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10月, 2021の投稿を表示しています

【関連動画】『時計じかけのオレンジ』公開50周年&4K UHDリリース記念 マルコム・マクダウェルのインタビューで語られた、アンソニー・バージェスの小説版最終章の「真実」

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Well,I was interested to know what you thought about that, actually, because famously, Anthony Burgess loathed a little bit that Stanley Kubrick excised to that final redemptive chapter. Oh, bullshit. That's not what I was going to say. How did you feel about it but being true? Don't true. Let me just put this straight.Right.Burgess told me.I said, what about this chapter, which Kubrick said to me, don't read. Of course I read it.And it's ridiculous. You know, it was asked for by. I think the English publisher, not the American, and I may be wrong that so it's either the English or the American publisher said, oh my god, we can't finish here in a.You know, when he says I was cured, all right, we better make him, you know, a normal person. So. Right. So he whipped off you guys. Look, I can't I can't publish this unless you put this. Give me something. So Burgess just whipped it off.He didn't like it's not part of the book.And that's not the bo...

【関連記事】『エル・ノルテ 約束の地』の監督、グレゴリー・ナヴァが語った「キューブリックと働いた日々」

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Full Metal Jacket(IMDb) Gregory Nava(IMDb) 〈前略〉 -『アイズ ワイド シャット』のスペイン語字幕を作ったというのは本当ですか? いいえ、『フルメタル・ジャケット』のスペイン語字幕を作成しました。  クリス・ジェンキンスという素晴らしいミキサーと一緒にトッド-AO社でミキシングをしていたんです。ミックスをしている最中に、トッド-AO社の秘書が突然電話に出て「スタンリー・キューブリックからグレゴリー・ナバに電話です」と言ったんです。私は「冗談だろ?」と思いました。クリスは「冗談はやめてくれよ」と言いました。秘書は「いや、本当に彼です」と言いました。それでミックスを止めて電話に出ました。それは本当にスタンリー・キューブリックでした。彼は電話をかけるアシスタントを持たず、自分で直接電話をかけていました。  話をしてみると、彼は、映画が完成した後、自分の映画の海外版をすべて自分で監督していたそうです。彼は自分の仕事にとてもこだわりがあり、何でもやりたがる人でした。彼は、外国版の翻訳者を使うことが好きではなく、さまざまな国の映画制作者や作家と一緒に仕事をするのが好きだと言っていました。彼は、スペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語の違いを理解しており、ラテンアメリカ版『フルメタル・ジャケット』では、ラテンアメリカのスペイン語を理解している脚本家や監督と仕事をしたいと考えていました。彼は『エル・ノルテ』の大ファンでした。彼はそれを気に入っていました。  それで『フルメタル・ジャケット』のラテン・アメリカのスペイン語に翻訳するために、一緒に働かないかと誘われて、スタンリー・キューブリックと一緒に仕事をすることになったのです。彼は、すべての単語とそのニュアンスにまで気を配るのです。そうしているうちに、メキシコのスペイン語とアルゼンチンのスペイン語には、違いがあることを知ったのです。  彼は私に電話をかけてきて、5時間も彼と電話をしていたんですよ。彼はとても熱心でした。やがて、とてもいい友達になって、『フルメタル・ジャケット』の字幕のことだけでなく、いろいろなことを話すようになりました。面白いことに、パンデミックの最中にガレージを漁っていたら、一緒に作業した字幕が全部出てきたんです。膨大な量の仕事でした。ですが私たちは、映画製作やカ...

【インタビュー】『バリー・リンドン』の撮影監督だったジョン・オルコットのインタビュー[その2:カメラ、照明、ズーム、トラッキングショット、蝋燭の光のみでの撮影について]

