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【スペシャルレポート】グランドシネマサンシャイン池袋の館内に掲示されている名画ポスターで、キューブリック作品を探してきました

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  グランドシネマサンシャイン池袋の館内には、往年の名画のポスターの複製が飾られています。そのポスターにキューブリック作品がどれだけあるのか調査してきましたので、その結果をお知らせしたいと思います。 『ロリータ』(6〜7階 エスカレーター) 『2001年宇宙の旅』(6〜7階 エスカレーター) 『シャイニング』※キービジュアルのみ(7〜8階 エスカレーター) 『時計じかけのオレンジ』(8階フロア)  以上なのですが、『2001年…』『ロリータ』『シャイニング』はエスカレーターの途中に掲示されているのでじっくり鑑賞するのは難しかったですね。『時計…』はシアター入口付近でしたので、撮影も鑑賞もやりやすかったです。  館内には約150枚もの映画ポスターが掲示されているそうですが、その中でキューブリック作品が4作品というのはなかなかの高割合です。こんなとこからもキューブリック作品の人気の高さが伺えますが、鑑賞はくれぐれも他のお客様のご迷惑にならないよう、注意してお願いいたします。 参考: 【グランドシネマサンシャイン】展示映画140作をまとめました!!

【スペシャルレポート】4K版『2001年宇宙の旅』をグランドシネマサンシャイン池袋で鑑賞してきました。

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 2026年2月1日、4K版 『2001年宇宙の旅』をグランドシネマサンシャイン池袋で鑑賞してきましたので、わかりやすいように感想を箇条書きにしたいと思います。こちらは「BESTIA(ベスティア)※4Kレーザー映像と3Dサウンドを融合させた独自規格のプレミアム映画鑑賞フォーマット」での鑑賞になりますのでご了承ください。 ・4K化により映像がより鮮明に。特に宇宙空間に星が(やり過ぎくらい)いっぱいになった ・音響面でも改善があり、宇宙ステーションロビーのアナウンスが聞き取りやすく(大き過ぎなくらい)なった ・ポッド這い出るボーマンのワイヤー影2本を消していなかった(詳細は こちら ) ・前奏、インターミッション(10分)あり。リゲティあり ・字幕は画面内表示 ・説明字幕追加 ・エンディングのドナウはフルバージョン ・最後にワーナーのメタルロゴ登場  『2001年…』は人気作のため、新しい映像フォーマットが登場する際、いの一番にそれに対応する作品のひとつです。ですので、2013年の『新(第四回)午前十時の映画祭』ではいち早くDCPでの公開になりました(それ以前は35mmフィルム)。つまり『2001年…』のDCPは15年くらいそのまま使われ続けてきたことになります。日進月歩のデジタルの世界で15年というのは非常に長い時間です。古い技術でDCP化された『2001年…』が、現在の最新上映設備を備えたシネコンでは役不足であるのは明白です。  そういう経緯もあって、やっと4K版新DCPが作られたわけですが、デジタルリマスタリングによって、当然ながら旧DCPより格段に画質・音質がアップしていました。ですが、それと同時に「古いフイルム時代の映画を高画質デジタル化する際の問題」も見えてきたように感じます。つまり「リマスタリングのしすぎ」。例えば今回の4K版『2001年…』では宇宙の星空が必要以上に強調され過ぎているように感じました。この星空を制作したダグラス・トランブルが「フィルムではあれだけ苦労した星空が見えない」と不満を漏らしていたのは事実ですが、それにしても星を輝かせ過ぎていると感じました。  また、サウンドトラックのリマスタリングにも問題を感じました。つまり、当時のアナログ音源をデジタル化し、現在のシネコンにふさわしいサントラに品質向上するための技術的問題です。1968年公開当...

