【関連記事】スタンリー・キューブリックが好んだ映画のマスター・リスト(2019年11月22日更新)

ニック・リグレー氏による「スタンリー・キューブリックが好んだ映画のマスター・リスト」が更新されていましたので、遅くなりましたが和訳を追加しました。また、全体的に和訳を見直しました。(初出版の和訳記事は こちら ) この記事の重要な点は、リグレー氏が「この記事の目的は、キューブリックが何らかの形で賞賛を表明していることが知られている全ての映画の、徹底的な時系列マスターリストを編纂しようとする試みです。うまくいけばこれは、さらなる物語へと発展していくものです」と語っている通りです。管理人がこれに加えるとするならば、今までに一般に流布している「不完全で、論者の思い込みのみで語られたキューブリックが影響を受けたとの記事の修正・訂正を行う試み」でもあります。 スタンリー・キューブリックはその名声や影響力の大きさから、世界中の識者から一般のファンまで日夜研究が行われています。そんな中「そう見ればそう見える」「そう思えばそう思える」程度の共通項を見つけ出し「影響を受けた・与えた論」が何の根拠もなく「俺が最初に見つけたんだ!」と言わんばかりにネットに流されます。その際たるものが「『薔薇の葬列』は『時計…』に影響を与えた」論です。もしなんらかの一次情報があれば別ですが、それもないまま表層的な共通項のみで「影響を与えた」との論が一般に流布してしまい、訂正が困難な状況になってしまっています。こういった根拠ゼロの「思い込み論」はファンとして甚だ迷惑な話でしかありません。 以下の記事はキューブリックから直接見聞きした関係者の証言と、キューブリック本人のインタビューなどソースが明確に示されたもののみ掲載されています。ここをご覧になっているファンの方はもちろん、映画評論家や映画ライターなど、プロの方まで是非とも知っておいて欲しい情報です。キューブリックに関する記事や論評を掲載する際、是非ここをご参照ください。また、できましたらソースの原文もご確認ください。和訳は管理人が拙い英語力と翻訳サイトを駆使して行ったもので、間違いやニュアンス違いがあるかもしれません。もし翻訳で気になる点がありましたら掲示板でお知らせください。ご協力を何卒宜しくお願いいたします。 ●この記事に登場する人物の紹介 ニック・リグレー…この記事の執筆者。ヤン・ハーランとフリューインには直接取材している。 ヤン・ハーラン…...