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【ブログ記事】『2001年宇宙の旅』で猿人「月を見るもの」を演じたダン・リクターは、1970年代始め、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ夫妻と共同生活を送っていた

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ジョンの写真を撮るダン・リクター。後ろにはヨーコの姿も  『2001年宇宙の旅』で猿人「月を見るもの」を演じたダンは、猿人のシーンの撮影終了後も異星人を演じるために撮影所に留まっていましたが、キューブリックがそれを断念した後は俳優仲間や音楽関係者と共に、ジョン・レノンが購入した南イングランドのアスコットにある「ティッテンハースト・パーク」に移住しました。要するにダンはジョンとヨーコの「取り巻き」の一人だったのです。そして1971年にダンは撮影監督として プライベート・フィルム『イマジン』 (1988年に公開されたドキュメンタリー映画『イマジン』ではない)の制作に参加(出演もしている)。ジョンとヨーコは1971年8月までここに住み、その後ニューヨークに引っ越しました。ダンは1973年に二人と別れたそうです。  ジョン・レノンは「『2001年…』毎週見てるよ!」と語ったそうですが、まあそれはおそらく冗談だったのだと思います。ですが、猿人を演じたリクターがすぐそばにいたことを考えれば、ダンの解説付きで何回かは観ていたのかも知れません。ジョンが映像制作にも多大な関心を寄せていた事実から、『2001年…』がジョンの「イマジン」を刺激したのは容易に「イマジン」できますが、直接的な影響はあまり感じられません。まあ、『2001年…』は当時のヒップなアーティストがこぞって観ていたわけですから、ジョンもその中の一人、という程度の認識で良いと思います。

【ブログ記事】『ロリータ』のラストシーンに登場した女性の肖像画の画家、ジョージ・ロムニーのロリコン人生

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George Romney - Mrs. Bryan Cooke (Frances Puleston, 1765–1818)  『ロリータ』のラストシーンで撃ち抜かれた女性の肖像画はジョージ・ロムニー作『ブライアン・コーク夫人(フランシス・プルストン)』でした。そしてこの画家、ジョージ・ロムニーもまた、一人の少女「エマ」に魅せられ、狂わされた中年男性だったのです。  wikiによると  ロムニーは生活の糧である肖像画とは別に文学的な主題を持った作品を手掛ける事も渇望していた。1782年4月、友人のチャールズ・グレヴィル卿が肖像画を依頼するために新しい愛人をロムニーのもとに連れてきた。彼女こそ彼に多大な芸術的霊感を与えてくれる女神とも言える存在となる、エマ・ハート(後のエマ・ハミルトン)であった。当時エマ・ハートは17歳、ロムニーは47歳であった。グレヴィルは商業的思惑で依頼したのであるが、芸術家としてのロムニーにとっても得難い邂逅だった。エマは肉体的存在感とプロのモデルにも匹敵する表現力と天性の魔性を兼ね備えていた。ロムニーは肖像画家としての日常の仕事と両立させる事が困難になるほど、エマに取り憑かれた。  彼はエマの肖像画を様々なポーズで60作以上描いた。それらは現実的な肖像、寓話・神話・宗教的イメージの具現化と多岐にわたった。エマは1782年4月から1786年3月まで約180回ロムニーの前でポーズをとった。多くは文学的な主題における劇的なヒロイン、魔女キルケーに始まり、メデイア、バッカスの巫女、テティスなどに扮した。1886年にエマ・ハートはナポリに向かいウィリアム・ダグラス・ハミルトン卿の愛人となった。1891年にハミルトン卿と正式に結婚するためイングランドに帰国し、6月から9月にかけて34回ロムニーのモデルを務めた。結婚式の日にただ一度「ハミルトン夫人」としてロムニーの前に座った。その後エマはナポリに戻り、二度とロムニーと再会する事は無かった。 (引用元: wikipedia「ジョージ・ロムニー」 )  と、ハンバートと瓜二つな入れ込みっぷりと失恋っぷりに驚きますが、ハミルトン夫人となったエマはその後、ハミルトンと親交のあったイギリス海軍の英雄、ネルソン提督と愛人関係に。すでに高齢だったハミルトンはこの事実を受け入れ、ネルソン提督との友情を保っていたそうです。...

【インスパイア】ガンズ・アンド・ローゼズ/ウェルカム・トゥー・ザ・ジャングル(Guns N' Roses - Welcome To The Jungle)

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 言わずと知れたガンズ・アンド・ローゼズ(ガンズ)の1987年の大ヒットナンバー。 海外の記事に 「キューブリックにインスパイアされたPV」と紹介されていて、「あれっ?そんなシーンあったっけ?」と思ったのですが、3分28秒からのブリッジの部分が『時計じかけのオレンジ』のルドビコ療法のシーンにそっくり、ということだそうです。当時さんざんこのPVを見ましたが、なぜかそんな風に感じたことはありませんでした。理由は多分デヴィッド・ボウイ主演の1976年公開の映画『地球に落ちて来た男』の拷問シーンを連想していたからだと思います。でも、元を辿ればこれも『時計…』に行き着くので、「インスパイアされたものにインスパイアされた」ってことになるんでしょうね。

