【スタッフ】ダグラス・トランブル(Douglas Trumbull)

 SFXといえばこの人、という位有名な特撮マン。 そのキャリアをスタートさせたのが『2001年宇宙の旅』だ。 スター・ゲートの「スリット・スキャン」を始め様々な特撮シーンを担当し、例えば宇宙船のコクピットに映し出されるCGは、なんと彼の手描きによるアニメーションによるもの。しかし当初はイラストレーターをして雇われたに過ぎなかったというから才能というものは分からない。『2001年…』ではアカデミー賞特殊視覚効果賞にノミネートされる予定だったが、アカデミーから「一つの賞にノミネートは3人まで」と言われて仕方なくキューブリックが代表で賞を受け取った。

 『2001年…』後に特撮の会社設立し、『未知との遭遇』、『スター・トレック』('79)、『ブレードランナー』('82)などの作品を担当している。また、『サイレント・ランニング』('71)、『ブレインストーム』('83)では、自ら監督を務めた。代表作『サイレント…』は未だカルト的な人気を集めていて『2001年…』で挫折した土星の輪の映像化に成功した。

 1942年4月8日カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。2022年2月7日、中皮腫による合併症により死去。享年79歳。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』のHAL9000に影響されたと思われる、手塚治虫『ブラック・ジャック』のエピソード『U-18は知っていた』

【関連記事】キューブリックは『時計じかけのオレンジ』のサントラにピンク・フロイドの『原子心母』の使用を求めたがロジャー・ウォーターズが拒否した話をニック・メイソンが認める

【関連記事】撮影監督ギルバート・テイラーが『博士の異常な愛情』の撮影秘話を語る

【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン

【関連記事】抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【オマージュ】キューブリックの孫、KUBRICKの『MANNEQUIN』のMVがとっても『時計じかけのオレンジ』だった件

【台詞・言葉】『フルメタル・ジャケット』でのハートマン軍曹の名言「ダイヤのクソをひねり出せ!」のダイヤとは「●ィファニーのカフスボタン」だった件

【関連記事】2021年9月30日に開館したアカデミー映画博物館の紹介記事と、『2001年宇宙の旅』の撮影プロップ展示の画像

【インスパイア?】「白いモノリス」らしき物体が登場するピンク・フロイド『ようこそマシーンへ(Welcome to the Machine)』の公式MV