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【関連記事】【MOVIE BLOG】キューブリックの“頭の中”を分析する

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 前作『マラヴィータ』から180度方向転換した新しい担当作品『ROOM237』が2014年1月25日(土)より全国順次公開されます。  20世紀最高の巨匠スタンリー・キューブリックの『シャイニング』を徹底分析するドキュメンタリー映画。とてもとてもレアな作品です。ある1本の“映画”を題材にしたドキュメンタリー自体、かなり珍しいのではないでしょうか。これも謎多き傑作『シャイニング』だから成立するのですが。  この『ROOM237』を宣伝するにあたり、実はとても大きな条件があります。本作の劇中では当然のごとく『シャイニング』の映像がたくさん使われており、コマ送りや画面分割など好き勝手に検証しています。また、キューブリックの長編デビュー作『恐怖と欲望』から遺作『アイズ ワイド シャット』までの全作品の映像を引用しています。劇中に登場するこれら映画の映像およびスチールをポスターや予告編などの宣材に使用できないという、宣伝マン泣かせのしばりがあるのです。  ただ、この条件を逆手に取り、“見せない”“伝えない”ことが、本作の宣伝コンセプトとも言えます。ある5人のキューブリック研究家(『シャイニング』マニア)が大胆かつ奇抜に繰り広げる、『シャイニング』論。あらゆる映画ファンの知的好奇心を刺激する作品です。  伝説の恐怖映画『シャイニング』に残された、想像もつかない壮大な“ミステリー”とは――?ぜひ劇場で<237号室>の扉を開いてみてください。 <『シャイニング』を読み解くキーワード> 1.オーバールック・ホテル 2.カルメット 3.先住民 4.タイプライター 5.ホロコースト 6.存在するはずのない窓 7.双子の姉妹 8.ダニーの三輪車 9.アポロ計画 10.スティーヴン・キング 11.ルームナンバー237 (引用: cinemacafe.net/2013年11月29日 )  もちろんワーナーやキューブリックサイドが宣材にキューブリック作品のビジュアルの使用許可など出すはずがありませんね。上記の記事では「好き勝手に検証」としていますが要するに「デタラメのオンパレード」です。『シャイニング』のドキュメンタリーとなっていますが、『メイキング・ザ・シャイニング』のようなものを想像していはいけません。正確には「『シャイニング』に関する根拠の無い妄想とこじつけを並べる過程のドキュメンタリー」...

【関連記事】キューブリック幻の脚本&スピルバーグ製作ミニシリーズ、バズ・ラーマンが監督か?

 伝説の映画監督スタンリー・キューブリックが脚本を執筆したが未製作に終わったという、フランスの英雄ナポレオン一世を題材にした作品。この作品をスティーヴン・スピルバーグがテレビ・ミニシリーズ化。監督にレオナルド・ディカプリオ主演『華麗なるギャツビー』(13)のバズ・ラーマンの名前が挙がっている。  今年のカンヌ国際映画祭でフランス滞在中にスピルバーグが製作を発表したという同作。Deadlineによると、まだ初期段階の話だそうだがスピルバーグはラーマン監督に狙いを定めているという。同作は米HBO局でミニシリーズとして製作される予定だが、製作時期など詳細は現在不明。  フランスのテレビ番組に出演したスピルバーグは、キューブリックにとって夢の企画だったと話していたという。1971年に映画製作会社の幹部に書簡を送り「最高傑作になる」と太鼓判を押したキューブリックだったが、製作費が下りず、製作を断念した作品だそう。キューブリックは同年、『時計じかけのオレンジ』が欧米で公開。以後、『シャイニング』(80)や『フルメタル・ジャケット』(88)などの話題作を世に送り出した。2001年作『A.I.』は1999年に他界したキューブリックからスピルバーグが引き継いだ作品だ。  ナポレオンを題材にした作品は他にもこの11月に、米ワーナー・ブラザーズが映画化を発表。同作はフランス映画『ハートブレイカー』(11)のジェレミー・ドネルが脚本、『スノーホワイト』(12)のルパート・サンダースが監督に決まっている。  今やアメリカのテレビ・ミニシリーズとなれば映画に匹敵する規模と豪華さ。キューブリック、スピルバーグ、ラーマンの3者の名前が揃えば、話題性も相当なるもの。ラーマンが監督に決まれば、HBO局が作品の製作に早急に動き出すだろうと、Deadlineは見ている。 (引用: アメーバニュース/2013年11月27日 )  バズ・ラーマンですか。最適な人選かどうかはちょっとわかりませんが、無難な線ではあります。まあ製作にヤン・ハーランを始め旧キューブリック組がどこまで参加できるのか、どこまで製作に関与できるのかが重要ですね。何にしても実現させる事を期待しています。日本だとDVD化されるまで観れないかもしれませんけど。

