【関連記事】ニコール・キッドマン、『アイズ ワイド シャット』撮影中はトム・クルーズと幸せだった。

Eyes Wide Shut(IMDb)

  ニコール・キッドマンとトム・クルーズは『アイズ ワイド シャット』の撮影中、幸せな夫婦だったという。

 ニコール・キッドマンが、スタンリー・キューブリック監督による『アイズ ワイド シャット』(99)撮影や当時結婚していトム・クルーズとの思い出を振り返った。1989年に交際1カ月で結婚した2人は劇中で不貞を乗り越えていく夫婦役を演じたが、撮影時は「ハッピーな夫婦」であり、一日の撮影が終わった後には気分転換にゴーカートをしに行くほどだったという。

 ニコールは「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビューで、こう話している。「あの時は幸せに結婚していたのよ。シーンの撮影を終えて、私たちは朝3時にゴーカート場を貸し切って、レースをしていたくらい。他に何て言えばいいのか分からないわ。たぶん当時を振り返って分析する能力がないのか、したくないのかもしれないわね」

〈以下略〉

(引用元:VOGUE JAPAN/2020年10月12日




 『アイズ…』は1999年、トムとニコールの離婚は2001年でしたので、原因は『アイズ…』の長期間に及ぶ撮影だと言われたりもしていました。まあ、そんな安易な理由ではないであろうことは、その後のトムのお騒がせ言動から察しはつきましたが、そもそもトムは結婚には向いていないタイプだと思います。ニコールもトムとの結婚を否定的には語っていないことから、そんな奔放なトムをよく理解しているんでしょうね。ニコールは一貫してキューブリックとの仕事を好意的に語っていますが、このインタビューでもそうです。キューブリックはスター俳優を嫌っていましたが(ジャック・ニコルソンは撮影期間中でも女遊び、夜遊びがひどかったらしい)トムやニコールと仕事をしてみてその考えを改めたかも知れません。もちろんそれがわかるのは『アイズ…』以降なので、そこは想像するしかありませんが。

 キューブリックは俳優とのコラボレーションを大切にしていました。ですが、それが上手くいかなかった例もあります。世の中、上手くいった話より上手くいかなかった話の方がウケけがいいものだし、そうなるとことさら上手くいかなかった話ばかり強調して語られるようになります。で、その数少ない上手くいかなかった話が多くの上手くいった話を覆い隠し「そこにある全て」にされてしまう・・・。どこの世界でも無知で無理解な人はいるものですが、SNSを始めとするネットで自分の無知と無理解を堂々と全世界に「公表」してくれなくてもいいのに、とつい思ってしまいます。キューブリックが俳優と発展的(だからテイクが多くなる)で対等(最終的に判断するのはキューブリックですが)の関係を築いていたという証言はドキュメンタリーや関連書籍でいくらでも見つかります。また、雑誌やネットメディア等のインタビュー記事でも見つかるのですが、後者はこちらから「深掘り」しないとなかなか見つけられない分野です。ですので、当ブログでは特に後者を積極的にご紹介しているつもりですし、今後もそれは続けていきたい(管理人自身ももっと知りたいので。笑)と思っております。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【考察・検証】『アイズ ワイド シャット』は、なぜクリスマスシーズンの物語なのか?を検証する

【関連動画】『2001年宇宙の旅』の未公開シーンとセット画像を集めた動画と、クラビウス基地で登場したハンディカメラをニコンがデザインしたという説明の信憑性について

【オマージュ】King Gnu(キング・ヌー)の新曲『一途』のMVがとっても『2001年宇宙の旅』だった件

【ブログ記事】NHK『映像の世紀~バタフライエフェクト~映像プロパガンダ戦 嘘と嘘の激突』で紹介されたプロパガンダ映画『ユダヤ人ジュース』とキューブリックとの「接点」

【インスパイア】とっても『2001年宇宙の旅』な、旧ソ連謹製SF映画『モスクワ-カシオペア(Москва – Кассиопея)』

【パロディ】映画版『バービー』の予告編がまるっきり『2001年宇宙の旅』でどう反応して良いのやら(汗

【関連記事】映画ファンが「こんな世界絶対嫌だ…」と絶望する!オススメの「ディストピア映画」10選

【関連書籍】忘れ去られた『2001年宇宙の旅』のもうひとつの原典、アーサー・C・クラーク『地球への遠征』

【オマージュ】MV全編がまるっきり『時計じかけのオレンジ』な、コットンマウス・キングス『Stomp』のMV

【パロディ】まるっきり『時計じかけのオレンジ』のアレックスのファッションをしたマーク・パンサーが登場するglobeの『genesis of next』