【上映情報】Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて『アイズ ワイド シャット』『A.I.』が35mmフィルムで上映決定

「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映"35ミリで蘇るワーナーフィルムコレクション" selected by ル・シネマ」開催決定

 「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映"35ミリで蘇るワーナーフィルムコレクション" selected by ル・シネマ」を2023年9月29日(金)から11月2日(木)まで、Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下にて開催致します。100年の歴史を彩った作品の中から、上映劇場であるBunkamura ル・シネマ渋谷宮下が15作品を厳選し、貴重な35ミリフィルムでの上映を行います。『ダーティハリー』から上映が始まり、最後はトム・クルーズと日本の渡辺謙らが共演した『ラストサムライ』という濃厚なラインアップ。『アイズワイドシャット』は12年ぶり、『ビフォア・サンセット』は13年ぶりの上映となります。ワーナー・ブラザースの60年代後半から2010年代までの代表的作品を、35ミリフィルムで鑑賞できる貴重な上映となります。是非、この機会にお楽しみください。

作品セレクションについて

 ことの発端は昨年末の打ち合わせでした。

 ワーナー・ブラザースが100周年を迎える2023年度、ちょうどル・シネマも「Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下」のオープンを控えており、ならばその偶然を祝し、「ル・シネマの映写機を使って、35ミリフィルム上映で100周年企画をやりませんか?」というお話になりました。

 普段は上映している映画の大きさもタイプも異なり、お互いに接点も少ないワーナー・ブラザースとBunkamura ル・シネマ。そんな我々がセレクトをすることで、数々の名作を見つめ直す新たなきっかけが生まれてくれたら...と、あれもこれも上映したいと悩みつつ、スタッフたちと選んだのが今回のラインナップです。

 まずワーナー・ブラザースの顔といえばクリント・イーストウッド。数ある作品からやはり代名詞である『ダーティハリー』は外せない...、「大人になったらあんな風にアンサンブルの似合う女性になりたい」と憧れた『おもいでの夏』、青春のサーフィン・ブームど真ん中、ラストシーンに胸を熱くした『ビッグ ウエンズデー』、鮮烈な映画体験として記憶に残る『ガープの世界』...などと妄想していたら、いきなり仕事を忘れ、いち映画ファンと化していました。

 ワーナー・ブラザース作品の魅力の一つに「華やかなスターの存在」もありますね。『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』では「いけない夢」のような美しい2時間を渋谷パンテオンの大スクリーンで堪能、しばし仕事と現実を忘れた思い出も。そしてトム・クルーズとニコール・キッドマンのスーパーゴージャスな夫婦共演に、監督がスタンリー・キューブリック!の『アイズワイドシャット』。この頃のスターたちが今でも「映画の顔」として現役で活躍している姿を見ると嬉しくなります。

 『デンジャラス・ビューティー』と『ラブ・アゲイン』、『かいじゅうたちのいるところ』は、それぞれ「こうあるべき」の世界のなかで、それに囚われることなく自分を見つけようとする人々の物語。思い切り笑えて、とびきりロマンティックで、終わるころには世界がすこし輝いて見える...まさに映画の醍醐味にあふれた作品です。

 素材が古く、フィルムに多少の退色や傷は否めない作品もあるかもしれません。しかし、その傷自体が映画の記憶を感じさせるように、フィルム上映の魅力は自身の記憶に近い映像と空気感、そして奥行きだと思います。Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下でも、35ミリフィルム上映企画を楽しみにしていらっしゃる20、30代のお客様がたくさんいらっしゃる事を実感してきました。おひとりで当時の思い出を訪ねるもよし、親子で世代を超え同じ作品を語っていただいてもよし、あるいはフィルム上映での 鑑賞が初めての方にも。今回の企画で体験していただければ嬉しく思います。

 Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下にてお待ちしています。

ル・シネマプログラミングプロデューサー 中村由紀子
日本ヘラルド映画勤務を経てBunkamura開館時89年よりル・シネマの番組編成を務める。


●『アイズ ワイド シャット』上映日程

10月6日(金)18:50~
10月7日(土)16:10~
10月8日(日)18:50~
10月9日(月・祝)16:10~
10月10日(火)18:50~
10月11日(水)16:10~
10月12日(木)18:50~

●『アイズ ワイド シャット』上映日程

10月6日(金)18:50~
10月7日(土)16:10~
10月8日(日)18:50~
10月9日(月・祝)16:10~
10月10日(火)18:50~
10月11日(水)16:10~
10月12日(木)18:50~

(引用:ワーナー・ブラザース公式サイト/2023年8月18日



 10月7日のチケットを入手しました。『アイズ…』を35mmフィルムで観るのは1999年7月15日のプレミアム試写会以来(DCPではその後鑑賞済み)です。楽しみ。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【ブログ記事】1999年3月7日スタンリー・キューブリック監督の逝去に当たり、当ブログ(当時個人ホームページ)に寄せられたファンの追悼メッセージ集

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【考察・検証】『フルメタル・ジャケット』の幻のシーン「生首サッカー」は真実か?を検証する

【TV放映情報】NHK BSプレミアムシネマで2月26日(水)午前0:05より『フルメタル・ジャケット』オンエア決定

【上映情報】「午前十時の映画祭15」で『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』上映決定!!

【関連記事】スタンリー・キューブリックが好んだ映画のマスター・リスト(2019年11月22日更新)

【関連記事】『2001年宇宙の旅』1968年公開、スタンリー・キューブリック監督の叙事詩的SF。その先見性に驚く

【ブログ記事】11人の映画監督がスタンリー・キューブリックを語る

【インタビュー】『バリー・リンドン』の撮影監督だったジョン・オルコットのインタビュー[その1:ロケーション撮影、フィルター、照明、ネガフィルムについて]

【考察・検証】「フィクション」を「ドキュメント」するカメラマンの眼