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 映画『カポーティ』や『マネーボール』のベネット・ミラー監督が、アカデミーのメンバーの特別試写会で、スタンリー・キューブリックの名作『バリー・リンドン』についての思い入れを語った。

 同作は、あるアイルランドの青年(ライアン・オニール)が、18世紀ヨーロッパ貴族社会で成り上がっていく栄華と没落の半生を描いた作品で、当時の世界観を忠実に再現していることでも注目を浴びた作品だ。

 ベネット・ミラー監督にとって名作『バリー・リンドン』とは「これまで鑑賞した映画の中でも、最も美しい映像の映画だと思っている。NASAのために開発されたレンズや、改造されたカメラなども興味あるが、映画内のすべての分野で高いレベルに到達していると思っているんだ」と語り、最も好きな作品の一つだったそうだが、これまで一度も映画館で鑑賞したことがなかったらしい。

 この映画を配給したワーナー・ブラザースには、唯一アンサー・プリント(完成した映画が現像所から戻ってきた最初のプリント)しか残っていなかったそうで、「僕らが今回の試写のために、そのアンサー・プリントを送ってくれるようにワーナーに頼んだら、このプリントしかないため無理だと言われたんだよ。だが、彼らはこの試写のために特別に新たなプリントを用意してくれたんだ」と明かした。

 忠実に再現された時代背景について「キューブリックが予算の都合で映画化できなかったナポレオンを題材にした映画を通して、おそらく彼はこの時代(バリー・リンドン)の背景に興味を持ったと思うんだ。ただ、そのナポレオンのリサーチが、この映画で描かれているズーム・インとズーム・アウトのスローペースで描くことを決断することになったのかまではわからないが、映画内のスタイルやストーリーが鑑賞した後に、いつの間にか僕らの中で個人的なものになっている。特にナレーションの使い方が、まるでキューブリックの頭脳をのぞいているか、あるいは彼の観察の仕方を見せられている気がして、とても興味深いと思う」と語った。

(引用:シネマトゥデイ映画ニュース/2012年5月27日



 『バリー…』を映画館でしかもフィルム鑑賞とは羨ましい。まあ同じ業界人だから許されたことですが、それよりも気になったのはオリジナルネガが残ってないなんて、ものすごく残念。昔名画座で観たもの結構フィルムの状態が悪かった記憶がありますが、これでなかなか『バリー…』がリバイバルされない理由がわかりました。ワーナーには是非その貴重なプリントからのデジタル起こしでも構わないので、是非とも映画館での上映の実現をお願いしたいですね。

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