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Tom Cruise(IMDb) トム・クルーズの映画人としての実直さ、並外れた情熱と映画愛 30年ぶりのカンヌで語る「トップガン マーヴェリック」とキャリア 〈前略〉 さらに「アイズ・ワイド・シャット」でスタンリー・キューブリックと仕事をした経験にも触れ、「僕らは多くの時間を掛けて、異なるレンズ、異なるライティング、そして彼が映画に望むトーンなどについて話し合いました。彼は自分の映画のスタイルのなかに観客を混乱させるようなものを求めていたので、僕らはそれがどんなものなのかを見つけていかなければなりませんでした」と語った。 〈以下略〉 (全文はリンク先へ: 映画.com/2022年5月25日 ) トム・クルーズがカンヌ国際映画祭で栄誉パルムドールを受賞した際のティーチインで、キューブリックに触れていたのでご紹介。 最初は映画スターをキャスティングすることを渋っていたキューブリックですが、よほどクルーズのことを気に入ったのか、映画製作に関する多くのことをクルーズに教えたそうです。そのことについてカンヌのティーチインで触れたようですが、詳しい内容は以前インタビューで応えていていました。それについては以前 こちら で記事にしましたが、それがいかにクルーズにとって素晴らしい経験であったはリンク先記事にある通りです。 このように、海外ではキューブリックの映画製作の舞台裏を明かしたインタビューが数多く出稿されており、その独特の方法論が広く知られるようになりました。つまるところキューブリックは、俳優やスタッフとのコラボレーションによって、一緒に作品を作り上げることを目指していたということです。それは俳優やスタッフにも自作への深い関わりを求めるものであり、その要求はキューブリックの高い判断基準に適合していなければならないため、自ずと非常に厳しいものになるのです。その「厳しさ」さえも「パワハラ」だというのなら、クリエイティブな仕事などしない方がいいでしょう。現に出演者もスタッフも誰一人としてキューブリックを「パワハラ」と呼ぶ人はいません。確かに要求は厳しく、辛く苦しい体験でしたが、誰よりも一番厳しい要求を突きつけていたのはキューブリックが自身に向けたものだったのですから。 海外では広く報じられている「キューブリックは俳優やスタッフとのコラボレーションで映画製作をす...