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【関連動画】 『フルメタル・ジャケット』の吹き替えを10の言語で比較した動画『Full Metal Jacket IN 10 DIFFERENT LANGUAGES』

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 『フルメタル・ジャケット』の吹き替え版を10の言語で比較した動画がありましたのでご紹介。順番はドイツ語、スペイン語、トルコ語、ブルガリア語、ポルトガル語、日本語、イタリア語、フランス語、ラテン系スペイン語、ロシア語です。  こうして比較すると、残念ながら日本語は、原語(英語)にあるハートマン軍曹のリズム感とは合っていないように感じます。洋楽の日本語カバー曲や、日本語ラップに感じる「間延び感」があるからでしょう。管理人は専門家ではなく、音楽好きの素人の感想でしかないのですが、日本語の構造的問題があるのではないでしょうか。日本語は基本1音に1語しか乗せられませんが、英語だと2音は普通に乗せられるのです。つまり「あ」「い」「し」「て」「る」と「アイ」「ラブ」「ユー」の違いということです。どちらがよりリズミカルかといえば、口に出してみれば一目瞭然です。最近の音楽シーンで、やたらテンポが早い曲が多いのは、この「間延び感」を解消したいのではないかと思っています。  あとはキューブリックも驚いたという日本語の侮蔑語の語彙の少なさですね。「ファック」も「シット」も「アスホール」も「ガッデッム」も「ダム」も全部「クソ」ですからね。そのキューブリックは自作を字幕で観て欲しいそうです。興行主が吹き替え版を望むから仕方なく作っているとインタビュー語っています。ですので、キューブリックの希望通り、字幕で鑑賞をするのが正しいファンの姿だと言えるでしょう(まあ、自宅で鑑賞する分には好みでいいとは思いますけど)。

【インスパイア】映画『シド・アンド・ナンシー』に、『時計じかけのオレンジ』のドルーグのファッションをしたグルーピーが登場

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映画『シド・アンド・ナンシー』には、『2001年宇宙の旅』でアーサー・C・クラークが執筆のため投宿した「チェルシー・ホテル」も登場するので、機会があればぜひどうぞ   セックス・ピストルズのベーシスト(だがマトモに弾けなかった)だったシド・ヴィシャスと、グルーピーだったナンシー・スパンゲンの悲劇的な恋愛を描いた映画『シド・アンド・ナンシー』に、『時計じかけのオレンジ』のドルーグのファッションをしたグルーピーが登場しているのでご紹介。  この登場人物、ブレンダ・ウィンザーという名前で、キャシー・バークが演じています。ブレンダ・ウィンザーなるグルーピーが実在したかどうかはわかりませんが、ジョン・ライドンの「今までに読んだ本は『時計じかけのオレンジ』だけ」という発言があり(※記憶違いの可能性あり。ソースをご存知の方がいらっしゃいましたらご教授を!)、その関係でファッションに採用されたのかもしれません。  さて、この映画。一時期は「パンクスのバイブル」みたいに言われ、必見の映画とされていたのですが現在はどうなんでしょう? 椎名林檎の『ここでキスして。』でも言及されていましたし、さぞかし実際のシドとナンシーもこんな情熱的で悲劇的な物語と思っている方も多いと思います。が・・・ロックに詳しい方ならご存知のはず。この物語、「美化され方がひどい」という事実を。間違ってもこの映画を見てシドとナンシーの実際を知った気になってはいけません。この二人の実際はどうであったかは関連書籍を読めばわかります。多くのロック映画がそうであるように、しょせんはフィクションです。『ボヘミアン・ラプソディ』が嘘だらけ(フレディが自分がエイズであると知ったのはライブエイド後なので、あのプロットは成立しない)なのにあれだけファンに支持されたのは、そこに「クイーン愛」があったからです。(オリバー・ストーン!聞いてるか?笑)  最近、その『ボヘミアン・ラプソディ』の成功に触発され、また「ロック伝記映画ブーム」が起こりつつあるようです。正直、そんなもの観るなら完全なるフィクション(『さらば青春の光』とか『ブルース・ブラザーズ』とか『ロッキー・ホラー・ショー』とか)か、ドキュメンタリーでも観とけって思うのですが、中にはそこそこ「楽しめる」作品があるのも事実。ですが題材にされたアーティストは実在であっても、その映画...

