【関連動画】『アイズ ワイド シャット』に使用されたリゲティのピアノ曲『ムシカ・リセルカタ』全曲の演奏動画


 『アイズ ワイド シャット』で使用されたリゲティのピアノ曲『ムシカ・リセルカタ』(動画では『ムズィカ・リチェルカータ』)は「II」ですが、この動画の説明文によると「Mesto, rigido e cerimoniale / 悲しげに、粗く儀礼的に」とあります。11曲全曲通して聴くとそこまで難解な印象はありません。実はこの曲、1曲目が2音、2曲目が3音・・・というように使う音が増えていき、最後に12音全部使うというアイデアで構成されているのです。1曲目はドミナント(ラ)のみ弾き、最後にトニック(レ)を弾いて「今まで聴いていたのはドミナントだったのか!」と驚くという曲。2曲目は『アイズ…』で使われた曲ですが、まずはファとファ#の2音だけ使い、いきなり「ソ」を突っ込んでくるという曲。リゲティはこれを「スターリンの胸に突き刺すナイフ」と語っています。3曲目はC(ドミソ)とCm(ドミbソ)を繰り返すことによって諧謔性を表しているそう。あとはとてもわかりやすい解説動画がありましたので、こちらをご覧ください。絵画でも詩でも古戦場(!?)でもなんでもそうですが、知識があって摂取するのと、なくて摂取するのでは全然違いますね。ぜひ生演奏を聴いたみたいものです。

 ところでこの曲、サントラCDではドミニク・ハーランとクレジットされているのですが、それはピアノ演奏したのがドミニク(ヤン・ハーランの次男)というだけであって、作曲したのはリゲティです。誤解を招きやすい表記なので間違わないようにしましょう。

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