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酔いつぶれた将校の役で出演しているジョン・オルコット(左) ( 「その1」 より) ーアメリカン・シネマトグラファー誌:このカメラ(アリフレックス35BL)の印象を教えてください。 ジョン・オルコット:素晴らしいカメラだと思います。私にとってはカメラマンのためのカメラですが、それは主に光学システムが非常に優れているからです。光学システムの中には、他のシステムよりもはるかに誇張されたトンネル効果(映像の周辺暗く中心部が明るい映像)が得られるものがあります。先日、映画館にいるような気分になれるという理由で、長いトンネル効果を好む人物に出会ったことがあります。個人的には実際の映像で隅々まで見える方が好きですね。それができるのはアリフレックス35BLだけだと思います。このカメラのもう一つの特徴は、文字通り指先で絞りのコントロールができることです。一般的なカメラよりもはるかに大きな目盛りがついているので、細かく調整することができます。この機能は、スタンリー・キューブリックと仕事をするときには特に重要です。彼は、太陽が沈もうが沈むまいが撮影を続けたがります。『バリー・リンドン』では、バリーが幼い息子に馬を買い与えるシーンで、太陽が出たり入ったりしていました。これに対応しなければなりません。太陽が入ってきたからカットする、というような古い考え方はもう通用しません。 アリフレックス35BLで撮影するキューブリック ーその代わり、撮影中に絞りの開き具合を変えて乗り切ろうとするわけですね?  そう、だからこそアリフレックス35BLにはメリットがあるのです。絞りの調整が他のカメラよりも細かいので、実際に撮影しながら光の変化に対応できるのです。一般的なレンズでは、1つの絞り値と次の絞り値の間に大きな距離はありません。アリフレックス35BLのレンズでも実際にはそうではありませんが、外側のギア機構がスケールを大きくしているため、より正確な調整が可能になっています。1/4インチの動きが1インチの動きになるようなものです。 ー本作でのズームレンズの使用については?  ああ、そうですね。かなり使いました。アンジェニューの10対1ズームをアリフレックス35BLで使用し、エド・ディジュリオのシネマ・プロダクツ社製「ジョイスティック」ズームコントロールを併用しましたが、素晴らしいものでした。これは非常に重...

【関連記事】『バリー・リンドン』のサントラにも参加した、2021年10月11日に逝去したアイルランドの民族音楽バンド「ザ・チーフタンズ」のリーダー、パディ・モローニのインタビュー

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クイン大尉とノラのダンスシーンに使用された『パイパーズ・マゴット・ジグ』 【インタビュー】ストーンズと共演、キューブリック映画にも参加!生ける伝説、ザ・チーフタンズの偉大な歴史を辿る 〈前略〉 ──それが今では、日本を含めて世界中の人びとが熱心にアイリッシュ・ミュージックを聴いていますね。またロックやポップスにも、ケルト音楽のテイストを感じさせるものは少なくありません。これはまさに、ジャンルを超えて世界中のミュージシャンと共演してきたチーフタンズの功績なのでは?  たしかにこの半世紀で、状況はかなり変わったよね。1つには、僕らはラッキーだったと思う。人柄も才能も備えたメンバーと巡り会えたし、トラッド畑以外のミュージシャンも僕らのアンサンブルに興味を持ってくれた。60年代後半にはローリング・ストーンズのミック・ジャガーがアルバムを他のメンバーに薦めてくれたし。  ジョン・ピールというBBCの名物DJは、ザ・チーフタンズの曲をビートルズやストーンズと同じ扱いでかけてくれたんだ。あと、これもやっぱり1975年だけど、スタンリー・キューブリック監督の映画『バリー・リンドン』に参加したのも大きかったな。僕らの曲が劇中で大々的に使用され、作品はオスカーで4部門を受賞した。そうやって世界の多くの人が、アイルランド伝統音楽の素晴らしさや懐かしさを知ってくれたんだ。 〈以下略〉 (引用元: Quetic/2017年10月12日 )  2021年10月11日、アイルランドの民族音楽バンド「ザ・チーフタンズ」のリーダーであり、唯一のオリジナル在籍メンバー、パディ・モローニが逝去いたしました。そのパディの来日時のインタビューがありましたのでご紹介。  ザ・チーフタンズは『バリー・リンドン』のサウンドトラックに『愛のテーマ』『パイパーズ・マゴット・ジグ』『海の乙女』の3曲を提供しています。結果、アカデミー賞歌曲賞を受賞(受賞者はレナード・ローゼンマン)するのですが、そのことが「ザ・チーフタンズにとって大きかった」と語ってくれているのはとても嬉しいですね。  故人のご冥福をお祈りいたします。