【関連記事】ヴィヴィアン・キューブリック。偉大な監督スタンリー・キューブリックの孤立娘が反政府主義者アレックス・ジョーンズの集会に現れる

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映画界の巨匠スタンリー・キューブリックの隠遁生活を送る娘、ヴィヴィアン・キューブリックが反政府アレックス・ジョーンズ集会に出席  先週、いくつかの報道機関が、反政府、陰謀論者のラジオ司会者アレックス・ジョーンズとダラス保安官代理との衝突について否定的な記事を書いた。  オースティン在住のラジオパーソナリティは金曜日、ジョン・F・ケネディ暗殺50周年を記念する市の公式行事に抗議するデモ行進を率いるためダラスにいた。ジョーンズと彼の支持者たちは「隠蔽はやめろ!」などのスローガンを唱えながら行進したが、ある時点で警官らは彼らに別の場所に移動するよう求めた。その後押し合いになり、ジョーンズと彼の支持者たちは警官らに長々と激しい非難を浴びせたが、結局誰も逮捕されなかった。  昨日、このイベントから新しいビデオ(下記参照)が公開され、そこには意外な参加者がいた。故スタンリー・キューブリック監督の娘で、どうやらジョーンズのファンだったようで、スターに夢中になっている様子のヴィヴィアン・キューブリックだ。  ビデオの中で、ジョーンズとキューブリックは、ダラスの保安官の行動に対する衝撃について話し合い、オバマ大統領の「暴政」について悲惨な予測をしながら、彼女の父親の映画に対する熱烈な賛辞を交わしている。 〈中略〉  ヴィヴィアンはサイエントロジーの指導者とともに父親の葬儀に出席したと伝えられている。彼女と家族との隔たりはその後さらに深まり、2009年に姉のアンヤが癌で亡くなったとき、子供の頃からずっと仲が良かったにもかかわらず、ヴィヴィアンは葬儀に出席しなかった。  ヴィヴィアンが社会から孤立していることは、彼女を弟子のように扱っていた有名な父親に痛感された。彼女はまだ17歳で、父のホラー映画の古典『シャイニング』の制作過程をドキュメンタリーで撮影し、24歳で『フルメタル・ジャケット』の音楽を作曲した。しかし、彼女はサイエントロジーに身を捧げていたため、『アイズ ワイド シャット』の制作を手伝うという父親の申し出を断った。  「スタンリーはヴィヴィアンに音楽の作曲を依頼したが、最後の瞬間に彼女は断った」とキューブリックの未亡人クリスティアンは2009年にガーディアン紙に語った。「2人は大喧嘩をした。彼はとても不幸だった。彼女を取り戻そうと40ページにも及ぶ手紙を書いた。カリフォルニア...

【関連作品】海を見た少年(Le Garcon sauvage)

