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【場所・地名】アッピア街道(Via Appia)

 『スパルタカス』でスパルタカスが磔にされたローマからイタリア南部に続く街道。当時はスパルタカスがどのように死んだかは謎だったため(現在では最後の戦闘となった「シラルス川の戦い」で戦死した説が有力)生き残りの奴隷6000人がアッピア街道に磔にされた史実に基づき、そこにスパルタカスも磔にされたといラストシーンが創作された。

【小説家】ダイアン・ジョンソン(Diane Johnson)

 『シャイニング』でキューブリックと共に脚本を執筆した小説家。キューブリックはジョンソンの『影は知っている』(1974)を高く評価していて、共同作業の相手に選んだ。ジョンソンは 「彼(キューブリック)の意向は、小説を映画サイズまで刈り込み、ホテルのミステリーと、家族の心理力学と、子供の目からとらえられた恐怖の観念に話を絞り込むことでした」(『キューブリック全書』より) とキューブリックの意図を説明している。  1934年4月28日イリノイ州モリーン出身。

【登場人物】ミス・スコット(Miss Scott)

 『博士の異常な愛情』でタージドソン将軍の秘書で愛人。『博士…』唯一の女性キャラクター。

【俳優】トレイシー・リード(Tracy Reed)

  『博士の異常な愛情』でタージドソン将軍の秘書で愛人のミス・スコット役。主な出演作は『暗闇でドッキリ』 (1964)、『007/カジノ・ロワイヤル』 (1967)、『ハマーヘッド』 (1968)など。父親はアンソニー・ペリシアー、母親はペネロープ・ダドリー=ウォード。  結婚は3回あって、エドワード・フォックス(1958 - 1961)との間に子供1人、ニール・ハレット(1970年7月- 1973年12月2日)とには子供なし、ビル・シンプソン(1974 - 1982)とは子供2人、映画監督のキャロル・リード義理の娘で、俳優のオリバー・リードはいとこ。1975年に女優を引退した。  1942年9月21日イギリス・ロンドン出身、2012年5月2日死去、享年69歳。

【俳優】ロイス・マクスウェル(Lois Maxwell)

  『ロリータ』でロリータが入院した病院の看護婦を演じたが。『007シリーズ』のマネー・ペニー(Mの秘書)役で有名。1962年の『007 ドクター・ノオ』から1985年の『007 美しき獲物たち』まで計14作に出演した。  他の主な出演作は『明日では遅すぎる』(1950)、『非情の時』(1956)、『宇宙原水爆戦・人工衛星X号』(1956)、『ドクター・コネリー キッドブラザー作戦』(1967)など。  1927年2月14日カナダ・オンタリオ州出身、2007年9月29日死去、享年80歳。

【俳優】ゲイ・ハミルトン(Gay Hamilton)

  『バリー・リンドン』で、バリーの初恋の相手、ノーラを演じた。他の主な出演作は『わが命つきるとも』(1966)、『ロビン・フッドの逆襲 』(1967)、『第二話・悪魔のいけにえ』(1969)、『デュエリスト/決闘者』(1977)、『ラスト・クリスマス』(1978)など。  1943年4月26日イギリス・スコットランド出身。

【登場人物】ノーラ・ブラディ(Nora Brady)

  『バリー・リンドン』でバリーの従姉で初恋の相手。バリーと恋仲になるがバリーではなくクイン大尉と結婚する。失恋したバリーは村を出て波瀾万丈の人生を歩む事になる。

【サウンドトラック】2001年~デストロイド・ヴァージョン~オリジナル・スコア(Alex North's 2001: The Legendary Original Score)

 Main Title (1:37)|メイン・タイトル The Foraging (3:44)|人類創生 Eat Meat And The Kill (3:27)|進化 The Bluff (3:01)|黒い壁 Night Terrors (2:02)|ナイト・テラーズ The Dawn Of Man (3:14)|人類の夜明け Space Station Docking (2:22)|スペース・ステーション・ドッキング Trip To The Moon (3:21)|トリップ・トゥ・ザ・ムーン Moon Rocket Bus (5:01)|ムーン・ロケット・バス Space Talk (3:30)|スペース・トーク Interior Orion (1:26)|オリオン号の内部 Main Theme (2:31)|メイン・テーマ 作曲:アレックス・ノース演奏:ジェリー・ゴールドスミス  1からしてどことなく『ツァラトゥストラ…』を連想してしまい微妙な印象。『採餌』と題された2は猿人が草を食むシーンだろうか、ただストリングスは正直合っていない気がする。3、4は猿人の争いをイメージして打楽器系でまとめているが、どことなく『猿の惑星』のように聴こえるのは指揮がジェリー・ゴールドスミス。5の『夜の恐怖』はモノリス出現前の夜の静寂という印象。しかしあの強烈なリゲティを聴いてしまうとやはり物足りない。6は『人類の夜明け』のテーマだが通俗的な映画音楽の範疇でしかない、という印象は拭えない。  ここから舞台は宇宙へ。7は著しくクオリティが低い。シンセサイザーのない時代に宇宙のイメージを曲にする苦労が手に取るように分かる。8も同様。このシークエンスにあえて全く宇宙と結びつかない『ドナウ』をかぶせたキューブリックのセンスはやはりすごい。9の女性のスキャットなど、採用曲の『ルクス・エテルナ』の影響が見て取れるが、無重力感や浮遊感は感じられない。10も一生懸命「曲」にしようとして失敗している。もっと効果音的な発想であるべきだろう。11はオリオン号でのシークエンス用だろうが、宇宙のイメージは全く湧かない。12は『メインタイトル』だそうだが、これではハリウッドの歴史大作映画だ。  『2001年…』は実際に使用された楽曲のインパクトが強すぎるので、その分割り引いて評価しなければならないが...