【関連商品】『2001年宇宙の旅』のHAL 9000のようなデザインのファズ・ペダル、その名も「TMA-1 Fuzz」が登場

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  映画『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』のファンにはたまらない名前とルックスの「TMA-1 Fuzz」は、4ステージ仕様のトランジスター・ファズ。2ステージ目と3ステージ目に歪み用のダイオードを2種類搭載し、トグル・スイッチの切り替えによって、バリエーション豊かなファズ・サウンドが得られるのが特徴です。3ポジションのトグル・スイッチは、上方向でゲルマニウム・ダイオード、下方向でシリコン・ダイオードが有効になり、真ん中はバイパスという仕様。このスイッチが2つ備わっているので(2ステージと3ステージ)、3×3で9通りの組み合わせを選択できることになります。加えて上部の3つノブでは、ボリューム、トーン、ゲインを調整することが可能。歪み量に応じて点灯する赤色のランプも備わっています。  「TMA-1 Fuzz」の販売価格は199ドルで、出荷は2021年12月初旬を予定しているとのこと。さらなる詳細は、Acorn AmplifiersのWebサイトをご覧ください。 (引用: ICON/2021年10月16日 )  まず「ファズ」とは何か?ということなのですが、エレキギターはアコースティック・ギターとは異なり、単体では音を出すことができません。ですのでシールドと呼ばれるコードでギターアンプに繋げて音を出すのですが、アンプは基本的には音を増幅する装置です(話をわかりやすくするためにそう説明させてください。汗)。では「バリバリ」という歪んだ音や「ワーン」というエコーなどの音色はどうするかというと、ギターとアンプの間に「エフェクター」という小型の装置を挟み(かませると言います)、その装置についているノブやスイッチを調節して音を「作る」のです。で、そのエフェクターにはいくつか種類があり、その中でも音をバリバリと歪ませる役割を持つものを「歪(ひず)み系」と言い、その歪みの程度によって大きく3種類に分かれます。軽い歪みの「オーバードライブ」、そこそこ歪む「ディストーション」、がっつり歪む「ファズ」。つまりこの「TMA-1」はギターの音をがっつり歪ませるファズの新製品、ということになります(ついてこれていますでしょうか・・・汗)。ファズ使いで有名なギタリストといえば何と言ってもジミ・ヘンドリクス。ジミヘンの動画をご覧いただければ、ファズの音がどんな...

【考察・検証】原作? ノベライズ? 小説版? アーサー・C・クラークの小説『2001年宇宙の旅』の立ち位置を正しく理解する

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左から『宇宙のオデッセイ2001』と題された初版。映画と同タイトルの再発版。全面改訂・新訳の決定版   アーサー・C・クラークが映画公開後の1968年7月に発表した小説『2001年宇宙の旅』について、「原作」と呼ぶべきなのか、「ノベライズ」と呼ぶべきなのか・・・。一時期ファンの間で問題になったこの話題も、現在では「小説版」と呼ぶことで一定のコンセンサスを得ています。それは後年映画の製作経緯がはっきりしたからですが、このことをご存知のない方は、いまだに「原作」「ノベライズ」と呼ぶことがあるように見受けられます。ですので、その製作経緯を以下に記して、その誤解を解きたいと思います。  まずはアーサー・C・クラークによる『2001年宇宙の旅』制作秘話『失われた宇宙の旅2001』からの引用から。  わたしのほうは1964年時点では、漠然と意識しているに過ぎなかったが、スタンリーは百も承知だった。彼はこう提案した。シナリオという骨折り仕事にかかるまえに、想像力を自由にはばたかせ、まず長編小説を書いてストーリーをふくらませようじゃか。〈中略〉というわけで理論上は小説がまず書かれ(片方の目はスクリーンを気にしつつ)シナリオはそれを元につくられることになった。  このように当初はクラークが小説を書き、完成させ、それを元に映画のシナリオを作る予定でした。この通りに作業が進んだのならクラークの小説は「原作」となりますが、実際はそう簡単ではありませんでした。キューブリックは1964年12月25日、一旦完成した(この時点ではボーマンがスターゲートに到着したところまで)小説『星の彼方への旅(仮題)』を、1965年2月の記者発表の後にボツにし、ストーリーの練り直しを命じたのです。その結果、  じっさいには、ことははるかに複雑化した。(映画製作の)終わりごろには小説とシナリオは同時進行となり、フィードバックは相互に行われた。小説の初期の稿にもとづいてシナリオができ、それをもとに撮ったラッシュ(フィルム)を見て、最終稿を手直しするといったようなことを各所でくりかえした。(以上『失われた宇宙の旅2001』より) ということになりました。ただ、小説は1966年の夏にはほぼ完成していたらしく、クラークはキューブリックに出版許可のサインを求めるのですが、キューブリックはこれを固辞。これはおそらく小説...

