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『ハリウッド・レポーター』でニコール・キッドマンがトム・クルーズとの結婚時代を振り返っている。
話題になっているのは、あの『アイズ・ワイド・シャット』の変態的セックスシーンについて、彼女がトムを説得したこと。おそらくトムは、娘がいたことなどから、自分たちがそこまでする必要はないと感じ、彼女は芸術的側面からやるべきだと思ったのだろう。結果、1999年にリリースした2年後に二人は破局した。ニコールはその件について「人々はこの映画を作ったことが、結婚生活の終わりの始まりだと思っているが、私はそれが真実だとは思わない」と答えている。
「その後、私たちはより親しくなって、家族3人でいつもいた」という。他に、「スタンリーは映画の中の二人の性生活が、実際の私たちの性生活であるかのように見せようとしていて、挑発的だった。でも私たちは気にとめなかった。明らかにそれは私たちではなかった」「私たちは偉大な映画監督やアーティストに、自分自身を捧げることにした」といったコメントを残している。
(引用:MAASH/2012年10月25日)
『アイズ ワイド シャット』がトムとニコールの離婚の原因だという噂は根強くありますが、案の定当事者からこういった証言がでてきました。でもここで重要なのは破局云々ではなく、この部分
「スタンリーは映画の中の二人の性生活が、実際の私たちの性生活であるかのように見せようとしていて、挑発的だった。」
ここで繰り返し述べている「観客に二人(役のビル&アリスではなくトム&ニコール)の性生活を覗けるような下世話な錯覚を起こさせた上でそれをファック!と罵る」のがこの作品の本当の意図ではないか、という自分の考えの方向性が正しいとこが伺えたのは収穫。ただ、キューブリックは意図を何重にも張り巡らせたりしますから「夫婦愛の再確認」というそのままの受け取りかたでもかまわないとは思います。表面的にはそういう物語ですからね。