇的で救いのない本編を少しでも緩和しようとする意図が、トミー・ウンゲラーという絵本作家のイラストを採用するという判断になったのではないだろうか。絵本はその子供向けで優しくコミカルな絵柄とは対照的に重い寓話を含んだものが多い。この映画はあくまでも寓話であるというキューブリックの真意を分かりやすい形でビジュアル化しているように感じる。本作はある意味「大人向けの童話(寓話)」でもあるのだ。 『2001年宇宙の旅』  ロバート・マッコールによるイラストレーションの完成度が高く、キューブリックは本作においてのポスター製作にはあまり苦労がなかったのではないだろうか。マッコールのイラストはこれ以外でも何種類かポスターに採用されていて、かなりキューブリックが気に...

【ブログ記事】『恐怖と欲望』公開時のオリジナルポスター

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 本日2013年5月3日からキューブリック幻のデビュー作『恐怖と欲望』が日本で初公開になります。それを記念して当時のオリジナルポスターを転載いたします!!・・・・・えーと、これのどこが戦争映画なんでしょうか?(汗。これではまぎれもなく「ポルノ映画」ですね。キューブリックが封印したがったのも分かるような気がします。キャッチコピーが「閉じ込められた・・・絶望的な男と奇妙な半獣の女!」ですからね。写真も絶妙なトリミングをして軍服だとは分からないようにしてあるし。  しかも、大きく扱われている女性写真は本編のものではないですよね。それにライフ誌からは「でかいの、見つけた!」と煽りコピーまで用意してもらってます。あと下1/3は同時上映の正真正銘のポルノ映画じゃないですか。  当時キューブリックは何を思ってこのポスターを見たんでしょうね。個人的には自分の劇映画が初めて一般公開された喜びよりも、屈辱感や無力感など大いなる挫折を味わったんじゃないかと。その反動がフィルム買い占めによる封印や、次作『非情…』における商業映画指向への方向転換に表れているんじゃないかと想像するのですが。  結局大手の配給会社に軒並み断られたのが全てだったのでしょう。ギルド劇場という独立系で細々と公開されるしかなかった無名の新人の「芸術映画」に人が集まる筈はなく、二束三文で場末のポルノ映画館に転売される・・・キューブリックの大いなる野心とは裏腹な、そんな現実の非情さをこのポスターが如実に示しているのではないでしょうか。