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  『恐怖と欲望』のポスターでポルノ男優のように扱われたフランク・ヴィラール(右)  全く稼がなかったキューブリックの劇場用映画第一弾『恐怖と欲望』と、二本立てで公開された『THE MALE BRUTE(野生の男)』ですが、LACMAで展示されたこのポスターでは「A Story of SIN,SEX and PASSION!(罪とセックスと情熱の物語)」とまるでポルノのように扱われています。ところが別の広告によると「The Story of a FRENCH PROSTITUTE ... and(フランスの売春婦の物語、そして・・・)」となっていますので、どうやらフランス映画のようです。 LACMAで展示されたポスター 「The Story of a FRENCH PROSTITUTE ... and」 の表記 出演はMadeleine RobinsonとFrank Villardとある  調べてみると出演俳優はMadeleine RobinsonとFrank Villardであった事が判明、ここまで来るとあとは簡単です。 IMDdに情報 がありました。を見つける事ができました。フランスでの原題は1951年公開の『Le garcon sauvage』、日本では『海を見た少年』としてVHS化された(劇場未公開)名匠ジャン・ドラノワ監督の作品です。  ストーリーは「シモンは母親マリー(売春婦)に引きとられてマルセイユに戻ったが、キザな男ポールと、母の気ままな生活ぶりに反抗し・・・海の生活にあこがれる、多感な少年の姿を生き生きと撮った名匠ドラノアの作品」と、全くポルノではありません。原題を訳せば「野生児」となり、英題の『野生の男』は間違いじゃありませんが、「男」とはポールを指すのではなくシモン少年を指しているのであれば、『恐怖…』と同様、完全にプロモータ側のポルノへのミスリード戦略である事がわかります。  この作品も『恐怖…』と同様、ジョゼフ・バースティン社が配給しています。つまり、当時キューブリックの後見人的役割を果たしていたジョゼフ・バースティンが、思うように稼がなかった『恐怖…』と『海を見た…』を抱き合わせ、映画には登場しないリースの半裸をビジュアルにした広告を制作、両作品をほとんどポルノとして上映し、なんとか出資金を回収しようとしたという経緯が想像できます...

【パロディ】イマジン・ドラゴンズ/オン・トップ・オブ・ザ・ワールド(Imagine Dragons - On Top Of The World)

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 どうやらビートルズの4人になぞられたメンバーが宇宙飛行士になり、月へと向かうが実はそこは・・・というストーリーの様です。いきなりローアングルの三輪車とシャイニング・カーペット。2001という番地の家からサイケ野郎はジョン、六角サングラスがポール、ヒッピーはジョージ、ライダー風はリンゴのつもり?その4人が横断歩道でアビイ・ロードして、0009LAHという監視カメラに、双子の少女ならぬ少年もいますね。  つれてこられた月面セットにはディレクターチェアーに座ったいかにもユダヤ人くさい風貌でアーミーパーカーを来た人物、多分これがキューブリックですね。その隣のうさんくさい政治家はニクソンでしょうか。思いっきり『アポロ陰謀説』を茶化しています(笑。  このイマジン・ドラゴンズ、サマソニに来日経験もあるそうですが全く知りませんでした。wikiにはラスベガス出身の4人組で、ジャンルはオルタネイティヴ・ロックとなっていますが、オルタナって広義過ぎて掴みどころがないんですよね。この曲は南米?フレーバーが特徴的ですが、どうやらこのバンドはドラム、特にバスドラにこだわっているようで、いわゆる大太鼓的な音色を好んでいるようです。スケールの大きいワールドミュージック系オルタナという感じでしょうか。  ただこういうバンドは日本では一部の愛好家以外全く受けないでしょう。日本で洋楽と言えばダンス系かR&B、あってもヘビメタやハードロックくらい。しかも市場は縮小の一途・・・どうしてこうなった?

【パロディ】ホームコメディ版『シャイニング』

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 もうずいぶんと前から知っている動画ですが、HD版がアップされていたのでご紹介。 オリジナル版 の再生回数は300万回到達目前ですね。  ただ・・・個人的には全く面白くないし笑えない。アイデアは悪くないのですが、BGMと映像の合わなさ加減と編集の無理矢理感がどうしても感じられてしまい、面白がるより先に「それらしいシーンを集めるのに苦労したんだろうな」と思ってしまうからです。多分これをヒントに日本の方が編集した こちら の方がはるかに面白いです。

【サウンドトラック】『シャイニング』のサウンドトラックの自主制作コンピレーション

 『シャイニング』のサウンドトラックについては、ほとんど話題になりません。何故ならオフィシャル・リリースが8曲収録のアナログ盤のみだからです。その8曲も非常に中途半端なチョイスで購買意欲をかき立てるものではありません。それは廊下で双子の霊に遭遇する際、印象的に使われていた『デ・ナトゥラ・ソノリス第1番』やエンディングで重要な役割を果たす『真夜中、星々と君』、ゴールドルームで印象的に流れていた『イッツ・オール・フォーゴットン・ナウ』などが未収録だからです。  では不足曲はどうやって手に入れるかという事ですが、映画未使用曲や別テイクを集めた2枚のCDがウェンディ・カルロス名義で『Rediscovering Lost Scores, Vol. 1』『同Vol. 2』としてリリースされています。つまりそれに収録されている曲+ペンデレツキの残りの曲+アル・ボウリーの楽曲を集めればそれなりに充実したサントラが出来上がる、という訳です。  しかし、レーベルなのか著作権の問題なのか、未だにワーナーからオフィシャルCDのリリースはありません。業を煮やしたファンを当て込んでいくつか非公式(海賊版)でCDがリリースされている始末です。  上記の動画はそうやって集められた楽曲のひとつで、リストはこちらになります。これだけ集めただけでも充実度はアナログ盤と全く違います。早急なサウンドトラックCDのオフィシャルリリースもしくはiTunes等のダウンロード販売を希望します。 ※動画は削除されました

