【関連記事】クリストファー・ノーランがスタンリー・キューブリックに聞いてみたい質問とは?

Christopher Nolan(IMDb)

  アカデミー賞のノミネート発表を間近に控え、70ミリプリント版「ダンケルク」が全米50館のIMAX劇場で再上映されるにあたり、同作でメガホンをとったクリストファー・ノーラン監督がプロモーションのため米MTVのポッドキャスト「Happy Sad Confused」に出演。自ら大ファンだと常々公言している巨匠スタンリー・キューブリックにまつわる質問に、ノーランらしい興味深い回答が飛び出した。

〈中略〉

「確かキューブリック監督は、スコアリング作業を終える前に亡くなったんだよね。彼が思い描いていた通りの映画に仕上げようと、スタジオが最善を尽くしたことは評価するけど、僕自身の経験から、スコアリングが最後にくる工程だと知っているだけに、惜しくてならない。本当に些細で表面的な、技術的あらに過ぎないとはいえ、キューブリック監督が生きていれば、もっと完璧な映画に仕上げてくれたはずだと思うからね」と理由を説明したノーラン監督。さらに、「最初に見た時は、正直期待はずれだと感じたし、あまり好きな作品ではなかった」と明かした上で、その後何度か繰り返し見るうち、「真に偉大な傑作」だと確信するようになったと語った。

(引用元:映画.com/2018年1月2日



 『アイズ…』公開をリアルタイムで経験した方はよくご存知ですが、キューブリックの死後、『アイズ…』が勝手に編集されるという噂が流れた際、即座にトム・クルーズが「フィルムは誰にも触らせない」と非難声明を出したことを覚えているはず。このように疑うべくも無く『アイズ…』は「厳密には未完成(逝去後、残されたスタッフの手によって完成させた)」なのですが、こだわり主義者の権化たるキューブリックの面目躍如のなせる技(笑 なのか、未完成にもかかわらず、あまりにも完成度が高いためにそのことを忘れがちです。

 このノーランのインタビューはその事実を改めて思い出させてくれますが、本人が不在である以上、これ以上はどうしょうもないわけで、それを云々するのは詮ないだけですが、このコメントにはノーランのキューブリックに対する「思い入れの深さ」が伺えて興味深いです。それに

「最初に見た時は、正直期待はずれだと感じたし、あまり好きな作品ではなかった」「その後何度か繰り返し見るうち、「真に偉大な傑作」だと確信するようになった」

というコメントもファンの意見を代表しているようで嬉しいですね。原作にも、当初の脚本にもなかったラストのおもちゃ屋のシークエンスと最後のセリフの意味を、もっとそれぞれが深く考えてみるべきだと管理人は考えています。

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