【作品紹介】『アイズ ワイド シャット』

邦題/アイズ ワイド シャット
原題/Eyes Wide Shut
公開日/1999年7月16日(159分、カラー、モノクロ)
日本公開/1999年7月31日
製作会社/ワーナー・ブラザース
製作総指揮/ヤン・ハーラン
監督/スタンリー・キューブリック
脚本/スタンリー・キューブリック、フレデリック・ラファエル
原作/アーサー・シュニッツラー『トローム・ノヴェル』
撮影/ラリー・スミス
特殊効果/ガース・インス
美術/レス・トムキンズ、ロイ・ウォーカー
編集/ナイジェル・ゴルト
出演/トム・クルーズ(ウイリアム〈ビル〉・ハーフォード)、ニコール・キッドマン(アリス・ハーフォード)、マディソン・エジントン(ヘレナ・ハートフォード)、シドニー・ポラック(ヴィクター・ジーグラー)、トッド・フィールド(ニック・ナイチンゲール)、マリー・リチャードソン(マリオン)、ソーマス・ギブソン(カール)ほか
配給/ワーナー・ブラザース

●ストーリー

 ニューヨークに暮らす内科医ビル・ハーフォードとその妻アリス。可愛い娘にも恵まれ、何不自由なく暮らしていたビルは、患者の一人、ヴィクターからクリスマス・パーティーに招待される。そこでビルは旧友のナイチンゲールと再会し、またドラッグで意識を失ったヴィクターの愛人マンディを介抱する。

 次の日の夜、妻に前夜のパーティーで突然モデルと姿を消した事を問い詰められ、勢いで妻の浮気願望を聞かされる羽目になってしまう。ショックを受けたビルは、受け持ちの患者の容体の急変を知らせる電話に慌てて家を飛び出すが、その患者の娘マリオンに愛を告白され、また娼婦のヌエラには部屋に招かれる。だがどちらもビルは事に及ばなかった。

 夜のNYを彷徨うビルは、ナイチンゲールが演奏している店を見つけ、再び再会。そこでビルはナイチンゲールから奇妙なパーティーの話を聞かされる。興味をそそられたビルは、ナイチンゲールから入場のパスワードを聞き出し、郊外の屋敷で秘密裏に行われているパーティーに潜入する。だが、そこで彼は信じられない光景を目撃する。それは、参加者が全員全裸に仮面を付けてセックスに耽るという、いわゆる「乱交パーティー」だった。

 邸内を見て回るビルに、突然謎の女が現れ「ここは危険だからすぐ立ち去るように」と警告する。だがビルは従わない。やがて主催者に正体を見破られたビルは、衆人監視の元で服を脱ぐように強制される。それを助けたのは先の「謎の女」だった。

 辛うじて自宅に戻ったビルは、昨夜の謎を解きあかそうと邸に出かけたり、ホテルにナイチンゲールを訪ねる。そんなビルを尾行し、「これ以上詮索するな」警告する謎の老人。それでもビルは、昨夜助けてくれた女性がヴィクターの愛人マンディだと突き止める。だが、彼女はドラッグ中毒ですでに死亡した後だった。

 混乱するビルは、ヴィクターから全てを知らされる。それはビルにパーティーの秘密を口外しないよう脅すため、ヴィクターが仕組んだ「嘘」「ゲーム」だ、というものだった。納得のいかないまま自宅に戻るビル。だがアリスの眠る枕元には、ビルが例の夜につけていた仮面が置いてあった。

 全てをアリスに告白し、許しを乞うビル。打ちひしがれるビルにアリスは「それよりもっと重要な事があるわ」と告げる。「ファック」と。

TOP 10 POSTS(WEEK)

【インスパイア】『2001年宇宙の旅』のHAL9000に影響されたと思われる、手塚治虫『ブラック・ジャック』のエピソード『U-18は知っていた』

【関連記事】キューブリックは『時計じかけのオレンジ』のサントラにピンク・フロイドの『原子心母』の使用を求めたがロジャー・ウォーターズが拒否した話をニック・メイソンが認める

【関連記事】撮影監督ギルバート・テイラーが『博士の異常な愛情』の撮影秘話を語る

【関連記事】英誌『Time Out』が選ぶ「映画史上最高のベストセッ●スシーン50」に、『アイズ ワイド シャット』がランクイン

【関連記事】抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由

【台詞・言葉】ハートマン先任軍曹による新兵罵倒シーン全セリフ

【オマージュ】キューブリックの孫、KUBRICKの『MANNEQUIN』のMVがとっても『時計じかけのオレンジ』だった件

【台詞・言葉】『フルメタル・ジャケット』でのハートマン軍曹の名言「ダイヤのクソをひねり出せ!」のダイヤとは「●ィファニーのカフスボタン」だった件

【関連記事】2021年9月30日に開館したアカデミー映画博物館の紹介記事と、『2001年宇宙の旅』の撮影プロップ展示の画像

【インスパイア?】「白いモノリス」らしき物体が登場するピンク・フロイド『ようこそマシーンへ(Welcome to the Machine)』の公式MV