【サウンドトラック】『シャイニング』オリジナル・サウンドトラック(The Shining Original Sound Track)

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『シャイニング』オリジナル・サウンドトラック(ワーナー公式のアナログ盤) A面 Main Title "The Shining" (3:27)/メイン・タイトル『シャイニング』(ウェンディ・カーロス&レイチェル・エルキンド)Rachel Elkind, Wendy Carlos / Wendy Carlos And Rachel Elkind Rocky Mountains (3:01)/ロッキー山脈(ウェンディ・カーロス&レイチェル・エルキンド)Rachel Elkind, Wendy Carlos / Wendy Carlos And Rachel Elkind Lontano (10:11)/ロンターノ(ジョルジ・リゲティ)Gyorgy Ligeti / Ernest Bour, Sinfonie Orchester Des Sudwestfunks Music For Strings, Percussion And Celesta (8:07)/弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽(ベラ・バルトーク)Bela Bartok / Herbert von Karajan, Berlin Philharmonic Orchestra B面 Utrenja (3:33)/ウトレンニャ(キリストの埋葬)〈抜粋〉/クリシュトフ・ペンデレツキKrzysztof Penderecki / Andrzej Markowski, Symphony Orchestra Of The National Philharmonic, Warsaw The Awakening Of Jacob (7:55)/ヤコブの目覚め/クリシュトフ・ペンデレツキKrzysztof Penderecki / Krzysztof Penderecki, Polish Radio National Symphony Orchestra De Natura Sonoris (8:56)/デ・ナトゥラ・ソノリス第2番(クリシュトフ・ペンデレツキ)Krzysztof Penderecki / Krzysztof Penderecki, Polish Radio National Symphony Orchestra Home (3:09)/ホーム(ヘンリーホールとザ・グリニーグルズ・ホテル...

【関連記事】名作『シャイニング』の謎に迫るドキュメンタリー映画が来春公開決定

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 恐怖映画の名作として知られる『シャイニング』の謎に迫り、その内容を徹底的に検証するドキュメンタリー映画『ROOM237』が来年1月25日(土)から日本公開されることが決定した。本作を愛してやまない者たちが完璧主義者で知られるスタンリー・キューブリック監督が手がけた作品の謎に迫っている。  『シャイニング』は、冬季閉鎖しているホテルの管理人をすることになった作家のジャックと妻、不思議な力を持つ息子が、ホテルのもつ邪悪な力によって想像を絶する恐怖を体験する様を描いた作品。スティーヴン・キングの同名小説を“原作”としながら、徹底的な脚色が行われた“キューブリック作品”として知られている。自作についてはエンドロールの1コマにいたるまで徹底的にこだわったキューブリック監督は、280日間におよぶ撮影を敢行し、ジャック・ニコルソンら出演者たちを自身が仕掛けた“迷宮”に誘った。撮影は複数の場所で行われ、編集によって物語の舞台となる“オーバールックホテル”を描出。浮遊するカメラワークと、シンメトリー(左右対称)の構図、謎と隠喩に満ちた物語は多くの観客や批評家、研究者を魅了し続けている。  本作は今もなお謎に包まれている本作を多角的に検証するドキュメンタリー。タイトルになった“237号室”は、主人公ジャックが老婆の悪霊と出くわす客室番号だ。劇中では、ジャーナリストのビル・ブレイクモア、歴史学者のジェフリー・コックス、作家のジュリ・カーンズ、音楽家のジョン・フェル・ライアン、神秘学者のジェイ・ウェイドナーが映画『シャイニング』に隠された謎に迫るという。 『ROOM237』 2014年1月25日(土)シネクイントほか全国順次公開 (引用: ぴあ映画生活 )  いくつか同じ記事が出ていますが、日本で公開するという事はそれなりに興行収入が見込めると判断したと言う事でしょうか?もしそうならまあバカにされたものです。キューブリックのアシスタントとして当時スタッフとして参加していたレオン・ヴィタリは「全部たわごと」と言い切っています。まあ内容は上記の自称研究者達が、事細かな映像の瑕疵をあげつらい、こじつけと妄想を並べているだけですから、そんなものに金を払う義理などこちらには一切ありません。  大体彼らが研究対象にしていたのは『シャイニング』のビデオテープです。それを逆再生したところメッセージが現れ...