【関連記事】ポ●ノではなく芸術、世界の官能映画30選

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Eyes Wide Shut(IMDb)  「芸術vsポ●ノ」という概念に挑み、物議を醸した映画は数多い。フルヌード、官能的な3P、金儲け目当てのセックスシーンなど、ポルノ映画と呼ばれてしまうシーンはあれど、芸術作品として今もシネコンで上映され続けている作品もあるのだ。今回は、ローリングストーン誌が厳選した官能映画30本を紹介する。 〈中略〉 14.『アイズ ワイド シャット』(1999) スタンリー・キューブリックの遺作『アイズ ワイド シャット』は、話題になったベネチアのマスクが登場する乱行シーンに加えられた監督公認のデジタル処理によってポルノ的な行為がぼかされたおかげでNC-17指定を免れた。このシーンは見事なまでにエロチックだが、同作でもっとも卑猥な場面はギリギリPG-13指定といったところだろう。豪勢なクリスマスパーティでそれぞれが別の相手とのささやかな戯れを楽しんだ後、トム・クルーズとニコール・キッドマン扮する夫婦は、ベッドルームでハイになりながら欲望について語り合う。妻が性的な誘惑に駆られるなんてあり得ないとクルーズに挑発されたキッドマンは白い下着姿になり、夏の休暇先で出会ったセクシーな海軍将校に関するモノローグを甘い声でささやきながら、夫の嫉妬心を掻き立てる。性的能力に関して言えば、その後クルーズが繰り広げる性的冒険はキッドマンと比べると色褪せて見える。(Writer: ERIC HYNES) 〈以下略〉 (引用元: ローリング・ストーン日本版/2020年10月18日 )  日本版ローリング・ストーン誌の記事ですが、元記事は本国版ですので、あまりなじみのない作品が多くチョイスされています。特に2000年代以降はよく知らない作品ばかりです。こういった作品はシネコンではなく、独立系映画館で上映されることが多いのですが、それすら日本ではあまり見かけなくなりました。現在の日本で官能系映画の需要は(おおっぴらには)あまりあるとは思えませんので、それは仕方ないのかもしれません。そういったニーズはネット配信で十分満たされそうですものね。このような映画に興味がある方にとって、とっかかりにはちょうどいい記事だと思います。そういえば東京が舞台の『エンター・ザ・ボイド』は公開当時ちょっと話題になって、気になっていた映画でした。機会があれば観てみたいと思います。 情...

【パロディ】UNISON SQUARE GARDEN『徹頭徹尾夜な夜なドライブ』に『時計じかけのオレンジ』『2001年宇宙の旅』のビジュアルイメージが登場

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 昭和の歌謡曲のようなノリのいいメロディーと歌詞が印象的なユニオン・スクエア・ガーデンのこの曲、MVもサイケ感満載で、それが『時計じかけのオレンジ』のドライブシーン(これは歌詞の「チクタクチク」「ドライブ」のイメージでしょう)や『2001年宇宙の旅』のスターゲートにつながったのかな?という印象です。  2000年代も20年が過ぎ、洋楽の影響を感じさせない「邦(楽)ロック」というジャンルが完全に確立してしまいました。そんな邦(楽)ロックのファンに対して「洋楽を聴いてないなんて云々」なんて無粋なマウントは、もう時代遅れでしかないのかな、と最近こういうバンドを聴くたびに思っています。 情報提供:MASA_kub様

【パロディ】まるっきり『時計じかけのオレンジ』のアレックスのファッションをしたマーク・パンサーが登場するglobeの『genesis of next』

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globe / genesis of next(YouTube)  正直に言いますが、わたくし小室哲哉の音楽が苦手です。それは全盛時代からそうで、まあ、生理的に合わないんだと思います。  何が苦手かと言いますと、メロディも歌詞も全部ダメ。移調で誤魔化したり、何よりもメロに言葉が乗ってなく間延びする「字足らず感」が嫌。「小室進行」って言いますが、そんなの以前からあった定番のコード進行です。そのコード進行に乗せるメロがワンパターン。歌詞も「だからなんなの?」って思うくらい薄っぺらいし。  言葉の選び方にもセンスのなさを感じます。最近のアーティストの言葉選びのセンスの高さや、メロの乗せ方の上手さ(ヒゲダンとかヨネヅとか)には感心するばかりですが、それに比べると小室の歌詞は小学生かと思うくらい幼稚。まあ幼稚な人だってことは一連の事件が証明してしまいましたね。  で、この曲ですが実は当時からこのMVの存在を知っていました。知っていたのに採り上げなかったのは苦手だったからです。生理的に合わないんです。嫌いなんです。だけど当ブログをご覧の方の中にはファンがいるかもしれない・・・もしそうならとても失礼かな、と思っていたのです。  でも、もう過去の人なんで書きます。ファンの方、本当にごめんなさい。

