【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン
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『アイズ ワイド シャット』で「機会損失」ばかりしているトム・クルーズ。Eyes Wide Shut(IMDb) |
サイレント映画やハリウッドのお色気コメディなど、映画のベストセックスシーンをランキングで紹介
〈中略〉
34. アイズ ワイド シャット(1999年)
監督:スタンリー・キューブリック
ベッドでの共演:大勢の裸のエキストラ
どんな映画か:マンハッタンの裕福な医師(トム・クルーズ)は、自分の妻(ニコール・キッドマン)がかつて船乗りに誘惑されたことがあると知り、満たされない性の旅に出る物語。スタンリー・キューブリックの遺作でもある。
セックスシーン:セックスをテーマにした映画にしては、それほど多くのセックスは盛り込まれていない。むしろ、ニューヨークの夜を舞台にした主人公の旅は、壮大な「機会損失」の旅となっている。
それはともかく、モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPAA)がこの作品をNC-17(17歳未満入場禁止映画)指定にしたのは、やはりセックスが多過ぎたからだと思われる。それに対してワーナー・ブラザースの解決策は、象徴的な乱交シーンの多くを、CGIエフェクトでシルエットにして隠してしまうことだった。キューブリックが墓に入ってからまだ数カ月しかたっていなかったが、中で怒っていたに違いない。
どこが画期的か:監督の同意を得ずにセックスシーンをデジタルで変更する、非常に危うい前例となった。さらに良くないことにその後、映画制作者がそうしたことに同意してしまうこともあった。『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?』(2011年)でのレスリー・マンのCG生成された胸を覚えているだろうか。そもそも、この映画のことを忘れているかもしれないが。
〈以下略〉
(全文はリンク先へ:Time Out Tokyo/2021年12月13日)
イギリスの「ぴあ」と呼ばれた『Time Out』誌の日本版『Time Out Tokyo』が、「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」という記事を掲載していたのでご紹介。
官能的だから「最高」なのか、規制を避けた性表現のアイデアが「最高」なのか、「最高」の定義があいまいで、あまり役に立たないランキングですが、この手のランキングでは定番な作品から意外な作品、知られていないマイナーな作品や、えっ?手塚治虫まで?と、なかなか興味深い記事です。
正直ランキングに一貫性がなく、各選者の個人的な好みや「こんな映画を知ってるぞ!」感が優先されすぎている気もしないでもないですが、それはまあ幅広く色んな作品を知る機会として捉えればいいのではないかと思います。
キューブリックの『アイズ…』については上記の通りです。「むしろ、ニューヨークの夜を舞台にした主人公の旅は、壮大な「機会損失」の旅となっている」という記述には笑わせていただきました(笑。