【関連記事】スティーブン・キング氏、「シャイニング」続編について語る

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Stephen King(IMDb)  ホラー作家のスティーヴン・キング(Stephen King)氏(66)に、何からアイデアを得ているかなんて聞かないほうがいい。彼自身、アイデアの由来については分からないのだから。  そんなキング氏だが、1977年に出版した「シャイニング(The Shining)」のインスピレーションをどこから得たかは覚えている。  当時、コロラド(Colorado)州に住んでいたキング氏が、ホリデーシーズンが終わる頃の週末に、妻と山へ行ったときだ。滞在したスタンリーホテル(Stanley Hotel)の宿泊客はキング氏らだけだった。  「私たちはかなりシーズンから外れていた。みんながチェックアウトしてるところに、チェックインしたのだから」と、キング氏は振り返る。「外は吹雪で風のうなる音が聞こえたし、いすは全てテーブルの上に乗せられていて、気味が悪かった」  夕食後、妻は部屋に帰っていった。誰もいない殺風景な食堂に残されたキング氏は、その「雰囲気に浸った」という。「それから私も部屋に戻ろうとしたとき、壁際の消防ホースを見て思ったんだ。『うわっ、もしこれがヘビになって襲ってきたらどうなるだろう』とね。部屋に帰るまでには、頭の中でストーリーが全部できていたよ」  「シャイニング」は、人里離れたホテルに閑散期の管理人としてやって来たジャック・トランス(Jack Torrance)が妻と息子を殺そうとする話だ。1980年には、スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)監督、ジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)主演で映画化された。  そして初版から35年以上たった今年、キング氏は続編「ドクター・スリープ(原題、Doctor Sleep)」を出版した。続編の主人公は、前作では超能力を持つ少年として描かれていた、ジャックの息子ダニー・トランス(Danny Torrance)だ。死んだ父と同じようにアルコール依存に陥り、暴力性を抱えた中年になるが、ホスピスで働きながら超能力を使って患者の安楽死を手伝っている。そしてテレバシー能力を持つ子供アブラ(Abra)と出会い、過去が呼び覚まされる。  いつもは続編を書かないと、キング氏は言う。「ストーリーを書き終えたら、登場人物とも別れる。彼らを嫌いになるわけではなく、次に何が起こるかな...

【関連記事】ルパート・サンダース、巨匠キューブリックも断念したナポレオン映画に挑戦

 映画『スノーホワイト』(2012年)を手がけたことで知られる映画監督のルパート・サンダースが、革命期フランスの軍人・政治家であるナポレオン・ボナパルトの伝記映画制作へ向けて監督候補に挙がっているという。  晩年の巨匠スタンリー・キューブリック監督も、ナポレオンの映画化に執念を燃やしていながら実現に至らなかったという、映画界では曰くつきの題材ではあるものの、現在ワーナー・ブラザースは、クリステン・スチュワート主演作『スノーホワイト』でおなじみのルパートに白羽の矢を当てて、ついに映画化の実現に漕ぎ着けようとしている。  脚本を担当しているジェレミー・ドナーは、数々の革命を成し遂げて、フランス皇帝の座につき、さらにロシア遠征に挑もうとした野心家・ナポレオンの栄枯盛衰を、アル・パチーノ主演作『スカーフェイス』のタッチで描こうとしているらしい。「ワーテルローの戦い」をきっかけに転落していくナポレオンは、晩年を亡命の身で過ごしている。  歴史スペクタクル『300〈スリーハンドレッド〉』のジャンニ・ヌナリがプロデューサーとしてこの企画を進めているが、現時点ではまだ初期段階であることもあり、キャスティングの人選などは行われていない。  そんな大テーマに挑む可能性に出てきたルパートだが、クリステンとの不倫が取り沙汰された『スノーホワイト』以降は、新作SF『ザ・ジュリエット』、フレデリック・フォーサイス原作『ザ・キル・リスト』の映画化、そしてドラッグ戦争がテーマの『90チャーチ』など数々の企画に参加を検討している。 (引用: マイナビニュース/2013年11月15日 )  またこんなニュース。題材が同じナポレオンで配給がワーナーなだけで、キューブリックとは関係ないし。キューブリックが遺したナポレオンの脚本はスピルバーグが引き継いでテレビシリーズとして企画が進行しているはず。キューブリックと絡めて記事にすれば注目度が上がるという、安易な思惑で記事起こしするのはいいかげん止めて欲しいものです。

