【登場人物】アレックス(Alex)
『時計じかけのオレンジ』の主人公で語り部。本名は、アレキサンダー・デ・ラージ。刑務所内では「655321」と呼ばれていた。原作では15歳の設定だが、映画化する際に検閲の事も考えて、もう少し年上(恐らく18歳程度)に設定。 全編ナッドサット(ティーンエイジャー) 言葉でしゃべっているが、これは、ロシア語と古いジプシーの言葉が混ざったものと説明されていて、一例を挙げてみると「ドルーグ(仲間)」、「ミリセント(警察)」、「デボチカ(女)」、「マルチック(男)」、「ベック(野郎)」、「スロボ(言葉)」、「カッター(お金)」、「トルチック(殴る)」、「ブリトバ(カミソリ)」、「ノズ(ナイフ)」、「ヤーブル(睾丸)」など。また性行為は、「インアウト」なんて言っている。このキャラの魅力がすなわちこの映画の魅力と考えてさしつかえなく、アレックスに共感するか嫌悪するかで好悪が別れるきらいがある。尤も、この作品の本質はもっと深い所にあるのだが、生理的嫌悪だけで思考に蓋をする人間には何を言っても無駄だろう。