【コンピレーション】また会いましょう~スタンリー・キューブリックに捧ぐ

交響詩:ツァラトゥストラはかく語りき Op30.冒頭(1:46)|R.シュトラウス/ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2001年宇宙の旅) トライ・ア・リトル・テンダネス (2:58)|ジョセフ・ロック(博士の異常な愛情) ジョニーが凱旋するとき  (4:35)|エリック・ロジャース指揮、エリック・ロジャース・オーケストラ(博士の異常な愛情) メアリ女王のための葬送音楽:行進曲 (2:23)|パーセル/デイビット・ヒル指揮、ロンドン・バロック・ブラス(時計じかけのオレンジ) 歌劇 どろぼうかささぎ :序曲(9:53)|ロッシーニ/ロリン・マゼール指揮、クリーヴランド管弦楽団(時計じかけのオレンジ) 交響曲第9番ニ短調 Op.125:合唱付き 第2楽章(9:53)|ベートーヴェン/サー・ゲオルク・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団(時計じかけのオレンジ) ドイツ舞曲 D.90 第1番ハ短調 (2:15)|シューベルト/カール・ミュンヒンガー指揮、シュトゥットガルト室内管弦楽団(バリー・リンドン) ピアノ・トリオ第2番変ホ長調 Op.100 第2楽章(10:31)|シューベルト/ウラジミール・アシュケナージ(ピアノ)、ピンカス・ズッカーマン(バイオリン)、リン・ハレル(チェロ)(バリー・リンドン) 幻想交響曲 Op.14 第5楽章より(6:12)|ベルリオーズ/ズービンメータ指揮、ニューヨーク・フィルハーモニック(シャイニング) 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 第3楽章(6:29)|バルトーク/サー・ゲオルク・ショルティ指揮、ロンドン交響楽団(シャイニング) ホーム (3:11)|アーサー・トレーシー(シャイニング) 美しく青きドナウ (9:12)|J.シュトラウス/ウィリー・ボスコフスキー、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2001年宇宙の旅) また会いましょう (3:25)|ベラ・リン(博士の異常な愛情)  キューブリックの死去に際し企画された、キューブリック作品で取り上げられたクラシック曲等のコンピレーション・アルバム。1曲目以外は映画で使用された「サウンドトラック」ではない事に注意。手っ取り早くキューブリック作品の使用曲を知るにはいいが、今ならネットで検索をかければだいたい聴く事ができるので全く価値がなくなってし...

【登場人物】メアリー・ロア看護婦(Nurse Mary Lore)

  『ロリータ』でロリータが入院した病院の看護婦。演じたロイス・マックスウェルはこの後『007』シリーズのMの秘書、マネーペニー役で有名になる。

【登場人物】スターチャイルド(Star Child)

 『2001年宇宙の旅』のラストシーンでボーマンが変貌した胎児のこと。ボーマンが新人類となって生まれ変わった姿。猿人がモノリスの力によって「地球」という環境に適合した「人類」に進化したのと同様に、人類が同じくモノリスの力によって「宇宙」という環境に適合した「新人類」に進化した。小説版では猿人→人類の時も、人類→新人類の時も同じ言葉、「だが、そのうち思いつくだろう」で締めくくることによって、それを示唆している。  当初のラストシーンはボーマンが異星の宇宙船のかたわらに立っている案だったが、1965年10月3日(撮影開始はこの年の年末)にクラークが「ボーマンが子供へ逆行し、結末では赤んぼうとなって軌道上に浮かぶという図」を思いつく。そうなった理由は「成長段階における彼の自己イメージ」「宇宙意識にもユーモア感覚があるのだろう」とクラークは説明している。小説版はクラークの説明で執筆されているが、キューブリックはこの説明に納得せず、結果次々と老いていくボーマンがやがて死の床につき、死に、そして転生するという描写になっている。スターチャイルドの誕生をクラークは「退行」、キューブリックは「転生」としたが、その真意はそれぞれの鑑賞者の判断に委ねられている。  小説版ではスターチャイルドが地球衛星軌道上に浮かぶ核爆弾衛星を「意志の力」で爆発させるシーンがあるが、キューブリックの前作『博士の異常な愛情』の結末にに過ぎているという大方の意見で、撮影シナリオの段階までいったものの、撮影されなかった。  胎児はボーマンを演じたキア・デュリアに似せて作られた。模型は合成樹脂で制作され、デザインはトニー・マスターズ、造形はリズ・ムーアが担当した。 加筆修正:2018年11月1日

