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 デザインを模倣されたとしてAppleに訴えられているSamsungが、反論として「2001年宇宙の旅」の1シーンを引用。そこにはタブレット端末のようなものが見える。

 AppleはSamsungをパクリだというが、iPadのようなデザインのタブレット端末は「2001年宇宙の旅」に既に登場しているではないか──Appleに訴えられた韓国Samsung Electronics側が、反論としてキューブリック監督による映画「2001年宇宙の旅」の1シーンを引用して裁判所に提出したという。米国の特許関連ブログが伝えている。

(引用:IT Mediaニュース/2011年08月24日



 これ、いつか誰かが言い出しそうな気がしていましたが、一番言い出しそうな企業が言い出したので笑ってしまいました(笑。この「ニュースパッド」を考えたのはクラークですが、映画に登場したものとはかなり違っていて、単なる電子新聞として描写されています。また、データはコネクタで接続してリンクする方式でWiFiは想定されていません。最も大きな違いはタッチパネルでの操作が予想されていなくて、数字キーで情報を選ぶ方式になっています。

 キューブリックの映画版では見る限りTV端末のようですね。もし電子新聞(情報端末)と兼ねているのだとすればこれは素晴らしい推測です。ボタンが下に10個並んでいるところを見ると、クラークの小説版と同じくタッチパネルは想定していないようです。その代わりコネクタに差しているような描写はなかったので、インターフェイスは無線かも知れません。

 サムスン側は「大昔のSF映画に登場するくらい一般的なデザインだから、模倣ではない」と言いたいようですが、どうやらニュースパッドの右下にしっかりと記載されている「IBM」のロゴには気付かなかったようです。先行例としてニュースパッドを持ち出したのなら、アップルではなくIBMに特許料を支払わなければならなくなるのですが、どうするんでしょうかね?

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