【サウンドトラック】ミュージック・フロム・モーションピクチャー・サウンドトラック『2001年宇宙の旅』(Music From The Motion Picture Sound Track 2001: A Space Odyssey)※ポリドール盤
- ツァラトゥストラはかく語りき( R.シュトラウス)(18:38)/カール・ベーム指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団|Also Sprach Zarathustra(Richard Strauss)/Karl Bohm Conducting Berlin Philharmonic Orchestra
- ソプラノ、メゾ・ソプラノ、2つの混成合唱と管弦楽のためのレクイエム(リゲティ)(4:17)/フランシス・トラヴィス指揮:バイエルン放送交響楽団|Requiem For Soprano, Mezzo-Soprano, 2 Mixed Choirs & Orchestra(Gyorgy Ligeti)/Francis Travis Conducting Bavarian Radio Orchestra
- 永遠の光を(リゲティ)(7:57)/ヘルムート・フランツ指揮 :北ドイツ放送合唱団|Lux Aeterna(Gyorgy Ligeti)/Choir Of Norddeutscher Rundfunk Under Helmut Franz
- 美しく青きドナウ(J.シュトラウス)(9:56)/ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団| The Blue Danube(Johann Strauss)|Herbert von Karajan Conducting Berlin Philharmonic Orchestra
- 舞踏組曲《ガイーヌ》から「アダージョ」(ハチャトゥリアン)(5:20)/ゲンナディ・ロジェストヴェンスキー指揮:レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団|Gayne Ballet Suite(Adagio)(Aram Khatchaturian)/Leningrad Philharmonic Orchestra Conducted By Gennadi Rozhdestvensky
- 無限の宇宙(リゲティ)(8:38)/エルネスト・ブール指揮:南西ドイツ放送管弦楽団|Atmospheres(Gyorgy Ligeti)/Sudwestfunk Orchestra Conducted By Ernest Bour
- ツァラトゥストラはかく語りき( R.シュトラウス)(1:41)/カール・ベーム指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団|Also Sprach Zarathustra(Richard Strauss)/Karl Bohm Conducting Berlin Philharmonic Orchestra
1968年にMGMから発売されたオリジナルのサントラ盤は映画の追体験を意識して、映画の登場順に収録していたが、1986年にドイツのポリドールから発売された(日本では1991年発売)この「ポリドール盤」では、A面・B面に2つに分けられていた『ドナウ』を一曲にまとめたため、MGM盤より1曲少ない7曲収録となった。なおかつLPより収録時間が増えた関係か、リゲティの各曲の収録時間を延ばし、『ツアラ』をオープニング部分だけでなく、映画未使用部分まで18分も収録している。ただし『ツアラ』はあいも変わらずベーム指揮のベルリンフィルバージョンだ。実はリゲティの『永遠の光を』もMGM盤のクリトゥス・ゴットヴァルト指揮、シュトゥットガルト・スコラ・カントールムからヘルムート・フランツ指揮、北ドイツ放送合唱団に音源が変更になっている。キューブリックの妻、クリスティアーヌが聴いたリゲティは北ドイツ放送合唱団のものだったそうなのだが、これを聞く限りでは映画の使用音源のようには聴こえない。
おそらくではあるが、CD時代を迎え、それにふさわしい(収録時間が長く、A面・B面の区別がない)『2001年…』のサントラを作りたかったのかもしれないが、余計なお世話というか、蛇足というか、オリジナルであるMGM盤に敵うはずもなく、現在ではすっかり忘れられた存在になっている。ただし、オリジナルMGM盤のつもりでこのポリドール盤をつかまされる危険性があるので、その点は十分留意してほしい。