【俳優】ゲイリー・ロックウッド(Gary Lockwood)

  『2001年宇宙の旅』のフランク・プール役。キューブリックは憶えていないだろうけど、『スパルタカス』にエキストラで出演していたらしい、1日50ドルと食事付きで。1937年2月21日アメリカ・カリフォルニア州生まれ。

【プロップ】鏡(Mirror)

  『アイズ ワイド シャット』で意味深に登場した鏡。ポスターのモチーフにも採用されている事から、何かしらの意味や暗喩があると考えるのが妥当だろう。キッドマンの役名がアリスである事から『鏡の国のアリス』と関連づける事もできるし、その『鏡の国…』は夢の中の世界の話だ。そもそも『アイズ…』は一度した体験を次は逆の立場で追体験するという鏡のような構造になっているし、映画のスクリーンは映画の世界と、それを挟んだ観客のいる現実の世界とを隔てる鏡だとも言える。  キューブリックがそのスクリーンという「鏡」に映し出そうとしたのは果たして何だったのか?それは観客自身がこの映画の「ラスト・メッセージ」をどう受け取るかによるのだ。

【台詞・言葉】シャイニング(Shining)

 『シャイニング』でダニーやハロランが持っている超自然感応能力、つまり「輝き」。分かりやすく言えば、霊感みたいなもの。原作ではホテルの霊力に対抗しうる能力で、悪霊たちは父親をエサに最終的にはダニーの「輝き」を手に入れるのが目的だったが、映画版ではハロランに助けを求める際にテレパシーとして使われただけになってしまった。

【トリビア】飛行機恐怖症

 キューブリックは飛行機嫌いで有名で、19歳の時、飛行機免許を取得し、自分でも操縦していたのだが一度事故を起こしかけたこたがあったり、同僚が飛行機事故で他界した時どういう訳か黒焦げの遺品がキューブリックの元に届いてしまったりで、操縦はおろか旅客機にも乗るのを拒むようになってしまった。『2001年…』を制作していたロンドンから、プレミア上映が行われるニューヨークに向かう船内に編集機器を持ち込み、ギリギリまで編集作業をしていたエピソードは特に有名で、そうまでして飛行機に乗る事を拒んでいた。この頃のインタビューでキューブリックは、飛行機恐怖症について自虐的にこう語っている。  「お望みなら、知恵者の臆病と呼びたまえ。実際のところ何年にも渡って私は自分が飛行を楽しんでいないことに気がついた。そして航空会社の広告では決して言わない、商業飛行の妥協のある安全基準に気づき始めた。それで私は船で旅行することにして、氷山付きの安全(タイタニック号の悲劇のこと)を得ているのさ」 (引用:『イメージフォーラム増刊 キューブリック』より)

【プロップ】宇宙ステーション5(Space Station V)

  『2001年宇宙の旅』に登場する二輪の宇宙ステーションの名称。内部にはヒルトンホテルやメーシーなど、当時の一流民間企業が出店しているという設定になっている。まだ片側が未完成のままなのがカッコイイ・・・と、初めてこの映画を観たとき思ったものだ。

【関連記事】『時計じかけのオレンジ』が嫌いだった!主演のアレックスに直撃インタビュー!

 ニューヨークで開かれたコミック・コンベンションで、映画『時計じかけのオレンジ』で知られるマルコム・マクダウェルに話を聞くことができた。近年はテレビを活動のベースにしているような印象も受けるが、マルコムがキャリアを保ってきた秘訣(ひけつ)は何だろうか。  「わたしが演技を始めたころは、ある程度の競争はあった。しかし今日ほど厳しくはなかったよ。秘訣(ひけつ)といえるかわからないが、時の経過とともに自分の年齢を受け止めて、進化していくことが必要ってことさ」と同じ俳優仲間からも尊敬される存在のマルコムらしい答えだった。  これまで演じてきた役柄のどれもが個性的でアクの強いキャラクターであったことに対して「どんなに変わったキャラクターでも、わたしがこれまで演じてきたものは、自分にとっては3次元の人間なんだ。どのキャラクターも善か悪かとは判断せずに、欠点のある人物として演じてきた。いつも人間性とユーモアを持つ役柄を選択してきたつもりだからね」と深い考察とともに語ってくれた。  出世作『時計じかけのオレンジ』に話が及ぶと、意外な答えが返ってきた。「アレックスを演じた後の10年間、実はあの役を嫌っていたんだ。あの作品を観ようとも思わなかったし、人前であの映画を語ることさえも嫌だった。それは、人にいつもあの映画の話をされ、与えられた新しい映画でわたしが演じるキャラクターは、すべてアレックスをイメージして作られたものばかりだったからね。だが、今となっては自分もそれを受け入れて感謝しなければならないと思えるようになってきたよ。あの作品は誰がどう観たって傑作だからね」  最後に、スタンリー・キューブリック監督について「キューブリック監督に関しては、わたしがあの映画に出演しなくても大成功していた人だよ。わたしと仕事をしたときには、すでに映画『2001年宇宙の旅』を製作していたからね。若くて野望を持っていたあのころのわたしは、彼が与えてくれた役柄をしっかり受け止めることができたと思っているよ」と感慨深げに語ってくれた。  主役、脇役、ゲスト出演と多忙な俳優人生を送るマルコム。今後も彼の活躍をスクリーンで観たいものだ。(取材・文:細木信宏) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2008年6月17日 )  ある役が大ヒットしてしまうと、自分がその役のイメージで固定化されるのをしばらくは嫌うが、...

