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【プロップ】1969 アダムスプローブ16(1969 Adams Probe 16)

  『時計じかけのオレンジ』でアレックス達が乗り回していた車は劇中では「デュランゴ95」という名称ですが、小道具ではなく実在する車で、本当は「アダムスプローブ16」といいます。英国人兄弟デニス&ピーター・アダムスが製作し、1969年ロンドン・モーターショーでデザイン賞を獲得。ミドシップされたエンジンはオースチン1800のものを搭載しています。3台製作され、映画で登場したのはグレー塗装の3台目で、ルーフを外してアレックスたち4人が乗り込んで撮影に使用されたそうです。

【撮影・技術】自然光撮影(Natural Lighting)

  外光(太陽光)をそのまま使用した撮影。外光を模した照明を使う場合もそう呼ばれる。100%外光を使っていなくても補助光として人工照明を使う場合もある。『バリー・リンドン』では自然光撮影にこだわったが100%自然光という訳ではなく、一部で補助的に人工照明も使っている。

【プロップ】卓球台(Ping Pong Table)

  キューブリックはスポーツは得意な方ではなかったが、卓球は好きだったらしく自宅にも卓球台があるくらいで、よく俳優と卓球をしたそうだ。それも撮影現場で自分が優位に立てるようにと、けっこう本気で勝とうとしていたらしい。『ロリータ』のキルティの屋敷に卓球台がある理由は、キューブリックがメイソンに、「キルティの奇抜なライフスタイルを象徴する物を置きたいのだがいいアイデアはないか?」と訊ねたところ、卓球台を提案され、採用したようだ。  キルティは東洋の哲学に精通している、という設定があったので「東洋→中国→卓球」となったのかも知れませんね。

【登場人物】ブリンドン卿(幼少期)(Young Bullingdon)

  『バリー・リンドン』で、レディ・リンドンと先夫であるリンドン卿との間に産まれた長男。バリーとは財産の相続権を巡って確執の対象となる。演じたのは後に映画監督として有名になるドミニク・サヴェージ。成長したブリンドン卿はレオン・ヴィタリが演じている。

【俳優】ドミニク・サヴェージ(Dominic Savage)

 『バリー・リンドン』でブリンドン卿の幼少期を演じた。その後映画監督として有名になり、『Nice Girl』 (2000)、『When I Was 12』 (2001)、『Out of Control 』(2002)、『Love + Hate』 (2005)、『Born Equal 』(2006)、『大暴落 サブプライムに潜む罠(Freefall)』(2009)、『Dive』(2010)、『True Love』(2012)、『The Secrets』(2014)などのTV映画やTVシリーズの監督として活躍している。  1962年11月23日イギリス・ケント州出身。