【登場人物】ジャック・トランス(Jack Torrence)
『シャイニング』で、ホテルに巣くう幽霊達によって狂気に駆り立てられるしまう、元教師で作家。小説版では主人公としてみっちりその心理を描写され、キャラクター造形もしっかりしているのだが、映画ではばっさり切り捨てられ、単なる狂気に駆られてしまう父親として描かれてしまっている。キングは物語の中心をジャックの心理に据え、著しく自己投影していたのに対し、キューブリックはホテルの呪われた過去と超常現象を中心に据えていたのだから、当然と言えば当然なのだが。