【台詞・言葉】E・V・A(イー・ブイ・エー)

  『2001年宇宙の旅』で、宇宙船外活動の事で「Extravehicular Activity」の略。実際にNASAで使用されている用語。

【トリビア】マンハッタン計画(Manhattan Project)

  世界初の原爆実験の暗号名…なのだが、ここでは『2001年宇宙の旅』でスター・ゲートのシーンにある「星の爆発」の製作プロジェクト名。溶液に色のついた液を混ぜ合わせたり、落としたりして「爆発」のイメージが創られた。マンハッタンにある下着工場で作業が行われたため、スタッフの間でこう呼ばれた。

【関連記事】「愛と哀しみの果て」シドニー・ポラック監督、逝去

 映画監督のシドニー・ポラックが、ロサンゼルスの自宅でガンのため死去した。享年73歳。  TV界出身のポラック監督は1969年の長編映画「ひとりぼっちの青春」で注目を集め、その後、「追憶」(73)、「ザ・ヤクザ」(74)、「コンドル」(75)、「トッツィー」(82)など70年代から80年代にかけて話題作を連発。アカデミー賞7部門に輝いた「愛と哀しみの果て」(85)では、初の監督賞を受賞している。また、「トッツィー」の主演俳優ダスティン・ホフマンに薦められたことがきっかけで俳優業にも進出。ウッディ・アレン監督の「夫たち、妻たち」(92)、スタンリー・キューブリック監督の遺作「アイズ・ワイド・シャット」(99)にも出演。最近では、自ら製作を手がけた「フィクサー」(07)にも出演しており、名バイプレーヤーとしても活躍していた。  また、奇しくも今年3月に急死した盟友アンソニー・ミンゲラ監督とともに製作会社ミラージュ・エンタープライズを共同経営し、「リプリー」「コールド・マウンテン」「こわれゆく世界の中で」といったミンゲラ監督作品から、「アイリス」「愛の落日」「ヘヴン」といった佳作をプロデュースしていた。  “監督”ポラックの遺作は、ニコール・キッドマン主演のサスペンス「ザ・インタープリター」(05)。“俳優”ポラックの遺作はパトリック・デンプシー主演「近距離恋愛」(7月12日日本公開)となった。 (引用: 映画.com ニュース/2008年5月28日 )  『アイズ ワイド シャット』のビクター・ジーグラーも鬼籍入りですか・・・。もう『アイズ…』から10年になろうとしているんですものね、仕方ない事なのかも知れません。ご冥福をお祈りいたします。

【関連記事】映画化に失望の23作が発表。「ライラ」「ダ・ヴィンチ・コード」そして…

 ライラの冒険/黄金の羅針盤」のDVDが全米で発売されたことを記念して、米エンターテインメント・ウィークリー誌が、「映画化作品にガッカリした23本」を発表した。言わば、原作本の方が映画より断然良かった作品例だ。  フィリップ・プルマンの同名ファンタジー小説を映画化した「ライラの冒険/黄金の羅針盤」はもちろん、ダン・ブラウンの世界的なベストセラーを映画化した「ダ・ヴィンチ・コード」(ロン・ハワード監督)、アーサー・ゴールデンの「さゆり」の映画化作品「SAYURI」(ロブ・マーシャル監督)、ホメロスの叙事詩「イリアス」を原作にした「トロイ」(ウォルフガング・ペーターゼン監督)、アルトゥール・シュニッツラーの恋愛小説(「Trumnovelle」)が原作の「アイズ・ワイド・シャット」(スタンリー・キューブリック監督)、レイ・ブラッドリの短編SF「いかずちの音」が原作の「サウンド・オブ・サンダー」(ピーター・ハイアムズ監督)、ニック・ホーンビィの「ぼくのプレミア・ライフ」を原作にサッカーから野球へ変えた「2番目のキス」(ボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー監督)など、 有名作品がずらりと並んでいる。映画が小説を超えることはなかなか難しいようだ。 (引用: 映画.com ニュース/2008年5月2日 )  『アイズ ワイド シャット』の原作、シュニツラーの『夢小説(Trumnovelle)』はそんなに傑作でしたっけ?時代遅れの官能小説という印象しかなかったですが・・・。まあ性的な心理学(要するにフロイト)的にはいろいろ深読みできそうですが。