【考察・検証】キューブリックの字幕や吹替に対するスタンスを検証する

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セリフや声優のキャスティングなど様々な意見はあるかと思いますが、管理人個人としてはリリースしてくれたことに価値があると思っていますので、評価は避けたいと思います。  幻とされていた『フルメタル・ジャケット』の日本語吹替版BDがリリースされ、話題になっています。『フルメタル…』の日本公開は1988年3月ですが、ちょうどその頃のキューブリックのインタビューがありましたので、ここに一部抜粋して引用してみたいと思います。  (外国語版は)できる限り最高のメンバーに依頼する。ダビング(吹替)版なら、最高のライター、最高の監督に、最高の俳優。スペイン語版でカルロス・サウラに頼んだこともあるよ。スーパーインポーズ(字幕)版、私はこの方が良いのだが、ダビング(吹替)版主体の国が多いのが現状だ。興行者が主張するから仕方なく作ってはいるが。スーパーインポーズ(字幕)版では、英語の話せる優秀な翻訳者に頼むのが第一。今、ドイツ語版では優秀な翻訳者がいる。ジャーナリストだが。日本ではスーパー主体だね。 〈中略〉  なにしろ日本語のシンタグム(構文法)は、我々(欧米人)には普通じゃない。 (引用元: イメージフォーラム1988年6月号/スタンリー・キューブリック・ロングインタビュー )  以上のように、キューブリックは外国語版にもチェックを怠らなかったのですが、ポイントは2つ。 (1)キューブリックは吹替版より字幕版を好んでいた (2)字幕であれ、吹き替えであれ優秀な翻訳者にオファーする となるでしょう。 (1)は吹替が当たり前のアメリカ生まれ、アメリカ育ちのキューブリックにしては意外な感じもしますが、それだけセリフに込めた意味を重要視していたのでしょう。 (2)は、コントロールフリーク(原田氏談)のキューブリックらしいこだわりで、自分が認めた優秀な人材であれば専門の翻訳家でなく、映画監督でもジャーナリストでも構わない、ということでしょう。つまり専門家の「 誤訳の女王 」はキューブリックのお眼鏡には叶わなかったんですね。  キューブリックの人材登用の特徴は、優秀であれば専門外の人材でも積極的に採用する点です。役者でさえ素人(『2001年…』の地上管制官、『シャイニング』のバスルームの美女、『フルメタル…』の少女狙撃兵など)を採用するくらいです。脚本も専門の脚本家に頼まず、小説家(もしくは小...

【関連動画】かつて吉祥寺に存在した『時計じかけのオレンジ』のコロバ・ミルクバーに似たバー、『MILK BAR』の動画

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  数年前(2015年頃?)惜しくも閉店してしまった『時計じかけのオレンジ』のコロバ・ミルクバーに似たバー、『MILK BAR』ですが、その店内を撮影した動画がYouTubeにアップされていましたのでご紹介。  管理人も何度か店を訪れたことがありますが、吉祥寺は居住地から遠かったので常連になるほど頻繁に店には通えませんでした。マスターともちょこっとお話しした程度ですし、このブログのことも特に話題にしていません。でも懐かしいです。トイレの便器が小さかった(子供用?)のが面白く、それが特に印象に残っています。それとカウンターに照明が仕込んであって、ちょっと『シャイニング』のバーっぽいな、と思ったこともありました。  映画やロック、サブカル好きは「将来は店をやりたい!」と思ったりするのが定番の「夢」だったりするのですが、昔に比べて版権管理がシビアになっていますので、勝手に音楽や映像を流して・・・なんてことはできなくなっているようです。でも、こんなバーが再び出現すればぜひ訪れてみたいですね。えっ?お前がやれって?? うーん、やるんだったら徹底的にこだわりたいので、ワーナーさんに話を通して、ってことになるでしょう。そうなると一介の素人にとってはやっぱり「夢」でしょうねぇ。

【関連動画】超レア! キューブリックのPC指南役、アラン・ボーカーが撮影したキューブリックのプライベートビデオ2本

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 アラン・ボーカー氏は、キューブリックがPC(IBM XT)を導入した際に助言をしたIT技術者で、以前 この記事 でも貴重な写真とともにご紹介していましたが、なんとその時のビデオが残っていたらしく、この度YouTubeにアップされていました。撮影時期は1983年年末から1984年初めにかけて、場所はハートフォードシャーの自宅の仕事部屋で、『フルメタル・ジャケット』のプリプロダクションが始まっている頃です。1本目ではその頃一般家庭にも普及が始まったビデオカメラ(ソニーのベータマックス)がロケハンなどに使えないか、2本目では映画予算の計算にPC(IBM XT)が使えないか検討している様子が映し出されています。1本目に映っている男性はプロデューサーでキューブリックの義弟、ヤン・ハーランで、2本目にはデスクの上で横になるキューブリックの愛猫も登場しています。  キューブリックの服装が同じなので近い日に撮影されたものだと思いますが、日時は明確ではないようです。キューブリック独特の落ち着いた、深みのある声を思う存分聞くことができますので、もうこれで偽物インチキ動画(アポロがどうのこうの)を真に受ける人は一人もいなくなるでしょうね。