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エルスツリー・スタジオの片付け作業中に、ホラー映画の古典作品に出てくる偽の雪が発見される。
エルスツリー・スタジオの土地埋め立て工事は完成に近づいており、請負業者は敷地内に埋もれた珍しいものを発見したが、そこに埋まっていると噂されていたミレニアム・ファルコン号の痕跡は見つからなかった。
しかし、作業員は白い粉が詰まった袋を何袋も発見した。分析の結果、この白い粉は偽の雪であることが判明した。このエリアで最後に偽の雪が使われたのは、34年以上前の スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』の時だった。
『シャイニング』の製作総指揮者ヤン・ハーランは次のように語っている。「ホテルの正面の一部は、エルスツリー・スタジオの敷地内に足場を組んで再建されました。冬のシーンでは、空気に触れると硬化するホルムアルデヒドベースのフォームを使用して大量の人工雪が追加され、その後、リアルな結晶効果を得るために塩で覆われました。」
「34年を経て、今頃は「雪」は粉々になっているかもしれません。これは比較的簡単でしたが、本当の問題は、画像に神秘的な輝きを与えるために人工の霧を加えることでした。この薄い植物の煙は、ほんの少しの風でも数秒で吹き飛ばされてしまいます。無風と幸運は映画製作の一部です。撮影のために、エリア全体が人工の雪で覆われました。」
〈以下略〉
敷地内に大量にバラまかれた発泡スチロール(当時はホルムアルデヒドの有害性は指摘されていなかった)雪が残っていたんですね。よくあの雪は塩という話がありますが、実はほとんどが発泡スチロールで、それに更に本物っぽさを加えるために塩で覆ったのです。『メイキング・ザ・シャイニング』で人工雪を降らせているシーンが出てきますが、あれが発泡スチロールですね。塩はあんなに結晶は大きくないですから。
記事によると「多数の袋が発見された」となっていますので、バラまかれたものが残っていたのではなく、未使用もしくは使用済の袋入りのものを勝手にスタッフが埋めて処分していたのが見つかった、という事かもしれません。ある意味貴重な資料なので、捨てないでスタンリー・キューブリック・アーカイブズでの収蔵をお願いしたいですね。