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 『2001年宇宙の旅』のスターゲートなどの特撮で一躍有名になったダグラス・トランブル</a>初の監督作。登場人物も少なく、派手な戦闘シーンもない地味な作品。主題歌がジョーン・バエスというところや、地球の環境破壊や植物保存計画など当時のエコロジー/ユートピア思想~現在のエコ運動とは異なり、ヒッピー文化や共産主義、新興宗教などが入り組んだ過激な思想。公害問題が先進国で深刻化した70年代、原始回帰や自然回帰の思想に共鳴した当時の若者が、自給自足の自由な生活を夢見たコミューン(生活共同体)を形成し生活を始めた。しかし便利な現代社会に慣れっこになっていた若者に農業は厳しすぎ生活は困窮、やがて私利私欲や物欲、利害の対立がはじまりコミューンは崩壊、運動は急速に衰退する。その一部はエコテロリストに変節したり、一部で資本主義の現実を受け入れつつ細々と活動を続けている~の影響が色濃い作品。

 B級カルトSFとして有名な作品で一部では高い評価もあるが、今観返すと「自らの理想の崇高さを鑑みれば多少の殺人、破壊もやむを得ない」という当時のエコ思想の過激さの一端が覗けて興味深い。もちろん主人公の純粋さやひたむきさに惹かれる部分はあるのだが、それをリリシズムで片付けてしまうにはあまりにも稚拙で短絡的だ。実のところ監督のトランブルのスタンスもよく分からない。エコロジーに共鳴していたのか、批判的なのか、単に当時のトレンドに迎合しただけなのか、それともその全部なのか・・・。いずれにせよ1970年代のアメリカのリアルな「空気」は伝わってくる作品ではある。

 因に植物ドームやラストシーンは某有名アニメの元ネタと言われている。

 『2001年…』で実現できなかった土星の輪の映像化を実現した、という意味でキューブリックファンにも馴染みが深い作品。その『2001年…』ではアカデミー賞のトロフィーをキューブリックに持っていかれたが、今年長年の映画界への貢献を讃えられ、ロカルノ国際映画祭でビジョン賞を授与された。

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