【関連記事】芸術の領域へと達する映画を仕上げた、撮影監督によるワンシーン60選

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2001: A Space Odyssey(IMDb)   映画で観るべきは、俳優たちの顔ぶれやストーリーだけではありません。映画の中にも芸術的瞬間があるのです。そんな美しい映像をつくり上げてきた、最高の撮影監督たちの作品をご紹介します。 〈以下略〉 (引用: エスクァイア 日本版/2021年8月25日 )  「撮影監督」というくくりでエスクァイア誌が映画をピックアップしていたのでご紹介。全60作品内、キューブリック作品では『2001年宇宙の旅』(ジェフリー・アンスワース)、『時計じかけのオレンジ』(ジョン・オルコット)、『シャイニング』(ジョン・オルコット)が選ばれていますが、『バリー・リンドン』(ジョン・オルコット)が選ばれていないのはちょっと不満。『時計…』か『シャイニング』どちらかを外してもいいから入れるべきだと個人的には思います。  他の作品はリンク先をどうぞ。まあ、エスクァイア本誌のセレクトですので、娯楽性より芸術性が重視された映画が多くセレクトされている印象ですね。

【台詞・言葉】ハートマン軍曹語録の中で最も汚い言葉、「頭ガイ骨マ●コ」ってどういう意味?

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 数あるハートマン軍曹語録の中で、最上級で汚い言葉がこの「頭ガイ骨マ●コ」だと思うのですが、たいていの人の反応は「なんだよ頭ガイ骨マ●コってwww」という軽いものだと思います。でもこれ、どういう意味(状態)かご存知の方は、かなりのマニアかそういう方面に詳しい人だと思います。かくいう管理人もだいぶ後になって知りました。内容が内容だけにこのブログで意味を書くのは憚られますので、 こちら を参照してください。いずれにしても「非常に強い侮蔑の表現」であることはまちがいないですので、日常生活では使わないようにしましょう(使うことないですけど。笑)。  さて、知ってしまった以上、このシーンで笑うと「えっ?この人意味知ってるの?」ということになってしまうのでお気をつけください。意味を知らず、語感だけで笑うと誤解の元にもなりかねません。また、キューブリックに「言葉の汚さが出ていない」と戸田奈津子氏が翻訳を降ろされた件ですが、この部分についてだけは戸田氏に同情します。さすがに・・・ねえ・・・これを女性に訳させるのはちょっと酷ですよね。

【関連記事】キューブリックとハリスが『ロリータ』の直後に映画化を検討していた『レッスンC(Passion Flower Hotel)』

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ツインテのナスターシャ・キンスキー。本編シーンか宣材写真なのかは不明。萌える人は萌えるか…も? 〈前略〉  『ロリータ』の製作が終了して間もなく、キューブリックとハリスは、全寮制女子校の中にある売春宿を描いたロザリンド・アースキンのコミカルな小説『パッション・フラワー・ホテル』の映画化を企画した。この小説は、後にジョン・バリーの音楽で舞台ミュージカルになり、さらに後にナスターシャ・キンスキー主演で映画化された。 「当時、映画を公開するために必要なプロダクション・コードに縛られていたので、性的表現のある映画を撮ろうと真剣に話し合ったんです」とジェームズ・B・ハリスは振り返る。「念のために言っておきますが、すべては仮定の域を出ませんでした。スタンリーの考えは、才能のある俳優を使って、正直で自由なものを撮れば、美しく、真実味があり、さらにはストーリーを語ることができるというものでした」 〈中略〉 「スタンリーが考えていたのはポルノではなく、検閲を超えた何かだった。1950年代半ばの問題はそうだった。そんな映画をどこで見せられるのか。検閲を通らなければ、新聞に広告を出すこともできないし、映画館で合法的に上映することもできない」 〈以下略〉 (全文はリンク先へ: FADE IN/2012年12月26日 )  この小説『パッション・フラワー・ホテル』は1978年に『レッスンC』(原題『Passion Flower Hotel』)として映画化されました。主演はナスターシャ・キンスキーです。1974年に官能映画『エマニエル夫人』が世界的に大ヒットして以降、ソフトポルノ映画が制作されるようになり、1970年代後半から1980年代前半にかけて十代の若者の性を描くいわゆる「青春エロ映画」「性のめざめ映画」(『青い珊瑚礁』『初体験/リッジモント・ハイ』『グローイング・アップ』『ポーキーズ』『超能力学園Z』などなど)とうジャンルが大流行しましたので、その流れでこの小説も映画化されたのだと思います。1978年というのはソフトポルノから青春エロ映画への転換点くらいの時期になるでしょう。  キューブリックがこの小説の映画化を検討していたのは1962年ごろだと思いますので、それよりもずいぶんと早い時期です。「性の解放」といわれる時代は1970年代に入ってからですので、約10年以上は早いですね。『ロリ...

