【トリビア】ギルド劇場(Guild Theater)

 キューブリック初の劇場用映画『恐怖と欲望』を上映したニューヨークにあった独立系シアター。場所はかの有名なロックフェラーセンターで、ラジオシティーホールの50番街側に入口があり、当時はアール・デコ風な外観と内装でした。

 1938年12月2日にオープンし1画面450席、家具はフィンランドのデザイナー、アルヴァ・アールトがデザイン。通路のカーペットはアールデコ様式だったそうです。1999年に閉鎖、現在はファッションブランドのアンソロポロジーが入居しています。ストリートビューで見ると当時のチケットブースがかろうじて入口右側に現存しています。

 このギルド劇場で『恐怖…』が初上映されたのは1953年3月31日、ロキシー・シアターでポルノまがいに宣伝され上映されたのが6月12日ですから、この約2ヶ月以上、映画は全く稼がなかったのでしょう。評論家からの評価は悪くなかったそうですが、この厳しい現実・・・キューブリック、前途多難の24歳の船出です。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』のHAL9000に影響されたと思われる、手塚治虫『ブラック・ジャック』のエピソード『U-18は知っていた』

【関連記事】キューブリックは『時計じかけのオレンジ』のサントラにピンク・フロイドの『原子心母』の使用を求めたがロジャー・ウォーターズが拒否した話をニック・メイソンが認める

【関連記事】撮影監督ギルバート・テイラーが『博士の異常な愛情』の撮影秘話を語る

【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン

【関連記事】抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【オマージュ】キューブリックの孫、KUBRICKの『MANNEQUIN』のMVがとっても『時計じかけのオレンジ』だった件

【台詞・言葉】『フルメタル・ジャケット』でのハートマン軍曹の名言「ダイヤのクソをひねり出せ!」のダイヤとは「●ィファニーのカフスボタン」だった件

【関連記事】2021年9月30日に開館したアカデミー映画博物館の紹介記事と、『2001年宇宙の旅』の撮影プロップ展示の画像

【インスパイア?】「白いモノリス」らしき物体が登場するピンク・フロイド『ようこそマシーンへ(Welcome to the Machine)』の公式MV