【企画作品】ブルー・ムービー(Blue Movie)
『博士の異常な愛情』で脚本を担当したテリー・サザーンが、キューブリックの家でハードコア・ポルノを上映したことをヒントに、「キューブリックとおぼしき天才監督が、ハリウッドの人気スターを出演させた一大ポルノムービーを作ろうとする」という脚本を書いた。しかし、内容を知ったキューブリックの妻、クリスティアーヌの猛反対により中止された。
その後サザーンは1970年にこの構想を小説として出版し、1974年、ワーナー・ブラザーズ製作、マイク・ニコルズ</a>監督、ェリー・アンドリュースの主演で検討されたが実現には至らなかった。また、デヴィッド・リーンも検討したが実現しなかった。
遺作『アイズ ワイド シャット』はポルノ映画を撮る、という目的は一部達成されたと言えるかもしれない。いかに検閲に引っかからないように性行為を映像化するかについて、この当時から検討していた筈なので、それは無駄にはならなかったようだ。