投稿

7月, 2013の投稿を表示しています

【関連動画】LACMAのスタンリー・キューブリック展の紹介動画

イメージ
 ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)で開催されていたキューブリック展を紹介していた動画がアップされていますのでご紹介。Part1から3まであります。アップして頂いた方に感謝しつつ、堪能いたしましょう。

【関連記事】LACMAでのスタンリー・キューブリック展は人気はあったが、ティム・バートン展ほどではなかった

イメージ
 ロサンゼルス郡立美術館で開催されていた完璧主義の映画監督に捧げられた巨大な展覧会「スタンリー・キューブリック」は、一般の人々の人気を集め、同美術館によれば、8か月の会期中に243,792人の来場者を集めた。  11月に開幕し6月30日に閉幕したこの展覧会は242日間開催され、1日平均1,000人強の来場者があった。LACMAが実施した調査によると、来場者の約28%が同美術館を初めて訪れた人だったと推定されている。  この数字はロサンゼルスの美術館の展示会としては健全だが、同展は、より短期間で363,271人の来場者を集めたロサンゼルス・カウンティ・アート・センター(LACMA)での2011年の「ティム・バートン」展を上回ることはできなかった。 (引用: Los Angels Times/2013年7月10日 )  LACMAで開催されたキューブリック展ですが、242日間の開催期間中の来場者は24万3792人だったそうです。ティム・バートン展はそれより短い135日間で約36万人を集めたそうですから、ちょっと物足りない数字ですね。原因は展示物の一部が若年層に向いていなかった点を挙げていますが、これはしょうがないですね。キューブリック作品にエロはつきものですから。

【DVD/BD】『バリー・リンドン』BDのアスペクト比問題を検証する

イメージ
自宅ガレージで『バリー・リンドン』を編集作業中のキューブリック  未だにネットの各所で議論が絶えないBDのアスペクト比問題ですが、今回は『バリー・リンドン』について検証してみたいと思います。  『バリー…』の撮影時(オリジナル)アスペクト比ですが、様々な資料から撮影サイズが1:1.77で決定されたようです。それによってキューブリックの元アシスタントであるレオン・ヴィタリがこのサイズでBD化するようワーナーに指示したという事です。レオンはワイドTV【16:9】(1:1.78)≒1:1.77なのでピラーボックスなしで問題ないと判断したようですが、この決定は様々な波紋を呼んでいて「映画館で確かに1:1.66で観た」という証言が後を絶ちません。するとキューブリックが映画館に「原則1:1.66で上映せよ」という指示書が発見されてしまいした(下記画像)。この事から現行のBDの【16:9】(1:1.78)は映画公開時をワイド化の判断の基準とするなら、NGという事になります。  この事実をどう受け止めるか、それは個人の判断によるでしょう。撮影サイズのフルサイズが1.77というなら【16:9】の1.78でも大して違いはないので構わない、という人もいれば、原則1.66なら1.66以外あり得ないという人、様々だと思います。ただ、この事実は別の問題を浮かび上がらせています。  それは「撮影時が1:1.77なら、DVDのアスペクト比はどこから来たのか?」という問題です。DVDはヨーロッパビスタよりも更に幅の狭い1:1.58くらいで、しかも天地がかなり高いです(下記画像)。しかも『バリー…』はワーナーにはアンサープリント(現像所からの1番プリント)しか残っていない事が判明しています。  ここからは仮定で論を進めてみますのでご了承を。その現存するアンサープリントが1:1.77だとします。ネガの紛失がどの時点なのかわかりませんが、DVD化の時点ではネガが存在し、それは1:1.58であったとします。そのネガを用いてDVD化し、その後に紛失したのだとしたら・・・。つまりDVDの、あの天地の高い映像はDVDの中にしか存在しない事になります。DVDの解像度からフルハイビジョンであるBDの解像度に高精細にアップするのは事実上不可能です。仕方ないのでBDは1:1.77のアンサープリントから起こしたのだとするな...

【考察・検証】キューブリックのキャリアの分水嶺となった『ロリータ』

イメージ
「How did they ever make a movie of "LOLITA"」のキャッチコピーが登場する『ロリータ』の予告編  キューブリックは「お金にうるさい監督」だった事は数々の証言から明らかになっています。自宅で株取引をしていたという証言や、『バリー・リンドン』ではロウソクの数さえ気にしてノートに付けさせたり、キューブリックの側近だったレオン・ヴィタリは「彼は芸術家だったがビジネスマンでもあった」と答えています。  キューブリックは何故お金にこだわったか?もちろん贅沢な暮らしがしたかった訳ではありません。キューブリックは自主制作で映画を始めました。なので映画製作の資金集めの苦労は痛い程よく分かっていました。キューブリックは身なりに構わず、高級車や装飾品には目もくれず、自宅にはプールさえありませんでした。要するに持てるお金の全てを映画製作につぎ込んでいたのです。  それは『突撃』のラストをハッピーエンドにし、映画を当てようと試みたり、自分の名前が宣伝されればそれで構わないと『スパルタカス』では脚本のクレジットに載せるよう進言してみたり、芸術家らしからぬその言動からも伺えます。そんなキューブリックが『ロリータ』に目をつけたのは、誰もがその題材ゆえに尻込みするこの映画化を成功させ「自分は稼げる監督だ」という事を示したかったのではないでしょうか。メジャー4作目の本作は、大ヒットした前作『スパルタカス』(1960)の記憶も新しい1962年に公開になっています。小説『ロリータ』はその内容から全世界で物議を醸していました。その『ロリータ』を映画化し公開できれば多大な興行収入が見込めたのです。(『ロリータ』のキャッチコピーは「我々は如何にして『ロリータ』の映画化を成し得たか?」でした)キューブリックは処女作『恐怖…』で自分の芸術性に拘るあまり興行的に大失敗し、あげくには場末のポルノ映画館に二束三文で売られるという苦い経験をしています。つまりキューブリックにとって興行成績は映画製作の自由度に直結するのです。だからキューブリックはこの『ロリータ』までは自分の芸術性を抑え、数々の妥協をしてでも興行成績に拘ったのです。  何故そう言えるのか、その理由はキューブリックの思惑通り大ヒットした『ロリータ』の後、ハリウッドの出資者の信頼を確実な物した、と判断した...

【俳優】スティーヴ・コイト(Stephen(Steve) Coit)

 『恐怖と欲望』でフレッチャー二等兵と敵の大佐の2役を演じた。他の出演作は『宇宙大征服』(1968)、『大統領のスキャンダル 』(1971)、『ロング・グッドバイ』(1973)、『デス・チェイス5000キロ/爆走!大陸横断大追跡』(1977)など。『ボナンザ』、『コンバット』、『ベン・ケーシー』、『逃亡者』、『FBI』などTVドラマでも活躍した。  1921年9月27日アメリカ・ウエストバージニア州出身、2005年1月21日死去。享年83歳。