【登場人物】バスルームの美女(Young Woman in Bath)

  『シャイング』で237号室のバスルームに潜む女。おもわぬ美女の出現にニヤけるジャック、でも実は・・・というオチ。原作によると正体は男を連れ込んで不倫をし、薬のオーバードーズで死んでしまった金持ちの有名弁護士の妻。演じたのは俳優ではなくモデルのリア・ベルダム。

【登場人物】バスルームの美女(Young Woman in Bath)

 『シャイング』で237号室のバスルームに潜む女。おもわぬ美女の出現にニヤけるジャック、でも実は・・・というオチ。原作によると正体は男を連れ込んで不倫をし、薬のオーバードーズで死んでしまった金持ちの有名弁護士の妻。演じたのは俳優ではなくモデルのリア・ベルダム。

【関連記事】音楽はビートルズ、主演はミック・ジャガーの『時計じかけのオレンジ』?

 スタンリー・キューブリックの代表作映画『時計じかけのオレンジ』の主役アレックスを演じることにローリング・ストーンズのミック・ジャガー、そのサウンド・トラックにはビートルズが興味を示していたという内容の手紙が公開された。  その手紙は製作総指揮のサイ・リトビノフが、『真夜中のカーボーイ』でアカデミー監督賞を受賞しているジョン・シュレシンジャー監督に宛てたものだ。「この映画は、そのセリフ回し、スタイル、音楽で新境地を開くことになるだろう。ビートルズがプロジェクトをいたく気に入っているし、ミック・ジャガーとデヴィッド・へミングスの両方がアレックスを演じたがっている」「脚本と小説を読めば、わたしたちがこのプロジェクトに感じている大きな可能性がわかると確信している」  これに対しシュレシンジャーは「脚本の途中だが尋常ではないし、おもしろい。だが、わたしが特に取り組みたいと思うようなテーマなのかは疑問だ」と返事をしている。結果、ご存知のようにスタンリー・キューブリック監督、マルコム・マクダウェル主演となったが、リトビノフが予言したように新境地を開く傑作になった。それには何の不満もないが、ビートルズの音楽でミックが暴れるバージョンも見てみたかったと思うのは欲張りすぎ? (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2008年5月8日 )  デヴィッド・ヘミングスってミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』の主役ですか。で、監督が『ダーリング』のジョン・シュレシンジャー。『ダーリング』といえば脚本がフレデリック・ラファエルですね。『アイズ…』の脚本も担当してます。正直この主役と監督のコンビなら見てみたかったかも。

【登場人物】マンドレイク大佐((Group Captain)Lionel Mandrake)

 『博士の異常な愛情』に登場するイギリス空軍の派遣将校。第二次大戦で捕虜になり、日本兵に拷問されたらしい。ピーター・セラーズが三役演じた中の一役。銃撃戦で切れたはずの義足の釣り糸は、どうなったのだろう?

【プロップ】スペース・ポッド(Spase Pod)

  『2001年宇宙の旅』に登場する、一人乗り船外活動用小型宇宙機。ディスカバリー号には3機搭載されていて、それぞれAポッド、 Bポッド、Cポッドとそっけなく呼んでいる。 (小説版ではアン、ベティ、クララと名前がついていた。クラークらしい) Cポッドの扉には爆破用のボルトがついている。

【俳優】マリアンヌ・ストーン(Marianne Stone)

 『ロリータ』でキルティの愛人、ヴィヴィアンを演じた。そのミステリアスなルックスを生かして、主にミステリー・ホラー系の出演が多いようだ。  他の主な出演作は『勇魂よ永遠に』(1950)、『戦慄の七日間 』(1950)、『反逆』(1951)、『英国航空戦』(1952)、『人間ロケット』(1953)、『ジェット機M7号 』(1953)、『36時間』(1953)、『善人は若死する 』(1954)、『行きずりの恋』(1954)、『原子人間』(1955)、『歩兵の前進 』(1956)、『タンジールから来た男 』(1957)、『赤裸々な事実』(1957)、『ドン・キホーテ』(1957)、『宇宙からの侵略生物 』(1957)、『地獄特急 』(1957)、『SOSタイタニック/忘れえぬ夜』(1958)、『悪魔の白衣』(1958)、『霧の夜の戦慄』(1959)、『黒死館の恐怖』(1959)、『追いつめられて… 』(1959)、『ピーター・セラーズの 労働組合宣言!! 』(1959)、『三十九階段』(1959)、『年喰いついたら放すな 』(1960)、『恋の体温計は40度』(1960)、『殴り込み愚連隊 』(1961)、『ダイナミック作戦 』(1961)、『レッツ・ゴー物語 』(1962)、『カミカゼ救急車 』(1963)、『愛の勝利 』(1963)、『新・泥棒株式会社』(1963)、『勝利者』(1963)、『ヘブンズ・アバーブ』(1963)、『欲望の終着駅』(1964)、『ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ! 』(1964)、『怪奇ミイラ男』(1964)、『吸血鬼シニスターの復讐』(1965)、『5人の週末』(1965)、『ブルドッグ作戦』(1966)、『姿なき殺人』(1967)、『いつも心に太陽を』(1967)、『伯爵夫人』(1967)、『長い長い決闘 』(1967)、『ジョーカー野郎 』(1967)、『ピンクの病院/ドクター・ストップ』(1967)、『ツイステッド・ナーブ 密室の恐怖実験』(1968)、『水滴(しずく) 』(1968)、『地獄のかけひき 』(1968)、『茂みの中の欲望』(1968)、『おかしな夫婦・大逆転!? 』(1968)、『狼の館』(1969)、『素晴らしき戦争 』(1969)、『クリスマス・キャロル』(1970)、『栄光への賭け』(1970)、『真夜...

