【台詞・言葉】私のクイーンを取るの?(You're going take my queen?)

 『ロリータ』でハンバートとヘイズ婦人がチェスをしながら交わす会話。「私のクイーンを取るの?」と訊ねるヘイズ婦人にハンバードが「そのつもりですが」と応えます。それは「私の女王様(ロリータ)を取るの?」という問いかけに対し、そのつもりだというハンバートの本音を表しています。そこにロリータが現れるのはその意味を強調するために登場させたのでしょう。そしてハンバートは「それは利口じゃない」と言いながら結局クイーンを奪ってしまいますが、これも「利口じゃない」事件でロリータをハンバートに奪われてしまうヘイズ婦人のその後を暗示しています。

 こういった暗喩や皮肉(そのほとんどは性的なもの)が数多く『ロリータ』には存在しますが、これはヘイズ・コード(検閲)を避けるためのキューブリックの苦肉の策でした。そういう事に気を付けながら『ロリータ』鑑賞すれば、より一層面白く感じられる筈です。(・・・というか、あまりにも気づかれていない)それもないまま低評価をされてしまっているというのであれば甚だ残念と言うほかありません。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【関連記事】抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由

【関連記事】ジム・モリソンとドアーズがシネラマドームで『2001年宇宙の旅』を観た夜

【関連商品】『2001年宇宙の旅』のHAL 9000のようなデザインのファズ・ペダル、その名も「TMA-1 Fuzz」が登場

【パロディ】『ルパン三世』TVシリーズ(セカンドシーズン)のLDのジャケットが『時計じかけのオレンジ』だった件

【原作小説】Amazon Kindleにサッカレーの小説『バリー・リンドン』が新訳で登場。しかも398円の超破格値!

【ブログ記事】キューブリック作品の映像が、隙のない完璧なものに見える理由

【パロディ】洋楽パロで有名なNHKの番組『ハッチポッチステーション』の再編集版『2001年(2004年)夢中の旅』のオープニングがやっぱり『2001年宇宙の旅』だった件

【台詞・言葉】『時計じかけのオレンジ』に登場したナッドサット言葉をまとめた「ナッドサット言葉辞典」

【ロケーション】キューブリック作品が製作された撮影地一覧(概略)

【ブログ記事】『シャイニング』のオーバールックホテルの外観モデルになったティンバーラインロッジが、キューブリックに幽霊が出る217号室を変更して欲しい旨を伝える手紙