【関連記事】SCREEN読者が選ぶ『私の好きなSF映画』はコレだ!【アンケート結果発表】『2001年宇宙の旅』は何位?

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IMDb - 2001: A Space Odyssey(IMDb) SCREEN読者が選ぶ『私の好きなSF映画』はコレだ!【アンケート結果発表】  SCREEN9月号で募集した『あなたの好きなSF映画は?』の読者アンケート結果をここに発表!まさに王道というべき大ヒットSF作品が並びました。もし未見という人がいたら、これだけは見ておくべきラインナップです! 『スター・ウォーズ』シリーズ(1977~2019) 『E.T.』(1982) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985 ~ 1990) 『ターミネーター』シリーズ(1984~2019) 『レディ・プレイヤー1』(2018) 『ブレードランナー』(1982) 『2001年宇宙の旅』(1968) 『インターステラー』(2015) 『エイリアン』シリーズ(1979 ~ 2017) 『スター・トレック』シリーズ(1979 ~2016) 〈以下略〉 (引用元: SCREEN ONLINE/2021年10月12日 )  いわゆるエンタメ系SF映画(シリーズ)ばかりが並んだという印象ですね。評論家筋やSFマニアに評価の高い『ブレードランナー』『インターステラー』の順位が低いのは読者層を反映してのことでしょうか? そんなエンタメ系SF映画の中で『2001年宇宙の旅』が7位に入るというのは画期的だと思います。このことからも昨今の「キューブリック・リバイバル」の影響の大きさを感じさせます。クリストファー・ノーランなど若い世代の監督によるリスペクト、アパレル展開による若い世代への浸透などが原因として考えられますが、もちろん最大の要因は作品のパワーが落ちていないこと。クラークは「(当時の宇宙開発競争によって)10年くらいは時代遅れや爆笑ものにならない作品」と語っていましたが、なんのなんの実に50年以上も現役!しかもここに挙がったトップテン作品の「全てが何らかの影響を受けている」んですから、実にとんでもない作品です。  おそらく『2001年宇宙の旅』は、これからも新しい世代のクリエーターを(視聴機会さえあれば)刺激し続けるでしょう。順位など超越したまさに「原点にして頂点」と言える作品だと思います。

【関連記事】2021年9月30日に開館したアカデミー映画博物館の紹介記事と、『2001年宇宙の旅』の撮影プロップ展示の画像

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ロサンゼルスに開館した「アカデミー映画博物館」  『ミッドサマー』のフラワードレスやジブリ特別展も!オープン目前のアカデミー・ミュージアム、映画史を彩る展示物を徹底レポート  現地時間9月30日、映画の都ロサンゼルスに、満を侍してアカデミー・ミュージアムが開館した。開館に先立ち報道機関向けに開催されたプレスデーでは、『ピッチ・パーフェクト』(12)のアナ・ケンドリックが司会を務め、トム・ハンクスや『パラサイト 半地下の家族』(19)のプロデューサーであるミキ・リー、アカデミー・ミュージアム館長のビル・クレイマーらが開館会見を行った。 〈以下略〉 (引用元: MOVIE WALKER Press/2021年10月1日 )  少し前の記事ですが、『2001年宇宙の旅』アリエス1B宇宙船の撮影モデルと、月面用宇宙服の展示風景画像が見れますのでご紹介。  管理人がこのミュージアムのことを知ったのは この記事 からですが、過去にはこんな(下記参照)パロディ広告もアカデミーはやっているんですよね。だから、いいかげんキューブリックに名誉賞的なものを以下略。