【スペシャルレポート】アイドルグループ『キューブリック(CUBΣLIC)』のライブに参戦してきました

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激しいダンスとボーカルでも笑顔は絶やさない!  以前から気になっていたアイドルグループ『キューブリック(CUBΣLIC)』。このグループ名である以上採り上げなければ!という謎の使命感と、ちょっと興味のあった「アイドルの世界」を見てみたい!という好奇心から、2025年6月30日、渋谷のDESEO mini with Village Vanguardで開催された『CUBΣLIC 現体制1周年記念公演』に参戦してきました。  アイドルグループ『CUBΣLIC』とは、異次元をコンセプトに2019年8月23日結成された「フューチャーベース異次元アイドルユニット」で、  2019年11月3日お披露目ライブ開催以降、 フューチャーベースサウンドにキレのあるダンスとキュートな歌声で会場を異次元空間へと誘うライブを開催。「いくつかの場所は、そう、人みたいなんだよ。僕たちのような能力を持っているものもいれば、そうじゃないものもあるってことさ」を合言葉に、メンバーの変遷を経つつも現在まで精力的にライブ活動を継続中です。  そのライブですが、単に可愛いだけなのかと思ったら大間違いで、ノンストップで激しいエレクトリカル・ダンスポップチューンの連続攻撃。途中MCは挟みますがミドルテンポやバラードなどはなく、とにかく激しく歌って踊ってのあっという間の1時間(アンコール含む)でした。ライブの後は物販とチェキタイム。さっきまでの熱い空間とは打って変わって和やかな空気が流れていました。  当日のセトリは以下の通りです。 ウェザー・リポート バトルロワイヤル宣言! 〜MC〜 シュガビタ テルミー? シーサイドタイムマシン2025 晴れトキドキ 〜MC〜 インターフェース Filp-Flop スーパーフルフラット 微レ存ガール 〜MC〜 シーサイドタイムマシンREMIX いえないっしょん 〜アンコール〜 KISS KISS CUBΣLIC  「キューブリック」の名を冠する通り、過去にはキューブリック作品のパロディやオマージュも。ただし現在はやっていないそう。でも、現メンバーが好きなキューブリック作品は教えていただきましたので、会話のきっかけには良きかもですね。 フライヤーやアパレルなど、キューブリック・パロディの数々 ▼メンバーの好きなキューブリック作品 黒川音(くろかわ おと) …『フルメタル・...

【スペシャルレポート】シネ・リーブル池袋にてNTLive『博士の異常な愛情』を鑑賞してきました

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  以前 こちら で告知したNTLive(ナショナル・シアター・ライブ)『博士の異常な愛情』をシネ・リーブル池袋にて鑑賞してきましたのでその感想を記してみたいと思います。 〜以下、ネタバレ注意〜  まず「演劇を映像に収録してそれを世界各国の映画館で上映する」(詳細は こちら )というアイデア。その場で演じられるライブ感を楽しみたいコアな演劇ファンはどう思っているかはわかりませんが、個人的には好意的に思いました。なにしろ海外で上演された演劇を日本でそのまま観る方法はほぼなく、日本人俳優によるローカライズがせいぜいです。それに演劇鑑賞は鑑賞者にある種の緊張感を強いてきます。もちろんそれが好きという方もいらっしゃるとは思いますが、映画ファンにとって敷居が高いのも事実。そういった「懸念」を全く感じさせることもなく、本国で上演された演劇をそのまま映画館で気軽に鑑賞できるという意味では、非常に有意義な試みだと思いました。  さて、肝心の本編ですが、もちろんあのキューブリックの名作を演劇に落とし込む際、様々な制約があったことは理解できます。さらにこの作品は主演のスティーブ・クーガンが、ピーター・セラーズが演じたストレンジラブ博士、マフリー大統領、マンドレイク大佐に加え、ピーターが演じるはずだったコング機長まで演じています。それによってもたらされた制限・制約は非常に多く、それを回避するために採られた方法に100%同意できるかといえば、やはりもっとやりようがあったのではないか?と感じてしまいました。つまり、テンポの悪さが気になったのです。また、リッパー将軍やタージドソン将軍の演技に「狂気成分」が足らないな、とも感じました。もちろん現代におけるコンプライアンス的な問題があったのかもしれませんが、映画版のスターリング・ヘイドンやジョージ・C・スコットのキレッキレの演技を見慣れている目にはそう映ったのも事実です。  ですが、全体的には非常に満足できました。確かに映画版のような狂気成分は薄めですが、コメディ要素を増やした分、何度も声を上げて笑うことができました。映画版は狂いすぎてて「笑うに笑えない」ですからね。それに付け加えられた昨今の国際情勢ネタ、特に「おそロシア」ネタには大爆笑。ラストシーンも「こうくるか・・・笑」と謎の感動があり、おおいに楽しませていただきました。  そして何よ...

