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 映画『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などでおなじみの映画界の巨匠スタンリー・キューブリック監督が執筆した未製作のニつの脚本が、テレビ映画とテレビミニシリーズとして製作されることがDeadline.comによって明らかになった。

 これらは、製作会社エンターテインメント・ワンと、テレビ映画「キラー・ネット/殺人ゲームへようこそ」のスティーヴ・ラニングとフィリップ・ホブスの製作会社フィルコ・フィルムズによって企画されている。

 キューブリック監督が執筆したが製作されなかった「ダウンスロープ(原題) / Downslope」と「ゴッド・フィアリング・マン(原題) / God Fearing Man」のニつの脚本が基になっているという。

 「ダウンスロープ(原題)」は、歴史家シェルビー・フットが執筆した短編をキューブリック監督が脚色した作品で、南北戦争に従軍したジョン・S・モスビー大佐を描いている。このたび、同作をテレビ映画として製作するようだ。

 一方、テレビミニシリーズ化されるという「ゴッド・フィアリング・マン(原題)」は、司祭であったハーバート・エマーソン・ウィルソンが、20世紀初期を代表する銀行強盗になった実話をもとにした作品で、テレビミニシリーズ化にあたり、スティーヴン・R・クラークがキューブリック監督の脚本を脚色することになっている。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

(引用:シネマトゥデイ映画ニュース/2012年8月30日



 この『ダウンスロープ』というのは『現金に体を張れ』の後「2~3年の間、私は南北戦争で活躍した南軍のゲリラ部隊。モズビー・レンジャーを扱った未完成に終わった脚本を書いていた」と語っていたものですね。『ゴッド・フィアリング・マン』は『突撃』の後『私は1600万ドル盗んだ』としてキューブリックがジム・トンプソンと共同で脚本を執筆したのですが、カーク・ダグラスが気に入らずボツになったものです。どちらもできれば観てみたい、特に後者には興味があります。続報を待ちましょう。

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