【俳優】マリアンヌ・ストーン(Marianne Stone)

  『ロリータ』でキルティの愛人、ヴィヴィアンを演じた。そのミステリアスなルックスを生かして、主にミステリー・ホラー系の出演が多いようだ。  他の主な出演作は『勇魂よ永遠に』(1950)、『戦慄の七日間 』(1950)、『反逆』(1951)、『英国航空戦』(1952)、『人間ロケット』(1953)、『ジェット機M7号 』(1953)、『36時間』(1953)、『善人は若死する 』(1954)、『行きずりの恋』(1954)、『原子人間』(1955)、『歩兵の前進 』(1956)、『タンジールから来た男 』(1957)、『赤裸々な事実』(1957)、『ドン・キホーテ』(1957)、『宇宙からの侵略生物 』(1957)、『地獄特急 』(1957)、『SOSタイタニック/忘れえぬ夜』(1958)、『悪魔の白衣』(1958)、『霧の夜の戦慄』(1959)、『黒死館の恐怖』(1959)、『追いつめられて… 』(1959)、『ピーター・セラーズの 労働組合宣言!! 』(1959)、『三十九階段』(1959)、『年喰いついたら放すな 』(1960)、『恋の体温計は40度』(1960)、『殴り込み愚連隊 』(1961)、『ダイナミック作戦 』(1961)、『レッツ・ゴー物語 』(1962)、『カミカゼ救急車 』(1963)、『愛の勝利 』(1963)、『新・泥棒株式会社』(1963)、『勝利者』(1963)、『ヘブンズ・アバーブ』(1963)、『欲望の終着駅』(1964)、『ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ! 』(1964)、『怪奇ミイラ男』(1964)、『吸血鬼シニスターの復讐』(1965)、『5人の週末』(1965)、『ブルドッグ作戦』(1966)、『姿なき殺人』(1967)、『いつも心に太陽を』(1967)、『伯爵夫人』(1967)、『長い長い決闘 』(1967)、『ジョーカー野郎 』(1967)、『ピンクの病院/ドクター・ストップ』(1967)、『ツイステッド・ナーブ 密室の恐怖実験』(1968)、『水滴(しずく) 』(1968)、『地獄のかけひき 』(1968)、『茂みの中の欲望』(1968)、『おかしな夫婦・大逆転!? 』(1968)、『狼の館』(1969)、『素晴らしき戦争 』(1969)、『クリスマス・キャロル』(1970)、『栄光への賭け』(1970...

【登場人物】ヴィヴィアン・ダークブルーム(Vivian Darkbloom)

 『ロリータ』でキルティの愛人。名前の「Vivian Darkbloom」はアナグラム(アルファベットの並べ替え)で、並べ直すと「Vladimir Nabokov」、つまり原作者のウラジミール・ナボコフになる。

【登場人物】アーノー二等兵(Pvt. Pierre Arnaud)

 『突撃』でくじ引きで選ばれて軍法会議にかけられて処刑されてしまう、運の悪い兵士。従軍神父を侮辱したためパリス伍長に殴られてしまい、重傷のまま処刑されてしまう可哀想な人。演じたのは不遇なキャラはお得意のジョー・ターケル。でも『シャイニング』のバーテンダー、ロイドは素晴らしい存在感でした。