【スペシャルレポート】映画パンフのお店「リュミエール鎌倉」を訪問してきました

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  鎌倉の小町通りの先、鶴岡八幡宮そばの雪ノ下に「リュミエール鎌倉」という雑貨屋兼映画パンフ(アート)のお店があります。私は以前からこの店の存在は知っていましたが、今回思い切ってアポなしで訪問してみました。  映画パンフはパンフは状態良の物が多いけどレア物は少なめ。キューブリック作品では『2001年宇宙の旅』(リバイバル版)、「時計じかけのオレンジ』(リバイバル版)、『シャイニング』、『フルメタル・ジャケット』、『ロリータ』(1994年再公開版)などが売られていました。値段はおおむね相場です。メジャー作やアニメ作品が多く、商品はすべてビニール袋に入れられ、陳列はきれいで探しやすいです。神保町のマニア度やカオスに気後れするライト層や初心者向きでしょう。デートで思い出の映画についてあれこれ話すのも楽しいかも。鶴岡八幡宮の参拝のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。  突然の訪問に店舗(店内はNG)撮影をOKしてくださいましてありがとうございました。公式インスタグラムは こちら 。

【スペシャルレポート】キューブリックの妻に誘われて。今秋は監督の世界観を再現した「JW Anderson」のポップアップへ

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店内画像掲載許可済み 「JW Anderson(JW アンダーソン)」のポップアップストアが今秋、GINZA SIXと伊勢丹新宿店にまたがり、2店舗オープンする。映画監督スタンリー・キューブリックの遺作映画や、妻の絵画に着想した2024年秋冬メンズコレクションと2024年プレフォールウィメンズコレクションをそろえた、独創的な空間に注目! 〈中略〉 ポップアップは92歳の妻クリスティアーヌの絵画が要に  そうしたコレクションを引っ提げた今秋のポップアップの要になっているのも、クリスティアーヌの絵画だ。クリスティアーヌは、現在92歳。ダンサー兼女優としてキャリアをスタートし、出演した映画『Paths of Glory(突撃)』で後に夫となるキューブリックに出会い、俳優から退く。1960年代初期にイギリスに移住したロンドンで画家へと転身し、ニューヨーク、ローマ、ロンドンでエキシビションを開催するなど、国際的な成功を収めてきた。  GINZA SIXでは、クリスティアーヌが手がけた絵画「View from camper towards Aeolian Island」(2006年)のプリントや、24年プレフォールウィメンズと24年秋冬メンズのコレクションのキャンペーンビジュアルを入り口に大きく掲げ、ショー会場にインスパイアされた黒いカーペットと壁で内装にキューブリックの世界感を表現。  10月9日からスタートする伊勢丹新宿店では、GINZA SIX同様に24年プレフォールウィメンズと24年秋冬メンズのショーを想起させる設(しつら)えは継続しつつ、クリスティアーヌ・キューブリックの絵画「View from camper towards Aeolian Island」(2006年)に加え、「Jack and the Computer」(1997年)を元にしたグラフィックシートが棚の背板に配され、よりその世界観を体感できる内装に。 〈以下略〉 (引用: マリークレール/2024年9月11日 )  というわけで、さっそくGINZASIXまで行ってきました。3階の吹き抜けの一角でこじんまりとオープンしていました。記事ではクリスティアーヌが前面に出ていますが、ショップではむしろ長女カタリーナがキューブリックの誕生日に描いて贈った愛猫ポリーの絵の方がプッシュされていました。決して上手くはな...