【台詞・言葉】『フルメタル・ジャケット』でのハートマン軍曹の名言「ダイヤのクソをひねり出せ!」のダイヤとは「●ィファニーのカフスボタン」だった件

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あーあ、英語字幕でも「●ィファニー」って書いちゃってますね・・・ …つまりこういうことです。 Private Pyle, you had best square your ass away and start shitting me Tiffany cuff links … or I will definitely fuck you up! ケツの穴を引き締めろ! ●ィファニーのカフスボタンのクソをひねり出せ! さもないとクソ地獄だ!!  ●ィファニーにしてみれば風評被害も甚だしいですが、よくこれでクレームがきませんでしたね。日本ではさすがにまずいということなのか「ダイヤ」と訳されていますが、面白さから言えば断然「●ィファニーのカフスボタン」です。キューブリックは日本語の語彙に罵倒語・侮蔑語が少ないことに驚いたそう(これは他でもよく言われています)ですが、こういう一捻りを加えた、いうなれば「高尚な罵倒語」(こんな言い方があるのかどうかは知りませんが)が味わえるのも『フルメタル・ジャケット』の醍醐味。もし「●ィファニー」の話題を振られたら「朝食を?」と答えるより、「ひねり出すクソ?」と答える方が「ああ、この人は映画スキルが高い人だな」と思われる ワケがありません !!●ィファニーに憧れる日本全国全女子を敵に回したくなければ、くれぐれもこの話題には触れないようにしましょう(爆。

【インスパイア】ノルウェーのシンガーソングライター、イナ・ロードセンの『Aliens (her er jeg)』のMVが『時計じかけのオレンジ』だった件

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  このイナ・ロードセンというアーティストはノルウェーのシンガーソングライターだそうなのですが、ネットでも情報は少なく、詳細はわかりませんでした。オフィシャルツイッターでもフォロワーは8千人程度。ノルウェーの人口は約500万人なので、ノルウェーローカルでは一定の人気を確保しているのかな?という印象です。  2014年にリリースされたこの曲、MVもあんまりお金がかかっていない感はありますが、アイデアもまあ微笑ましいというか・・・(笑。以前も こちら で記事にしましたが、マドンナ、リアーナ、カイリー・ミノーグ、レディ・ガガなどの歌姫系女性ボーカルアーティストがキューブリック作品、特にこの『時計…』にインスパイアされているMVを観ることにすっかり慣れてしまいました。まあそのくらい世界中で引用されているということだと思いますので、また見つけましたら記事にしたいと思います。

【関連動画】ヴァル・キルマーが直接キューブリックに手渡すために渡英までした『フルメタル・ジャケット』のオーディションビデオ

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動画は削除されました。上記はドキュメンタリー『VAL』の予告編で、件のオーディションビデオが登場しています。   ヴァル・キルマーといえば一般的には『トップガン』のアイスマン役ですが、個人的には『ドアーズ』のジム・モリソン役が印象深いですね(ちなみにドアーズファンにはこの映画はすこぶる評判が悪いが、ヴァルのそっくりさん演技は評価されている)。そのヴァルがキューブリックに渡した『フルメタル・ジャケット』のオーディション・ビデオがありましたのでご紹介。ソースはヴァルの自伝的ドキュメンタリー『VAL』からです。  このオーディションテープはおそらく1985年くらいに撮影されたものだと思いますが、ヴァルはこのビデオをキューブリックに直接渡したくてロンドンに飛んだそうです。動画では「直接渡した」となっていますが、キューブリックは秘密主義者で、製作中は直接の関係者以外は会いたがらないことから、本人ではなく、本人に近い関係者に渡した可能性もあります。そのくらいヴァルが『フルメタル…』での役を渇望していたのは、最初のシーンでネズミの耳をつけていることからも伺えます。原作では(映画でも)ネズミ(ミッキーマウス)=海兵隊員ですからね。  結局ヴァルは採用されず、代わりに『トップガン』に出演し名声を得ることになるのですが、その『トップガン』のオファーを断ったマシュー・モディーンが、『フルメタル…』主役のジョーカーを演じることになりました。結果だけ見ればオーライということになりますが、このようにキューブリック作品に出たいと考える俳優はゴマンといたのです。たとえ大量のテイクと長期間に及ぶ撮影、自分のアイデアをその一滴まで搾り取られるとわかっていてもです。キューブリックの俳優に対する扱いが酷いと揶揄するばかりで、その意図を正しく伝えないのは、それを知らない単なる無知なのか、もしくは知っていても刺激的な見出しでアクセス稼ぎをしたい低質な迷惑YouTuberか、その迷惑YouTuberレベルの自称映画評論家か解説者だと思っていただければ良いかと思います。まったくもって「迷惑」な話ですね。