【作品紹介】スパルタカス

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Spartacus(IMDb) 邦題/スパルタカス 原題/Spartacus 公開日/1960年10月6日(184分、テクニカラー、70ミリ) 日本公開/1960年12月15日 製作会社/ブライナ・プロダクション 製作総指揮/カーク・ダグラス 製作/エドワード・ルイス 監督/スタンリー・キューブリック 脚本/ドルトン・トランボ 原作/ハワード・ファスト『スパルタカス』 撮影/ラッセル・メティ 編集/ロバート・ロレンス 音楽/アレックス・ノース 美術/アレグサンダー・ゴリッツェン 出演/カーク・ダグラス(スパルタカス)、ローレンス・オリビエ(クラサス)、ジーン・シモンズ(ヴァリニア)、チャールズ・ロートン(グラッカス)、ピーター・ユスチノフ(バタイアタス)、ジョン・ギャヴィン(ジュリアス・シーザー)、トニー・カーティス(アントナイナス)、ニナ・フォッチ(ヘレナ)、ジョン・アイルランド(クリクサス)ほか 配給/ユニバーサル映画 受賞/1960年アカデミー賞、助演男優賞(ピーター・ユスチノフ)、撮影賞(R・メティ)、カラー美術監督賞(R・A・ガウスマン、J・ヘロン)、衣装デザイン賞(ヴァールス、B・トーマス)受賞 ●ストーリー  紀元前1世紀、ローマ共和国が隆盛を誇っていた頃、リビアの鉱山で働いていた奴隷のスパルタカスはバタイアタスの剣闘士養成所に売られ、そこで黒人奴隷のドラバと知り合う。厳しい剣闘士の訓練中、性処理に女奴隷バリニアをあてがわれたスパルタカスは「獣ではない」と拒否、それがきっかけでお互い好意を持つようになる。スパルタカスは同じ剣闘士のクリスサスとも友情を育んでいた。そんな時ローマ元老院のクラサスがバタイアタスを訪ねてきた。クラサスの奥方は余興に決闘を望み、クリスサス、ガリノ、スパルタカス、ドラバの4人が選ばれた。一方クラサスは接待したバニリアを気に入ったので買い取り、同行していたグラブラスにはローマの警備隊長に任命する。クリスサス対ガリノの決闘はクリスサスが勝利、次に戦ったスパルタカスは剣を失ったがドラバはとどめを刺さず、クラサスに襲いかかる。だが衛兵に阻まれ殺された。バリニアが売られる事を知ったスパルタカスは激怒、クリクサスと共に暴動を起した。  ローマ元老院では閥族派のクラサスと民衆派のグラッカスが主動権争いをしていた。グラッカスはクラサスの勢力をロー...

【関連記事】『2001年宇宙の旅』の脚本家、アーサー・C・クラーク死去

 『2001年宇宙の旅』の脚本を書いたイギリスのSF作家、アーサー・C・クラークがスリランカで亡くなったことが明らかになった。90歳だった。アーサーの秘書が発表したところによると、アーサーは、ポリオ後症候群による呼吸障害と長年闘っていたという。  『2001年宇宙の旅』は1968年にスタンリー・キューブリック監督とともに脚本を執筆。キューブリック監督に映画化された本作は、今なおSF映画の名作として映画史に刻まれている。  アーサーは、死の直前まで宇宙人の存在が証明されること、今よりも美しいエネルギーを抱いた世界になること、そして自分が住むスリランカの内戦が終結し、平和な未来が訪れることを願っていたという。 (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2008年3月19日 )  遂にSF界の巨星墜つ・・・・だけどこの記事、脚本家っていうのはどうかと。その前に偉大な小説家であり科学者ですよね。ちゃんとそこまで触れて欲しかった。2001年には間に合いましたが、2010年には間に合いませんでした、残念です、合掌。

【関連書籍】2010年宇宙の旅/アーサー・C・クラーク 著

  前作『2001年宇宙の旅』から9年後、プロジェクトの責任者だったフロイド博士は責任を追求され、閑職に追いやられていた。そんな中、木星に遺棄されたままのディスカバリー号が木星の衛生、イオに落下する事態が明らかになる。丁度その時、木星探査に出発直前だったソ連(当時)のレオーノフ号に乗らないか、とオファーがフロイドの元に来て・・・というストーリー。  前作小説版『2001年…』より生き生きと喋り、動き廻るキャラクター(HALも含む)達や、SFのダイナミズムに溢れた本作は小説として完成度はかなり高く、一級のSFエンターテイメント作品として楽しめる。舞台が木星である事から映画版『2001年…』の続編として紹介される事が多いが、個人的には描かれた世界観は完全にクラークのものであったり、ボーマンの最期の言葉「星がいっぱいだ」が採用されている事から小説版『2001年…』の続編と考えている。  この続編小説、当然のように映画化のオファーがキューブリックの元に届くが、キューブリックはこれを固辞、代わりにキューブリック・フォロワーの一人ピーター・ハイアムズが『2010年』として映画化し、そこそこの成功を収める。ハイアムズには「自分の映画にしてください」と好意的だったが、完成作を観たキューブリックは「あいつら全部説明してしまいやがった!説明した途端に全ての意味は失われるのに!」とご立腹だったそうだ。  非常に明快に書かれたこの小説によって、あの映画版『2001年…』の謎に一応の回答は得られるが「それが全てではない」とも認識しておくべきだろう。本作の後、この『オデッセイシリーズ』はクラーク独自の展開を見せ『2061年宇宙の旅』そして完結編『3001年終局への旅』と続くが、キューブリックファン的には本作までで十分でないかとは思う。

