【サウンドトラック】オリジナル・モーションピクチャー・サウンドトラック ロリータ(Original Motion Picture Soundtrack Lolita)

  1. Main Title (Love Theme From Lolita) (1:57) メイン・タイトル(「ロリータ」愛のテーマ)|Bob Harris / Nelson Riddle & His Orchestra
  2. Quilty (Qulity's Theme) (2:52) クイルティのテーマ|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  3. Quilty As Charged (0:49) クイルティ・アズ・チャージド(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  4. Ramsdale (Arrival in Town) (0:45) 町への到着|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  5. Cherry Pies (0:28) チェリー・パイ(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  6. Lolita Ya Ya (3:23) ロリータ・ヤー・ヤー|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  7. Hula Hoop (0:10) フラ・フープ(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Sue Lyon, Shelly Winters
  8. There's No You (3:21) ゼアーズ・ノー・ユー|Tom Adair, Hal Hopper / Nelson Riddle & His Orchestra
  9. Quilty's Caper (Scholl Dance) (1:50) スクール・ダンス|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  10. "A Lovely, Lyrical, Lilting Name" (0:23) 愛しの名前(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Shelly Winters
  11. Put Your Dreams Away (For Another Day) (3:05) アナザー・デイ|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  12. Shelley Winters Cha Cha (3:11) シェリー・ウインタースのチャ・チャ|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  13. Music To Eat By (Mother and Humbert At Dinner) (1:52) ミュージック・トゥ・イート・バイ|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  14. Love Theme From Lolita (4:14) 「ロリータ」愛のテーマ|Bob Harris / Nelson Riddle & His Orchestra
  15. Diary Entry (0:25) ダイアリー・エントリー(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / James Mason
  16. The Last Martini (Discovery Of Diary) (1:40) 日記の発見|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  17. Charlotte is Dead (Thoughts of Lolita) (4:04) シャーロットは死んだ|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  18. Instant Music (Two Beats Society) (2:12) インスタント・ミュージック|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  19. Don't Smudge Your Toenails (0:34) 足の爪を汚さないで(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Sue Lyon, James Mason
  20. The Strange Call (4:02) 変な電話|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  21. Mrs. Schiller (2:03) ミセス・シラー|Bob Harris, Nelson Riddle / Nelson Riddle & His Orchestra
  22. Twenty-Five Paces (0:18) 25歩(セリフ)|Bob Harris, Nelson Riddle / Sue Lyon, James Mason
  23. End Title (4:32) エンド・タイトル(「ロリータ」愛のテーマ)|Bob Harris / Nelson Riddle & His Orchestra


 ボブ・ハリスのペンによるロマンティックなピアノ曲『メイン・タイトル』をBGに、少女のロリータにペディキュアを塗るハンバートの手がアップになる。この淫媚で猥雑なシークエンスだけで、微妙なハンバートとロリータの関係が想像できる、すぐれたオープニングだ。尚、この曲を書いたボブ・ハリスはプロデューサーのジェームズ・ハリスの実弟。身内を使いたがるのは何もキューブリックばかりではない。

 いかにも50年代的なポップス『ロリータ・ヤ・ヤ』は、開放的で奔放なロリータのテーマ・ソングだ。タンゴのリズムがちょっと小バカにしているように聴こえるのは、終始高飛車だったロリータの性格のせいかもしれない。

 『シェリー・ウィンタースのチャチャ』は、酔っぱらったヘイズ婦人が、嫌がるハンバートを無理矢理ダンスに誘うシークエンスで使われている。でも、なぜ役名でなく役者名の曲名がついているのだろう?

 『ミセス・シラー』とは、まだ年端もゆかぬというのに、怒濤の人生を過ごした挙げ句、貧乏でだらしない妊婦に成り果てたロリータの事を指していて、ラスト直前のハンバートとの対峙するシークエンスに用いられている。

 ラストを飾る『エンド・タイトル』は、やっと少女愛から決別したものの、愛するロリータには別れを告げられ、キルティを殺した罪で逮捕、投獄され、その後獄中死してしまうハンバートの悲劇的な最期を効果的に盛り上げている。

 キューブリックは当初『サイコ』で有名な作曲家バーナード・ハーマンを起用する事を考えていた。しかし結局はフランク・シナトラ等に楽曲を提供していたネルソン・リドルに決定するのだが、当時キューブリックは、サウンドトラックをあまり重視していなかったのか、その後の作品で見られる「音楽と映像の相乗効果」や「アイロニックでシニカルな音楽起用」という方法論は感じられず、どちらかというと割とオーソドックスな方法論でまとめられている。また、この経緯から伺えるように、ヒッチコックの影響も感じさせる。

 この作品以降加速する「キューブリック独自の音楽起用」を知るものとしては少し物足りなさも感じるが、再発・再構成CDとしてはよくまとまっているし、どちらにしてもオリジナル音源は入手困難だろうから、ファンなら持っていてもいい一枚だろう。

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