【インスパイア】adieu(上白石萌歌)『よるのあと』のMVがとっても『シャイニング』な件

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 adieu(上白石萌歌)さんの曲、『よるのあと』のMVがとっても『シャイニング』だったのでご紹介。全体的にダークなイメージですが、なぜかバスタブに入っていたり、廊下で三輪車をこぐシーンがあったり、最後はクマのぬいぐるみまで登場(笑。歌詞を読むとそこそこに憂鬱なので、そのイメージからの引用かな?という印象です。ご本人はこの時点(2019年)では元ネタは知らなかったようで、最近こんな記事がありました。 “ホラー絶対ダメ”上白石萌歌が「シャイニング」観た結果… 女優・上白石萌歌(21歳)が、7月24日に放送されたラジオ番組「#LOVEFAV」(J-WAVE)に出演。ホラー映画が「絶対!ダメ」な上白石が映画「シャイニング」を観に行ったと語った。 〈中略〉 上白石は「午前十時の映画祭11」で公開されていることから観に行ったそうで、「私、ホラー映画、絶対!ダメで。人が殺されるところとか見られないし、ちょっとうわっていう突発的なホラーも本当はダメなんですけど、『シャイニング』はそういう怖さではなくてヒューマンミステリーみたいな恐ろしさがある映画と聞いたので、勇気を出して行ってみようと思い、この間観に行ってきました。ずっと恐ろしくてひたすら奥歯と眼のまぶたをぐっと潰すように観てました。ずっと不穏な感じがたまらなくて。役者さん方はもちろん、撮り方とか音の使い方が面白くて、面白いホラー映画って音楽が本当に素晴らしいんだなと実感しました。最初から最後までずっと何かが迫り来るような恐怖心を煽るような音楽ばかりで、ずっと不穏な感じ。壊れそうな吊り橋を渡るような恐ろしさがある作品でした。映画の中の構図も幾何学的で、シンメトリーな撮り方が多くて、余計な空白みたいなものがなくて、計算し尽くされた構図だなとずっと思ってました」とコメント。 〈以下略〉 (引用: ハッピーニュース/2021年7月25日 )  上白石さんは「午前十時の映画祭11」で鑑賞されたそうです。東宝シンデレラ出身で事務所が東宝芸能ということなので、その関係で観に行かれたんでしょうか。もしくは「元ネタくらい知っておけ」と指示があったとか? どういう理由にせよ、若い世代がキューブリック作品を発信していただけるのは、ファンとしては嬉しい限り。これからもご活躍を期待しております。

