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〈前略〉 イースト・ビレッジ・アイ :どのようにしてSFに興味を持ったのですか?一時期、そして現在も地球外生命体の可能性や哲学的な意味合いに興味を持たれているようですね。それは本当ですか? キューブリック :はい。でも、私はSF好きというわけではありませんでした。SFは読みますが、宇宙には知的な文明や高度な種が存在するという科学的な蓋然性に非常に興味を持つようになりました。私はアーサー・クラークの作品に憧れていたのですが、彼はSF作家の中で最も才能があるだけでなく、その知識と一般的な科学的背景から、高度な地球外文明という私の関心を中心に展開する物語を一緒に作るのに、一番ふさわしい人物だと思ったんです。 イースト・ビレッジ・アイ :この映画は、科学的に正確であることが絶対に必要だと最初から感じていたのですか? キューブリック:意図的な愚かなミスはあってはならないと思ったのです。しかし、この物語で描かれるような領域に入るには、純粋に想像力を働かせ、事実に基づく要素を、観客に劇的な信用を築くための手段として使わなければなりません。2001年にどのようなハードウェアが利用できるようになるかという予測は、簡単に手に入れることができます。クラーク自身NASAから「どうなると思うか」とよく聞かれるそうです(あなたが思っているよりずっと秩序のないビジネスです)。彼ら自身、何が出てくるかよく分かっていないと思います。しかし、この映画で紹介されたハードウェアは、何が存在するかに関する一般的な信念と論理的に矛盾するものではありませんでした。この映画で問われることは、実はそれほど多くはないのです。つまり、宇宙ステーションや月面基地があることは誰もが知っていることなのです。このようなことは、宇宙の専門家なら誰でも知っていることであり、同意見です。唯一の疑問は、超知能マシンのコンセプトで、これについては、コンピュータの専門家の間でおおむねコンセンサスが得られています。 イースト・ビレッジ・アイ :映画の脚本についてお聞かせください。従来の方法ではなく、最初は小説として書かれたそうですね。 キューブリック :小説というより、映画の長編散文としてアーサーと私で書きました。脚本という形式は特に視覚的、感情的な情報を伝えるにはあまり理想的ではない方法です。脚本という形式は、描写を控えめにしなければなら...