【スペシャルレポート】Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下で『アイズ ワイド シャット』35mm上映を鑑賞してきました

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 2023年10月7日、Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下で『アイズ ワイド シャット』35mm上映を鑑賞してきました。作品についての考察は他の記事に譲るとして、この「35mm上映」という企画の是非について考えたいと思います。  まず、上映側の事情として、35mm(フィルム)上映には専門の技術が必要であり、技術者の育成、技術の継承という意味からもこういった定期的な上映が必要であるということは理解しています。ですが視聴者側として、現在デジタルでより鮮明な映像で視聴できる環境があるにもかかわらず、フィルム上映をあえて鑑賞する意義はあまりないな、というのが正直な感想です。  もちろんキューブリック存命時のフィルムをそのまま視聴できるというのは滅多にない機会ですし、それはそれなりに堪能させていただきました。ですが、私が個人的にDCP上映との差を感じるのは「音響」についてです。それは映像以上に決定的な差として存在しています。やはり没入感が違うんですね。フィルム世代の私でさえそう思うのですから、デジタル世代にとってはそれ以上でしょう。これではフィルム作品の良さを次世代に伝える際、大きなハンデになりかねません。  当ブログでもフィルム作品のDCP化で音響の貧弱さを何度か指摘していますが、映像はスキャナの高性能化でどうにかなっても、音響については現在の多チャンネル、デジタル音響にいったん慣れてしまったら、なかなかそれを「味」として認識しづらいものがあります。フィルムの粒状感は「味」と言えるんですけどね。  この記事を映画関係者がご覧になっているかどうかわかりませんが、デジタルスキャンの高精細化はこのぐらいにして、フィルム作品の劣悪なサウンドトラックをデジタル時代にふさわしいクリアで迫力ある音響にリマスタリングできる技術の確立を、切にお願いしたいですね。

【スペシャルレポート】四谷三丁目駅・曙橋駅最寄、新宿区荒木町のロックバー『テキサスフラッド』で「レッドラム」

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「レッドラム」と「ジャック・ダニエル」と「ジャック・ニコルソン」でとっても『シャイニング』  新宿区荒木町にあるロックバー『テキサスフラッド』に「レッドラム」というラム酒が置いてあります。もちろん元ネタは『シャイニング』でダニーがつぶやく謎の言葉。スペルをひっくり返せば・・・という、ファンなら誰もが知るトリックです。そのトリックもボトルに再現されていて、なかなか凝っていますね。 「レッドラム」のボトルのアップ。ボトル裏側に印刷された「REDRUM」を正面から読むと・・・  味はかなり甘めのラム酒なので、基本的にはカクテルベースで使うお酒だと思いますが、ショットバーでもなかなか置いていませんし、普通のバーならなおさらです。ですので「自分で買うほどじゃないけど、ちょっと試しに飲んでみたい」と思われたなら、『テキサスフラッド』ならストレートでもロックでもソーダ割りでも好きな飲み方で楽しめます。もちろんロックバーですので、BGMはロック(1960~1970年代がメイン)ばかり。店名を聞いてピンと来る方もいるかと思いますが(詳しくは こちら )、大音量でロックとお酒に酔ってみたいという方にはうってつけです。  実はこのお店、マスターとは個人的に長い付き合いがありました。残念ながらコロナ休業中の一昨年初め、急病により他界されてしまいました。現在は奥様がマスターの遺志を継いで営業を継続中です。場所は東京メトロ四谷三丁目駅と都営地下鉄曙橋駅が最寄の新宿区荒木町。狭くて細い路地「柳新道通り」の中ほどの建物の2階です。行かれる方はGoogleマップ必須です。かなり迷いやすい場所ですが、ストラトを飾った電飾看板が路地にありますので、それを目印にお越しください。 じんまりとした店内と、居心地の良いカウンターと椅子 柳新道通り中ほど、入口階段前にある電飾看板にはストラトがくっついています ロックバー『テキサスフラッド 』 【OPEN】火・水・金・土曜日 午後6:00~10:00 【住所】東京都新宿区荒木町7-2 【電話】03-3351-2969 【MAP】 Google Map 【HP & Blog】 https://texasflood.blog.jp/ 【Facebook】 https://www.facebook.com/master.tekifura 【Twitter】 ht...