【ブログ記事】クリスマスを祝うキューブリック夫妻の写真~キューブリックの宗教観やユダヤ人観、私生活など、プライベートついてのまとめ

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クリスマスを祝うキューブリック夫妻。キューブリックはユダヤ教の一切の宗教的行事には関心がなかった。妻のクリスティアーヌはナチスに近い家系のドイツ人なので、普通にキリスト教徒だったと思われる ●宗教観について  キューブリックはユダヤ人でありながら、宗教には関心がなかったことが知られていて、「たまたま両親がユダヤ人だっただけ」と語っていたという話さえあります。上記のクリスマスを祝うキューブリック夫妻の写真は1980年代に撮られたもので、長女カタリーナが公開したものです。ただ、クリスマスを祝っているからといって、キューブリックがキリスト教に改宗したわけではないと思います。フレデリック・ラファエル著『アイズ・ワイド・オープン』によると、キューブリックは「キリスト教徒たちがどう感じるかなんて、私たち(ユダヤ人)に何がわかる?」というキューブリックの発言の記述があります。また有名な話として『シャイニング』の原作者、スティーブン・キングとの電話での会話で「地獄を信じない」「死後の世界があるなんて楽天的な考え方」」と発言したそうです。端的に言えば「一切の宗教を信じないリアリスト」と言えるでしょう。とはいえ、クリスマスプレゼントの風習を非常に楽しんでいたそうなので、クリスマスを「単なる季節行事」として捉えていたのだと思います。 ●ユダヤ人差別について  宗教としてのユダヤ教には無頓着でも、人種としてのユダヤ人差別には敏感に反応していたようです。前述の『…オープン』にも反ユダヤ主義に関する記事に憤る姿の記述があったり、ハリウッド時代には「ユダヤ野郎」などの蔑視の言葉を投げかけられることもあったようです。また、妻のクリスティアーヌによると「彼はタフだった。ニューヨーク時代のひどい仕打ち(人種差別のこと)に慣れていたのかも」と発言しています。この件についてはナチスによるユダヤ人迫害を扱った『アーリアン・ペーパーズ』の企画が実現していれば知ることができたのですが、残念ながら中止になってしまいました。最近になって「ユダヤ人としてのキューブリックとその作品」というアプローチがなされるようになり、2016年にサンフランシスコで開催された『スタンリー・キューブリック展』は現代ユダヤ博物館で開催されました。また『Stanley Kubrick: New York Jewish Intellectua...

【インスパイア】カイリー・ミノーグの2002年のツアー、『フィーヴァー』での『時計じかけのオレンジ』的演出のステージ動画

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  カイリー・ミノーグといえば1980年代にポップ・アイドルとして『ラッキー・ラヴ(I Should Be So Lucky)』の大ヒットでとある世代には有名ですが、その世代の硬派なロックファンからはクソミソにけなされてました(同じくデビー・ギブソンやバナナラマも)。YouTubeなどなかった当時、好きなアーティストやバンドのMVを観るためにはMVを流すTV番組(ソニー・ミュージック~とか)を視聴するしかなかったのですが、当然そういう番組は、その頃全盛だった洋楽女性アイドルのMVがヘビロテされていて、見たくもない小便臭いガキの(笑、馬鹿丸出しの楽曲とMV(笑・・・まあ こちら でもご覧ください・・・)を強制的に見させられるハメになったロックファンは激怒!「早くロックを聴かせろ!!」と、とってもうるさかったわけです(笑。  そんなカイリー・ミノーグも1990年代に入ると失速。久しぶりにその名前を聞いたのは、2000年シドニー・オリンピックの閉会式でした。どうやらその後「歌姫」として復活したらしく、この『フィーヴァー』はその復活のツアーだったらしいです。「アイドル」ではなく「歌姫」となるとマドンナやリアーナなどの例に漏れず、『時計じかけのオレンジ』を取り入れるのはもうお約束というか、まあ通過儀礼的なものかも知れません。カイリー・ミノーグもこの通り思いっきり『時計じかけ』していますね。その後カイリーは乳癌を克服し、現在も元気に活躍中だそうです。

【関連動画】世界の終わりを描いたパニック映画ランキングTop10

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  ナレーターが変わっても、やっぱり微妙なナレ声が気になるWatch Mojo Japanさんに『世界の終わりを描いたパニック映画ランキングTop10』という動画がありましたのでご紹介(ネタバレ注意!!)。  キューブリック作品をよく採り上げてくれるWatch Mojoらしく、あの作品が堂々の1位でした。ただ、ナレーションの内容に違和感が・・・。「防ぎました」ではなく「防ごうとしました」ですね。訳の問題か、それとも元動画がそうなっていたのかわかりませんが、どうも作りが雑なのが気になります(まあ、昔からちょっとそういうところがあるんですが)。  1位以外のランキングはというと、2000年以降の作品が半分を占め、知られていないマイナーな作品がいくつか採り上げられているのがちょっと意外でした。旧作ですと『渚にて』は名作なので観ても損はないですが、旧作SF映画ファン的には定番の『地球最后の日』とか『性本能と原爆戦』などは、もう現在の映画ファンの口の端に上がることもないんでしょうね。