【台詞・言葉】私は勘が悪い(I'm not a very good guesser)

  『ロリータ』でハンバートが何度か漏らす台詞。観客が気づいてしまうであろうキルティの芝居に、ハンバートが気づかない理由を先手を打って説明するために必要なのだが、今観るとあまり効果的ではない気がする。当時はこれで良かったかも知れないが・・・。

【セット】コロラド・ラウンジ(Colorado Lounge)

  『シャイング』でジャックが主に過ごすオーバールックホテルのラウンジ。実はエルスツリー・スタジオ内に建てられたセット。外から差込む外光は自然光を模して照明を大量に外から当てていたとのこと。そのせいもあって、雪に閉ざされる話なのに現場はずいぶんと暑かったのだとか。役者もスタッフも大変です。

【登場人物】マイク・オライリー(Mike O'Reilly)

  『現金に体を張れ』の競馬場のバーテンダー。強盗に使うライフルを競馬場内に持ち込む役。奥さんが病気で治療のためにまとまったお金が欲しくて計画に参加する。

【俳優】ジョー・ソーヤー(Joe(Joseph) Sawyer)

  『現金に体を張れ』で競馬場のバーテンダー、マイクを演じた。他の主な出演作は『響け応援歌 』(1933)、『土曜日の大観衆』 (1933)、『空軍の覇者』 (1933)、『豪遊キッド』 (1934)、『男の敵 』(1935)、『アリゾニアン 』(1935)、『グレイト・ガイ 』(1936)、『彼奴(きやつ)は顔役だ! 』(1939) 、『果てなき船路』 (1940)、『ターザン砂漠へ行く 」(1943)、『銃弾 」(1943)、『凸凹スキー騒動」 (1943)、『ならず者」 (1943)、『ギルダ 」(1946)、『西部の挑戦 』(1949)、『赤い空」 (1952)、『勇者の汚名」 (1954)、『アパッチの怒り』 (1954)など。  1906年8月29日カナダ・オンタリオ州出身、1982年4月21日死去、享年75歳。

【トリビア】ラスト・シーン(Last Scene)

  ラストシーンについてのエピソードを少し…。  『スパルタカス』では、史実として確認されていないにも関わらず、スパルタカスを磔にしたのはキューブリックの主張らしい。  『突撃』では、映画を当てたいと考えていたキューブリックが、脚本をハッピー・エンドに変更したが、「最初に読んだ通りの脚本でないと出演しない」とダグラスに怒られ、元の脚本に戻した。  『ロリータ』では、ハンバートとロリータが寝てしまえば、それ以降のストーリーに、観客が注意を払わなくなってしまうのを避けるため、ラスト・シーンを頭に持ってきたという。  当初の『博士の異常な愛情』のラストは、最高作戦室を隠し撮りしているのを見つかり、取り押さえられたソ連大使がパイを投げたところ、米大統領に当たってしまい、全員参加のパイ投げ合戦が始まってしまう。それが例の核爆発のシーンにつながっていた。(パイ投げのシーンは撮影までされた)そして最後に「我々の銀河から、遠く離れた死の惑星〈地球〉の、風変わりな喜劇をお届けしました」とのテロップが流れて終わる予定だったらしい。  『2001年宇宙の旅』では小説版通り、スターチャイルドが地球の衛星軌道上にある原子力衛星(猿人の骨から、宇宙のシーンに切り替わる時に最初に登場した衛星)を「意思の力」で破壊する予定だったが、前作の『博士の…』を連想させる、との判断で取りやめになった。  『シャイニング』では、初公開の初期、ホテルを命からがら脱出したウエンディとダニーが、収容された病院でホテルの支配人に、事情を説明するシーンがあったが、これを不要と判断したキューブリックが、上映している映画館に向けて、該当のシーンを削除するようにとの支持を出した。

【登場人物】マーヴィン・アンガー(Marvin Unger)

  『現金に体を張れ』で競馬場を強盗するための資金調達役。

【俳優】ジェイ・C・フィリッペン(Jay C. Flippen)

  『現金に体を張れ』の資金調達役のマーヴィンを演じた。他の主な出演作は『夜の人々』(48)、『ウィンチェスター銃'73』(50)、『怒りの河』(51)、『太平洋航空作戦』(51)、『雷鳴の湾 』(53)、『カーニバルの女』(54)、『遠い国』(54)、『六つの橋を渡る男』(54)、『星のない男 』(55)、『ながれ者』(56)、『第7騎兵隊 』(56)、『赤い矢』(57)、『ジェット・パイロット』(57)、『ぴんぼけGメンNo.1』(57)、『死の谷の決斗』(58)、『掠奪者』(60)、『キャット・バルー』(65)、『ヘルファイター 』(68)。  1899年3月6日アメリカ・アーカンソー州生まれ、1971年2月3日死去、享年71歳。