【スペシャルレポート】東京・京橋の国立映画アーカイブにて開催中の『ポスターでみる映画史 Part 4 恐怖映画の世界』に行ってきました

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写真撮影は入口のコーナー(第1章)のみ可 ●概要 会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階) 会期:2022年12月13日(火)-2023年3月26日(日) 開室時間:11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで) *1月27日と2月24日の金曜日は11:00am-8:00pm(入室は7:30pmまで) 休室日:月曜日および12月27日(火)~1月3日(火)は休室です。 観覧料:一般250円(200円)/大学生130円(60円)/65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料 *料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含みます。 *( )内は20名以上の団体料金です。 *学生、65歳以上、障害者、キャンパスメンバーズの方はそれぞれ入室の際、証明できるものをご提示ください。 *国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」またはQRコードのプリントアウト)をご提示いただくと、1回に限り団体料金が適用されます。 主催:国立映画アーカイブ ・マスク着用のない方の入館をお断りします。 ・来館者全員に検温を行います。37.5℃以上の方は入館をお断りいたします。  誕生から120年以上のあいだ、映画は見る人にさまざまな感情を呼び起こしてきました。中でも、「恐怖」は人々を抗いがたく引きつけてきました。スクリーンに現れる異形の怪物、人間の心の闇を暴くサイコホラー、あるいは鮮烈な映像表現で綴られる超常現象と、映画は幅広い形で観客に恐怖を提供してきたのです。日本においても、無声映画の時代から怪談文化と結びついた時代劇映画が数多く作られてきただけでなく、1990年代以降は「Jホラー」と呼ばれる作品群が生み出されるなど、恐怖映画は今なお大きな存在感を放ち続けています。  シリーズ「ポスターでみる映画史」の第4回となる「恐怖映画の世界」は、国立映画アーカイブのコレクションを中心に、映画草創期から連綿と作り続けられてきた恐怖映画のポスターを取り上げる展覧会です。『カリガリ博士』といった古典から、ダリオ・アルジェントらのイタリアン・ホラー、『ジョーズ』などのパニック映画、そして日本の怪談映画やJホラーの最新作まで、観客を怖がらせ楽しませてきた諸作品の系譜をたどります。工夫の凝らされたポス...

【スペシャルレポート】国立映画アーカイブで上映された35mm版『バリー・リンドン』を鑑賞してきました。

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上映会場入口で当時のポスターがお出迎え  2023年1月15日、12時から東京・京橋の国立映画アーカイブ小ホールで上映された、35mm版『バリー・リンドン』を鑑賞してきました。  アスペクト比はキューブリック指定のヨーロッパビスタで、もちろんワーナーロゴもソウル・バスがデザインした当時のものです。フィルムの状態は傷や汚れが目立つ箇所もあり、色彩の退色もありました。もちろんこれらは「公開当時のフィルムで鑑賞しているという価値」を感じさせるもので、むしろメリットと言えます。そんなことを感じながらフィルムで見続けていると、映像ソフトやTVオンエア、配信時の不自然なまでの「彩度上げ」に猛烈な違和感を感じるようになってきました。特に、画面自体が発光する液晶テレビでの視聴は、『バリー・リンドン』の古色蒼然とした空気感を台無しにしているように思えます。  もちろん、作品は作品自体を視聴していただかない限りは価値がないものなので、お手軽に過去の名作を視聴できる現在の環境は喜ぶべきことではあります。ですが、薄型フルHDテレビ普及時(2010年代)にあった「過度な鮮明映像競争」は映像ソフト、特にBDに悪い影響を与え、元ネガの色調を過度に「彩度上げ」に補正してしまい、その作品の本来の価値を損ねているように感じます。この『バリー・リンドン』でもそれは同じで、本作のBDは色調の不自然さはもちろん、アスペクト比がキューブリックの意図したヨーロッパビスタではなく16:9でトリミング、オープニングロゴも雰囲気をぶち壊すメタリックデザインと、とても「作品愛」を感じさせる商品ではありません。  その「過度な鮮明映像競争」の反省からか、現在は元ネガの色調を尊重するという方向にシフトしています。それは日本未発売のクライテリオン版『バリー・リンドン』の評判の良さからも伺えます。ただ、このクライテリオン版は日本語字幕未収録なので、マニアな方以外にはなかなかオススメづらい商品ではあります。であれば、まだブラウン管テレビでの視聴を想定していた頃のDVDの方がお勧めできるでしょう。解像度は720ピクセルですが、フルサイズのネガサイズで収録されていて、色調もBDほど極端な「彩度上げ」ではありません。DVD版にはデジタルリマスター前と後のバージョンがありますが、もちろんお勧めはデジタルリマスター版です。中古市場で安価に...

