【ブログ記事】1979年1月『シャイニング』の撮影中にセットが火事で焼失した現場写真

 キューブリックが安全に極端に神経質だった事は飛行機嫌いな点や、車に必要以上のスピードを出させなかったこと、不要な場所でもセットではヘルメットを被っていたことからも伺えますが、この写真でもそれは伺えます。

 1979年1月末の午後6時頃、セットに隣接する部屋で火災が発生、丁度セットで撮影をしていたキューブリックを始め、全員に避難命令が出されました。そして炎は朝までにコロラドラウンジ、ロビー、廊下など主要なセット全てを焼き尽くしてしまいましたが、幸いな事に人的被害はなかったそうです。翌朝、その現場を訪れたキューブリックの写真が上記です。まるで自分がいるセットで火災にならなくて良かった、と安堵し、笑っているように見えます。このセット火災によりセットの建て直しをする羽目になり、スケジュールは大幅に遅延。予定されていた『スター・ウォーズ 帝国逆襲』の撮影は別のスタジオで行われる羽目になってしまいました。

 火災の原因は特定できなかったそうですが、「セットに隣接する部屋」ということは倉庫か機械室、更衣室などだと思います。『シャイニング』では大量の照明を使っていたので、電気関係のショートかも知れませんね。


 

TOP 10 POSTS(WEEK)

【ブログ記事】1999年3月7日スタンリー・キューブリック監督の逝去に当たり、当ブログ(当時個人ホームページ)に寄せられたファンの追悼メッセージ集

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【考察・検証】『フルメタル・ジャケット』の幻のシーン「生首サッカー」は真実か?を検証する

【TV放映情報】NHK BSプレミアムシネマで2月26日(水)午前0:05より『フルメタル・ジャケット』オンエア決定

【上映情報】「午前十時の映画祭15」で『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』上映決定!!

【関連記事】スタンリー・キューブリックが好んだ映画のマスター・リスト(2019年11月22日更新)

【関連記事】『2001年宇宙の旅』1968年公開、スタンリー・キューブリック監督の叙事詩的SF。その先見性に驚く

【ブログ記事】11人の映画監督がスタンリー・キューブリックを語る

【インタビュー】『バリー・リンドン』の撮影監督だったジョン・オルコットのインタビュー[その1:ロケーション撮影、フィルター、照明、ネガフィルムについて]

【考察・検証】「フィクション」を「ドキュメント」するカメラマンの眼