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【関連動画】キューブリック vs スティーブン・キング!映像化された両者の『シャイニング』を同時表示して比較した動画

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 両作品を同時表示していますので両者の違いが分かりやいですね。キューブリック版は141分の北米版です。こうしてみるとスティーブン・キングの『シャイニング』も悪くない気がしますが、よく言えば描写が丁寧、悪く言えば会話が冗長なので、ここまで刈り込んだことでよく見えるだけなのかもしれません。  ちょっと思うのは、キング版の廊下の消防ホースは、比較するなら「双子の少女」だと思います。あとよく言われることですが、公開年が17年も違うのにキューブリック版の方が古さを感じさせません。「予算のかけ方が違う」という話もありますが、キング版は全3話のミニシリーズに映画並みの予算をかけたそうです。  しかし、何度見ても気になるのがジャック役の「アメリカの大泉洋(笑」ことスティーブン・ウェバー。悪くないんだけど印象が弱い。それが後半の「狂気」を薄めてしまっている感じがします。ウェンディ役のレベッカ・デモーネイにも存在感で完敗しています(クレジットでもデモーネイの方が先だった)。TV俳優と映画俳優の存在感の差は歴然とありますね。そう考えるとキューブリック版のジャック・ニコルソンとシェリー・デュバルの「顔芸対決」は迫力あるし面白い。キューブリックがシェリーの演技に不満を持ちつつも彼女を降板させなかったのは、シェリーの「(ヒステリー症的な)存在感」を買っていたのでしょう。共同で脚本を担当したダイアン・ジョンソンは「シェリー・デュヴァルがセットに来てからかなりの存在感でーとてもある種の奇妙なルックスをお持ちでー、脚本の言葉よりもウェンディを乗っ取ってしまった」(詳細は こちら )と語っています。キューブリックは「作品の成否はキャスティングで決まる」と言っていましたが、まさにその通りの比較動画だと思いますね(ダニー役も含めて)。

【オムニバス】『時計じかけのオレンジ』のレコードショップのシーンに登場した『2001年宇宙の旅』のコンピレーション盤について調べてみた

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『時計じかけのオレンジ』のレコードショップのシーン。『2001年宇宙の旅』のオムニバス盤(ポリドール)が見える 『2001年…』のオフィシャルサントラ盤(MGM)はこちらに登場 Theme Music For The Film 2001: A Space Odyssey And Other Great Movie Themes(Discos) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/カール・ベーム|『2001年宇宙の旅』 (ツァラトゥストラはかく語りき)1:38 ヴィルヘルム・ケンプ|『ローズマリーの赤ちゃん』(エリーゼのために)3:07 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/ロリン・マゼール|『間奏曲』(交響曲第5番 第4楽章)9:14 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/フェレンツ・フリッチャイ|『2001年宇宙の旅』(美しく青きドナウ)9:35 アンダ・ゲーザ/カメラータ・ザルツブルク|『みじかくも美しく燃え』(ピアノ協奏曲第21番 第2楽章)7:09 マルグリット・ウェーバー、ベルリン放送交響楽団/フェレンツ・フリッチャイ|『三つの恋の物語』 (パガニーニの主題による狂詩曲 第18変奏)2:45 ルツェルン音楽祭弦楽合奏団/フランク・R・バウムガルトナー|『みじかくも美しく燃え』(四季 夏)9:35 サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団/ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー|『ワンツースリー ラブ・ハント作戦』(ガイーヌ 剣の舞)2:14  『時計じかけのオレンジ』のレコードショップのシーンに登場する『2001年宇宙の旅』のレコード。よく「サントラ」と言われますが、正確には上記によると映画に使われたクラシック曲を集めた「オムニバス」であるようです。採用されている作品は『ローズマリーの赤ちゃん』以外は知らないな・・・という感じですが、宇宙ジャケットに反して恋愛ものからコメディまで脈絡はないですね。  発売は1970年ですので、撮影当時最新のアルバムだったんでしょう。『2001年…』の2曲は映画で使用されたカラヤンのバージョンではありませんし、マニア的見地からも収集する意義は感じられませんが、人に見せて「時計じかけのレコード店にあったやつ!」程度に自慢できるくらいのことはできそうです。幾度も再発されたせいか米amazonやebayではたくさん取り扱いがあるよう...