【スペシャルレポート】NHK放送博物館で8K版『2001年宇宙の旅』を視聴してきました

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東京・愛宕山にあるNHK放送博物館。山を登るために設置されたシースルーのエレベータはちょっと怖かったです。  今回の2018年12月1日、NHK4K・8K開局に合わせ、午後1時10分からOAされた8K版『2001年宇宙の旅』ですが、視聴環境を選ぶか画質確認を選ぶか迷った挙句、クローズドの視聴環境を選んで、東京・愛宕山にあるNHK放送博物館の8Kシアターで視聴してきました。  NHK放送博物館の8Kシアターは200インチという大型スクリーンですが、リアプロジェクション(スクリーンに背後からプロジェクターで映像投射)です。ですので、もともとアナログで撮影された映像を、8Kネガスキャンとはいえ、その画質を存分に味わう最適の視聴装置とは言えません。ですが照明も暗く落とされ、映画館のようなクローズドな環境(視聴者以外は立ち入り禁止)であるため、集中して作品を鑑賞したい場合には適しています。対して大型8Kテレビで視聴した場合、ドットバイドットで画素自体が発光するという8Kネガスキャンのポテンシャルを確認するには最適な視聴装置です。しかし設置場所はロビーや店頭などのオープンな環境で、画面サイズも80インチがせいぜい。照明の写り込みや他の放送の雑音、通りがかりの視聴者の雑談など、集中して作品を楽しめる環境ではありません。  結局、NHK放送博物館を選んだのですが、8Kシアターはリアプロジェクションというハンデはあったにせよ、8Kのポテンシャルは随所に感じることができました。例えばオリオン号で浮遊するアトミックペンのシーンですが、ペン軸の「PARKER」の文字を確認することができました。 ※参考画像  また、スターゲートのマインドベンダーのシーンで、ダイヤモンド型のそれぞれの面の模様がCGかと見まごうばかりにはっきりとクリアに見えました。 ※参考画像  ただ、全体的にはリアプロジェクションでは「これぞ8Kネガスキャン映像」と感じるまでには至りませんでした。音響も貧弱ですし、映画館のように座席に段差はなく、フラットな床にただ椅子を並べてあるだけです。もちろん「シアター」と言いながら無料の視聴(試聴)会場でしかないので、それはわかっていたのですが、字幕に至っては最前列以外は見えなかったのではないでしょうか。  このような経緯のため、色調や質感などの細かい検証は、8K映像を8Kテレビによる...

