【トリビア】飛行機恐怖症

 キューブリックは飛行機嫌いで有名で、19歳の時、飛行機免許を取得し、自分でも操縦していたのだが一度事故を起こしかけたこたがあったり、同僚が飛行機事故で他界した時どういう訳か黒焦げの遺品がキューブリックの元に届いてしまったりで、操縦はおろか旅客機にも乗るのを拒むようになってしまった。『2001年…』を制作していたロンドンから、プレミア上映が行われるニューヨークに向かう船内に編集機器を持ち込み、ギリギリまで編集作業をしていたエピソードは特に有名で、そうまでして飛行機に乗る事を拒んでいた。この頃のインタビューでキューブリックは、飛行機恐怖症について自虐的にこう語っている。

 「お望みなら、知恵者の臆病と呼びたまえ。実際のところ何年にも渡って私は自分が飛行を楽しんでいないことに気がついた。そして航空会社の広告では決して言わない、商業飛行の妥協のある安全基準に気づき始めた。それで私は船で旅行することにして、氷山付きの安全(タイタニック号の悲劇のこと)を得ているのさ」

(引用:『イメージフォーラム増刊 キューブリック』より)

TOP 10 POSTS(WEEK)

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【考察・検証】キューブリック版『シャイニング』でオーバールック・ホテルに巣食う悪霊の正体とは

【台詞・言葉】『時計じかけのオレンジ』に登場したナッドサット言葉をまとめた「ナッドサット言葉辞典」

【関連記事】1972年1月30日、ザ・ニューヨーク・タイムス紙に掲載されたキューブリックのインタビュー

【関連記事】音楽を怖がってください。『シャイニング』『2001年宇宙の旅』『アイズ・ワイド・シャット』・・・巨匠キューブリックが愛した恐怖クラシック

【考察・検証】『2001年宇宙の旅』に登場する予定だった宇宙人のデザイン案を検証する

【インスパイア】『時計じかけのオレンジ』と「アイドル」に親和性?『時計じかけのオレンジ』にインスパイアされた女性アイドルのPVやMVのまとめ

【関連動画・関連記事】1980年10月24日、矢追純一氏によるキューブリックへのインタビューとその裏話

【関連記事】早川書房社長の早川浩氏、アーサー・C・クラークと一緒に『2001年宇宙の旅』を鑑賞した思い出を語る

【パロディ】『時計じかけのオレンジ』のルドヴィコ療法の被験者にさせられたアニメキャラのみなさまのまとめ