【パロディ】『這いよれ!ニャル子さん』の第1期OVA『やさしい敵の仕留め方』に登場した、『フルメタル・ジャケット』ハートマン軍曹のパロディ

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「その日まではモブキャラよ!登場人物で最下等のキャストよ!!」 「話しかけられた時以外は口を開かない!その血塗られた舌で戯言を呟く前と後には、はにゃあ~んと言いなさい!!」 「なあに?私を魔法少女バカと呼びたいの?」 「まるでそびえ立つ正気度ロールね!」  ラブクラフトらによるクトゥルフ神話を、萌えラブコメ化したと話題になったアニメ『這いよれ!ニャル子さん』の第1期OVA『やさしい敵の仕留め方』に、『フルメタル・ジャケット』ハートマン軍曹のパロディが登場していたのでご紹介。  この状況を管理人の浅い知識でなんとか解説いたしますと、主人公である「ニャル子」とは、本名を 「ニャルラトホテプ」 と言いまして、正体はクトゥルフ神話(架空のホラー小説)に登場するおぞましい姿をした邪神なのですが、なぜか萌え美少女に擬人化されてはいるものの、その言動はまさに邪神と呼ぶにふさわしい過激さ。そのニャル子さん。なぜか日本のアニメや漫画、ゲームや特撮ものが大好きなんですが、いろいろあってルーヒー(正体はクトゥルヒというタコに似た宇宙人)さんから、魔法少女になるための特訓を受けることに。そのセリフがハートマン軍曹のパロディ(元ネタは こちら )だった、ということになります。(合ってますよね?)  このアニメ、全編がオタクカルチャーやサブカルネタのパロディだらけなので、ハートマン軍曹ネタが飛び出しても特段驚かないのですが、ちなみにこの話のオチは「宇宙人を監視する秘密組織を描いたハリウッドのSF映画ネタ」でした。えっ?権利関係は大丈夫なのかって?それは・・・ ばれなきゃ犯罪じゃないんですよ!

【インスパイア】YouTubeのデヴィッド・ボウイ公式チャンネルで、『2001年宇宙の旅』にインスパイアされた名曲『スペース・オディティ』を聴こう!

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 ボウイファン、キューブリックファンには今更説明不要の名曲『スペース・オディティ(Space Oddity)』ですが、長い間不法にアップロードされた荒れた映像のMVしか視聴できませんでした。それがいつの間にか公式チャンネルが立ち上がり、やっと正式に高画質で視聴できるようになったようです。  ボウイが逝去してもう5年が経つんですね。ボウイについては熱心なファンやマニアが大勢いらっしゃるので軽々には語れませんし、語るつもりもありませんが、この曲を聴くとアコギを持ち出してきてC-F-G-Aのリフを弾きたくなるのは管理人だけではないはず・・・(笑。  YouTubeデヴィッド・ボウイ公式チャンネルは こちら 。

【パロディ】マルコム・マクダウェルが米NBCの人気コメディー番組『サタデー・ナイト・ライブ』で披露した、『時計じかけのオレンジ』のセルフパロディ

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 アメリカの『オレたちひょうきん族』(実際は逆ですが。汗)と言われる『サタデー・ナイト・ライブ』の第6シーズン第2話(1980年11月22日OA)、アレックス役のマルコム・マクダウェルのゲスト回で、マルコムが『時計じかけのオレンジ』のセルフパロディを披露し、その動画が公式でアップされていたのでご紹介。  最後の、口の左側をあげる表情はマルコムならではで、さすが「ご本人」といったところですが、実はこの第6シーズンは評判が悪く、しかもこの2話はその中でもさらに評判が悪いそうです。1975年に始まったこの長寿番組も5年が経ち、当初のプロデューサーが燃え尽き症候群に陥り、プロデューサーもキャストも一新してスタートしたものの、以前の「パワー」を失っていたんでしょう。そんなこととは無関係にキャスティングされたはずのマルコムですが、1980年にわざわざアメリカに渡って『時計…』のパロディを披露するということは、以前 この記事 でご紹介した、『時計…』ビデオ化のプロモーションの意味があったのではないかと推察しています。  マルコムはこの番組で、ジョン・レノンに扮してインタビューを受けるというコントがあったのですが、この回がOAされた直後の12月8日にあんな悲劇がまっていようとは、マルコムもこのコントの脚本を書いた放送作家も思いもしなかったでしょう。マルコムのジョンは以下の通り全く似ていません。ヨーコに至ってはまあ・・・アメリカ世間一般的にはこう思われていたんでしょうね(笑。