【考察・検証】キューブリックがマルチアスペクトでの収録を指示した『博士の異常な愛情』クライテリオン版LDと、「核爆弾ロデオ」シーンのマユツバな話

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ヨーロッパビスタでの表示。劇場公開時はこのアスペクト比だった スタンダードでの表示。このアスペクト比で表示されれば、左右カットで再生(放映)されるリスクはない 当該のクライテリオン版レーザーディスク(LD)   キューブリックがワイドのマスクをNGにし、マルチアスペクトでの表示を指示した『博士の異常な愛情』クライテリオン版LDの詳細がありましたのでご紹介(引用元は こちら )。発売は1992年6月24日です。   『博士の異常な愛情』のwiki には この処置で破棄された効果の最たるものは、核爆弾と共にコング少佐が落下して行く場面でビスタサイズの背景に対し1:1.33で撮影された爆弾と少佐がはみ出し、光学合成で人為的に作られたフィクション、あるいはジョークを強く意識させる点である。 とあります。これは「通説」であり、キューブリック本人がそう発言したわけではありません。キューブリックは「1.33:1(正確には1.37)および1.66:1のマルチアスペクトで映像を表示しろ」と指示しただけです。  この件に関しては こちらの記事 で検証した通り、キューブリックが危惧したのは当時のブラウン管テレビ、すなわちスタンダードサイズでの再生時に、ワイド映像の左右カットで再生されてしまうのを恐れていたからではないかと考えます。この頃(1994年)のキューブリックはTVオンエアやビデオ化を睨んで「撮影はスタンダード、劇場上映は上下マスクのワイド(アメリカンビスタ)」というフォーマットで映画製作をしていました。この『博士の異常な愛情』もそれに準じ、スタンダードの映像でビデオ化しておけば、ワイド映像の左右カットで視聴される危険性がないと考えたのではないかと思います。wikiにある指摘、「光学合成で人為的に作られたフィクション、あるいはジョークを強く意識させる点である」は、TVで視聴している時ならともかく、ワイド(この時代はヨーロッパビスタ)で劇場上映された際にはそうなりません。もしキューブリックが通説通り「ジョーク」としてこのシーンを作ったのなら、劇場でもスタンダードで上映しろという指示があるはずです。しかしそういった事実はありません。この点からもこの「通説」は破綻していると私は考えます。ですので、こんな説得力のかけらもない「通説」は誤解を生むので、wikiから削除していただきたい...

【プロップ】『時計じかけのオレンジ』に登場したヌードテーブルの初期案やヌード自動販売機の画像

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 画像は全て『フルメタル・ジャケット』25周年記念BDにパッケージされていたドキュメンタリー、『STANLEY KUBRICK'S BOXES』からのキャプチャになります。  キューブリックはアレン・ジョーンズにデザインを断られた後(詳細は こちら )、リズ・ムーアにこのヌードマネキンの制作を託すのですが、当初はかなりリアル寄りだったことがこれでわかります。ポーズも採用されたものと異なりますね。キューブリックはここまで完成していても「ボツ」にしてしまったのですが、その理由は想像ですがやはり厳しいレイティングを嫌ってのことだったと思います。是が非でもX指定を免れたかったキューブリックは、より穏当な、マネキンに近いデザインを目指したのではないでしょうか。  それは、ヌード自動販売機のスイッチに採用された「陰茎型スイッチ」にも見て取れます。当初のデザインは これ と これ でした(リアルなので閲覧注意)。まあ、ここまで気を使っても結局はX指定だったわけですが、公開をいったん中断してまで再編集し、後に念願のR指定を勝ち取るわけですから(詳細は ここ で)、キューブリックってやっぱり執念深いと言うか諦めが悪いと言うか(笑。でもその「諦めの悪さ」が今に語り継がれる数々の名作を遺した一因でもあるので、ファンは文句言っちゃいけませんよね。 『時計じかけのオレンジ』に登場した「コロバ・ミルクバー」 コロバ・ミルクバーに置かれていた麻薬入りミルク自動販売機「ルーシー」