【俳優】アイリーン・ケーン(Irene Kane)
『非情の罠』のヒロイン、グロリア役。ケーンは高校卒業後、映画雑誌『モダンスクリーン』でモデルをしていた際にカメラマンのバート・スターンに見いだされ、ファッション雑誌の『ヴォーグ』のモデルになり、そのバート・スターンによってキューブリックに紹介され、『非情…』に出演した。
その『非情…』では、キューブリックが当人に内緒で監禁脱出後にデイビィとグロリアのラヴシーンをセットしていたが、ケーンの激しい抵抗に合いあえなく断念。また、アフレコではキューブリックの不慣れもあって厳しい待遇に途中降板、結局声はラジオ女優のペギー・ロッビンが担当した。
1962年6月3日にテレビプロデューサーのマイケル・チェイス(ピューリツァー獲得の脚本家メアリー・チェイスの息子)と結婚し、クリス・チェイスの名前で売れっ子のコラムニスト・伝記作家・ジャーナリストとして活躍、女優のロザリンド・ラッセル、コメディアンのアラン・キング、フォード大統領妻のベティ・フォードの自叙伝を共同執筆した。写真は1977年のクリス・チェイスことアイリーン・ケーン。
他の出演作は『オール・ザット・ジャズ』('79)など。1924年1月12日ニューヨーク生まれ。本名はアイリーン・グリーンガード。実弟はノーベル賞受賞者であるポール・グリーンガード。
1924年1月12日ニューヨーク出身、2013年10月31日膵臓がんで死去。享年90歳。