【ブログ記事】カーク・ダグラスがキューブリックの才能に惚れ込んで、『突撃』の出演を決めたというエピソードの「裏事情」

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  カーク・ダグラスが『突撃』の企画を知った時、自伝によるとキューブリックにこう語ったそうです。 「スタンリー、この映画では1セントも稼げやしないだろう。でもこれは作らなきゃだめだ」 若いキューブリックの才能に惚れ込み、それを後押ししようとする後輩思いのカーク・ダグラス。カークは出資者であるユナイトにも『バイキング』と『突撃』を一緒に作るのか?それとも他社に行くのか?と迫り、出資を渋るユナイトを説得したそうです。まさに「美談」ですね。  実はこの話には裏があって、ここまでカークがこの『突撃』に固執したのは、脚本やキューブリックの才能に惚れ込んでいたから・・・だけでなく、大作映画である『バイキング』でヨーロッパ長期滞在が予想されるため、その間にもう一本映画を作るのにはヨーロッパが舞台であったこの『突撃』が都合が良かったからなのです。この件については、『突撃』の音楽を担当したジェラルド・フリードがインタビューで証言しています。  『突撃』が作られた理由を知っていますか?『バイキング』のおかげなのです。これは興味深い映画史であり、事実です。カーク・ダグラスはスタンリーに感銘を受け、彼と話し、カークは「間に少し時間があるので、『バイキング』のオフの日に『突撃』 を作ってみないか?」と言ったのです。 『突撃』はこうして出来たんです!  この『バイキング』、アーネスト・ボーグナイン、ジャネット・リー(ブレイクしたのは『サイコ』の出演後)、トニー・カーティスなど超有名スターが勢ぞろいし、ナレーターにあのオーソン・ウェルズを起用。カークの事務所であるブライナ・プロダクションが製作し、しかもカークにとってヴァイキングを演じるのは長年の夢だったのです。これほどまでに力が入った、しかも大ヒットが予想される映画の企画がすでに存在していれば、そりゃ「作らなきゃだめだ」などと言えるはずです。  『突撃』は1956年から1957年にかけて主にミュンヘンで撮影され、『バイキング』は1957年の夏にノルウェーやフランスで撮影されました。しかもカークの思惑通りに『バイキング』は大ヒット。その反面『突撃』は制作費さえ回収できませんでした。しかし、時の経過によって立場は逆転。『バイキング』は映画史の過去の末席へと置き去りにされ、「懐かしのハリウッド大作」として懐古的に語られるのがせいぜい。現在に至...

【ブログ記事】『2001年宇宙の旅』の美術監督、トニー・マスターズが描いた宇宙ステーションVとクラビウス基地のイメージボードと、実際のセットとの比較

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●クラビウス基地内の会議室のイメージボードと撮影されたシーン  イメージボードでは球形の機器が見えますが、これはプロジェクターだと思います。だとすると、四方の壁はスクリーンですね。セットでは照明の役目しか果たしていませんでしたが、フロイド博士の挨拶の後、背後のスクリーンには会議の内容の情報が表示される設定だったのかもしれません。セットをよく見るとスクリーン上部に穴が見えます。もしこれがプロジェクターの映像投影口(2つあるのは立体映像的なものを想定していた?)という設定なら、キューブリック(か誰かが)「プロジェクターが部屋の真ん中にあったら邪魔では?」という指摘で壁に埋め込んだ(設定)だと考えられます。細かいことまでこだわるキューブリックなら、そんなことを言い出してもおかしくないですね。 ●クラビウス基地内の公園のイメージボードと撮影されたシーン(カットシーン)  キューブリックが公開直前にカットしたことで有名なシーンです。比較すると天井一面の照明や壁のブルー、青々とした芝生(人工芝?)などが共通していますが、映画館やカフェ、学校などは省略され、通路の表示だけがあるがらんとした空間になってしまいました。本来はイメージボードにあるような、樹木も配置する予定だったのでしょうか。であれば、天井の照明はその名残でしょう。樹木を維持するには相当量の光源が必要になるはずです。このシーンにはキューブリックの長女カタリーナと次女アンアが出演していると言われていますが、それはご本人(カタリーナ)によるとデマだそうです。 ●宇宙ステーションVのロビーのイメージボードと撮影されたシーン  イメージボードでは到着カウンターやバーが見えます。また、大きく開けられた窓からは月が見えます。セットではそれはヒルトンホテルのフロントに代わり、バーは自動販売機へと変更になりました。ずいぶんとシンプルで人の少ないデザインになりましたが、宇宙ステーションという限られた狭い空間に、厨房設備や大きな窓は現実的でないと判断されたのかもしれません。  3点とも凝ったデザインからシンプルなものに変更になっています。これにはいくつか理由が考えられますが、一番大きな理由は予算の問題ではないかと想像します。キューブリックのこだわりのせいでスケジュールは遅れ、予算はどんどん膨らんでいたので、シーンは必要最低限に削られ、セット...