【関連記事】スティーブン・キング原作のリメイク版 映画・ドラマをランキングにしてみた

Stephen King’s The Shining(IMDb)

 〈前略〉

7位『シャイニング』(1997年テレビドラマ)

 スティーブン・キング原作でとても有名になった映画の一つ『シャイニング』はスタンリー・キューブリック監督で1980年にリリースされました。原作は1977年。映画『シャイニング』は原作でキングがメインにしたかったダニー少年の持つ超能力「シャイニング」よりも、ホラー要素が強かったため、自分の思い描いている通りの映像を作りたいと自分で脚本を書いてリメイクしたのが1997年のドラマ版。でもキューブリックの映像とジャック・ニコルソンの演技というホラー映画の最高傑作を先に見てしまってからのテレビドラマ版の特殊効果は、2022年の映像技術が進化した今見るとちょっと陳腐な感じに見えてしまいます。

〈以下略〉

(引用元:GIZMODO JAPAN/2022年5月19日




 スティーブン・キングはキューブリックの『シャイニング』のキャスティング、特にジャック・ニコルソンとシェリー・デュバルについてさんざん批判を繰り返してきましたが、じゃあ自分はどうなのかというと、パツキン美女のレベッカ・デモーネイはまあいいとして、ジャック役のスティーブン・ウェバーとダニー役のコートランド・ミードは、どう考えてもミスキャストとしか言いようがありません。大泉洋がいくら狂った演技をしても大泉洋でしかないですし(狂った人間を演じるには、いい人成分が多すぎるという意味)、ミードの「わあい!」という全く怖がって見えない演技も、理知的に見えないその口半開きのルックスも、到底キューブリック版ダニーの利発さに敵うものではありません。キューブリックは「作品の成否はほぼキャスティングで決まる」と語っていましたが、まさにその通りで、キャスティングの失敗がここまでわかりやすい作品も珍しいと思います。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』のHAL9000に影響されたと思われる、手塚治虫『ブラック・ジャック』のエピソード『U-18は知っていた』

【関連記事】キューブリックは『時計じかけのオレンジ』のサントラにピンク・フロイドの『原子心母』の使用を求めたがロジャー・ウォーターズが拒否した話をニック・メイソンが認める

【関連記事】撮影監督ギルバート・テイラーが『博士の異常な愛情』の撮影秘話を語る

【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン

【関連記事】抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【オマージュ】キューブリックの孫、KUBRICKの『MANNEQUIN』のMVがとっても『時計じかけのオレンジ』だった件

【台詞・言葉】『フルメタル・ジャケット』でのハートマン軍曹の名言「ダイヤのクソをひねり出せ!」のダイヤとは「●ィファニーのカフスボタン」だった件

【関連記事】2021年9月30日に開館したアカデミー映画博物館の紹介記事と、『2001年宇宙の旅』の撮影プロップ展示の画像

【インスパイア?】「白いモノリス」らしき物体が登場するピンク・フロイド『ようこそマシーンへ(Welcome to the Machine)』の公式MV