【スペシャルレポート】11月23日午前4:30からNHK総合でOAされた『8Kでよみがえる究極の映像体験! 映画「2001年宇宙の旅」』の番組概要レポート

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番組のナビゲーターを務めた中川翔子さんと佐野史郎氏  OAが金曜日の早朝という時間帯もあって、見逃した方や録画し忘れていた方もいらっしゃるようです。ですのでこの記事は私感を挟まず、レポートに徹したいと思います。 (1)イントロダクション ナレーション:「2018年、アメリカ・ハリウッドで、ある映画を蘇らせようというプロジェクトが進行していました」「今では上映する設備がほとんどなくなってしまった70mmフィルムで制作された歴史に残る名作、その映画とは『2001年宇宙の旅』」「斬新な映像美が今も人々の心を捉える、映画史に輝く金字塔です」「人類が月に降り立つ前、1968年に公開されました」「制作したのは巨匠、スタンリー・キューブリック監督」「綿密なリサーチ、驚くような視覚効果を駆使してこの映画を作り上げました」 「今回、その偉大な映画を貴重なオリジナル(ネガ)フィルムを使って8K化しようというのです」「ハイビジョンをはるかに上回る高画質で細部に至るまで再現します」 8K化プロジェクト担当 Susan Cheng氏:「最先端の8Kテクノロジーで蘇らせる作品として、『2001年宇宙の旅』ほどふさわしい映画はありません」 8K化プロジェクト担当、Miles DelHoyo氏:「最新の8Kで、50年前のフィルムの空気感も伝えることができます。映画本来の意図により近づけたと感じています」 ナレーション:「今日は、この映画の大ファンのお二人が一足早く8K版を体験し、大興奮」 佐野:「50年前に未来の映画を撮ったのではなく、今の映画の感じがする」 ナレーション:「珠玉の名作がBS8Kでまもなく放送。よみがえった『2001年宇宙の旅』の魅力に迫ります」 (2)スタジオに佐野史郎さん中川翔子さん登場 中川:「佐野さんお待たせいたしました。今日は8Kの映像で『2001年宇宙の旅』が観られるなんて最高ですね」 佐野:「どんな絵なんだろうね」 ナレーション:8KTVでの特別試写会にお招きしたのは、芸能界きっての『2001年…』好き、佐野史郎さんと中川翔子さん 中川:「佐野さんはこの映画といつ出会ったのですか?」 佐野:「僕は1968年のロードショーの時、13歳・中学2年で。国語の先生がとにかくすごいと力説、とにかく全員観てこい!と」「それであの黒い板は何か?の授業をしたんです」「それがやっぱり忘...

【スペシャルレポート】製作50周年記念『2001年宇宙の旅』70mm版特別上映 鑑賞レポート

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写真中央のNFAJニューズレター第3号(310円・郵送可)には、「“大きな映画”の場所」と題された岡島尚志氏による大スクリーン映画の記事と、「シネラマ『2001年宇宙の旅』」と題された冨田美香氏によるシネラマ版、アンレストア70mm版についての記事が掲載されています。   まず、何をさておいてもこの特別上映を実現していただきました、ワーナー・ブラザース・ジャパンと国立映画アーカイブ関係者様に深く御礼を申し上げたいと思います。大変貴重な機会を設けていただき、誠に有難うございました。今回の上映の経緯と詳細は、上映前に配布された下記の「NFAJハンドアウト第002号」にある通りで、デジタル全盛の現在、ロスト・テクノロジーの復元には大変なご苦労があったことは容易に推察できます。これでもまだ100%再現とは言えないのですが、現在できることを全て注ぎ込んだ、と言い切っていいと思います。 当日鑑賞者向けに配られた「NFAJハンドアウト第002号」(国立映画アーカイブ様より掲載許可取得済み)  さて、管理人としてどういう点に注目して鑑賞したかについてですが、まずはアスペクト比です。『2001年』の撮影アスペクト比は1:2.2で、70mmは1:2であったというデータが残っていますが、今回の70mmは、ほぼ現行BDと同じのフルサイズの1:2.2でであったように感じました。HALのモニタもしっかり8つ見えていたので、おそらく16日からのIMAX上映も1:2.2ではないかと思います。  次に、画質ですが、画面に走るフィルムの傷やピントが甘い箇所など、観づらさも多少あったかと思います。しかし、アナログならではの豊かな描写力、奥行き感は素晴らしいものがありました。特に星空の再現度は高く、思わず「信じられない 星がいっぱいだ!」と心の中で叫んでしまいました(笑。この70mm版をデジタルで再現した4K UHD BDや、IMAX上映には大いに期待できると感じました。  色調ですが、宇宙ステーションの椅子がマゼンタだったことが判明していたこともあり、その点に注目していたのですが、最初のフロイド博士がラウンジを歩くシーンでは赤にしか見えませんでした。ソビエトの科学者と会話するシーンではマゼンタに見えましたので、この辺りの調整はどうなっていたのか謎が残りました。全体的に色温度が高めに補正されてい...

【スペシャルレポート】TOHOシネマズ六本木にて「新・午前十時の映画祭」『2001年宇宙の旅』を鑑賞

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 全国のTOHOシネマズ系列を中心に企画上映中の「新・午前十時の映画祭」で現在『2001年宇宙の旅』が上映中だったので、本日久しぶりに『2001年…』を劇場で体験してきました。この「午前十時の映画祭」という企画、名作映画を閑散時間である午前10時に1000円で上映しようという素晴らしい企画で、DVDやBDに飽き足らず、名作映画は是非映画館で観たい!というニーズを取り込んだ良イベントです。  今回の「新…」からはデジタル上映となり、より鮮明な映像で『2001年…』が楽しめるとあって、なんとか時間をやりくりして観に行ってきました。ただ上映館のTOHOシネマズ 六本木ヒルズのスクリーン3はサイズが小さめでアメリカンビスタのレターボックス、音響も悪かったのが少々残念でした。上映は1月24日まで。

【スペシャリレポート】オーディトリウム渋谷でついに『恐怖と欲望』を観た!

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 偉大なアーティストというものはいつの時代も、そしてそのジャンルも関係なく、ファースト・ステップもやはり偉大だった・・・。そんな感想を持ちながら渋谷の街を後にした。  ここにはキューブリックの若さと、映画に対するエネルギーが凝縮し、渦巻き、爆発している。まるでハンブルク時代のビートルズのように。シングル『ラヴ・ミー・ドゥ』でデビューする前、ビートルズ(メンバーはジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ピート・ベスト、そしてスチュワート・サトクリフだ)はドイツのハンブルクのクラブで激しいビートと大音響でまるでパンクバンドのような演奏をしていた。薄暗く汚い場末のクラブで荒くれ共や酔っぱらいを相手に、その時にできる最大限度でエネルギーを放出していたのだ。この「初期衝動」による創作エネルギーは、特定の年齢とそれを全開可能な状況が揃わないとなかなか実現できない。またとても厳しい環境下である事も必須の条件である。  バンブルクでのビートルズはステージで寝泊まりし、楽屋はトイレ、ロクな音響や機材もない中、言葉の通じない客を相手にそのエネルギーを爆発させていた。この『恐怖と欲望』もまさにそれで、最低限の機材、スタッフ、素人だらけの役者、そして4万ドル(1,440万円)という極少の予算・・・・ただ劇映画を創るんだ、という初期衝動のエネルギーだけを頼りに、それを隠しもせずキューブリックはそのままフィルムに焼き付けたのだ。凝ったカメラアングル、短く挿入されたインサートショット、ボイス・オーバーの重用は既にこの頃からアイデアとしてあったのだろう、勢い余ってくどいくらいに多用しているのも特徴だ。  ただ、技術的、内容的には非常に稚拙でキューブリックが後に封印したがったのも納得するレベルだ。また、映画制作の基礎的なスキル、経験も不足している事が手に取るように分かる。それを批評し、低評価を下す事は非常に容易だ。  だが、次作『非情の罠』ではとたんにプロらしくなってしまう事を考えると、この『恐怖…』における「若さと荒々しさ」は非常に貴重だ。それはハンブルク時代のビートルズにも共通する「若さと荒々しさ」だ。「ビートルズの前期と後期、どちらが好き?」と聞かれ「どちらでもなくハンブルク時代」と答える好事家も多いように、この若さ故のエネルギーの爆発には抗いがたい魅力がある。キューブリッ...