【インスパイア】PlayStation3のアメリカ版CM

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  PlayStation4(PS4)が北米で発売されたようで話題になっていますが、前機種のPS3のアメリカ版CMがモロに『2001年宇宙の旅』なのでご紹介。開発スタッフによると「PS2の筐体デザインは地球から宇宙へのメッセージを発信する黒い箱(モノリス)をイメージして作られている」そうなので、進化したPS3のCMはまあこうなるのは自明かと。PS4は奥行きがあってぽてっとしてしまい、モノリス度が落ちてしまったのがちょっと残念。  で、このPS3のCM、筐体にスター・チャイルドが映り込んでいるのは『2010年』の予告編を思い出します。それにしてもこのスター・チャイルド、まるでチャッキー人形のようでちょっと不気味です。

【関連動画】アナログシンセを解説するデヴィッド・モーリー氏の動画

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 アナログシンセのモーグを解説するシンセ・アーティストのデヴィッド・モーリー氏。この名前だけでピン!と来た方は相当なキューブリック通です。そう、『バリー・リンドン』で落馬して死んでしまうバリーの息子、ブライアンを演じた俳優、デヴィッド・モーリーなのです。  立派な大人になっていて一安心ですが、なんとなく面影はありますね。現在はベルギー在住でミュージシャンとして、またマスタリングエンジニアとしても活躍中とのことです。今後どこかで目にするかもしれませんね。

【登場人物】ブライアン・リンドン(Bryan Patrick Lyndon)

  『バリー・リンドン』でバリーとレディ・リンドンとの間に生まれた一粒種。誕生日に買ってもらった馬から落馬して死んでしまう。

【インスパイア】フィギアスケート2010年欧州選手権でのアルバン・プレオベールのショートプログラム

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 フランスのフィギア・スケート選手(現在は引退)のアルバン・プレオベールが2010年の欧州選手権のショート・プログラムで披露した演技の映像です。しかし、この曲でやりますか・・・。完全に『時計じかけのオレンジ』のサントラ収録のウェンディ・カルロスのアレンジ版です。2曲目の『ウィリアム・テル序曲』は再生スピードを落としているみたいです。テンポが早すぎて演技できないからでしょうね。曲の構成も演技に合わせて入れ替えていますが、そうまでしてこの曲を使いますか。衣装も『時計…』を意識してのチョイスのように見えますが、ウィリアム序曲は例の3Pシーンですから、元ネタ知ってるとものすごくヤバい気がするんですけど。本人の選曲かどうかは分かりませんが、知らないで見る分にはコミカルで面白いから、という事なんでしょう。  ちなみに本大会でのプレベオールの順位は総合7位でした。 

【関連記事】デヴィド・クローネンバーグは「キューブリックはホラーを理解していないし『シャイニング』は偉大な映画ではない」と語った。

デヴィッド・クローネンバーグ「スタンリー・キューブリックはホラーを理解していなかった」  クローネンバーグ監督は『シャイニング』を酷評し「私はキューブリックよりも親密で個人的な映画製作者だ」と語る  監督のデヴィッド・クローネンバーグによると、スタンリー・キューブリックは「商業志向」の映画製作者であり、スティーブン・キングのカルト的名作『シャイニング』を映画化した際にホラーの本質を理解できなかったという。  先週、トロント映画祭で自身の作品を振り返るイベントでスピーチをしたカナダのボディホラーの先駆者であるキングは、20世紀で最も背筋が凍るようなスリラー映画の一つとしての『シャイニング』の地位に異議を唱える最新の著名人となった。キング自身も最近、 1977年の自身の著書の続編となる新作小説『ドクター・スリープ』の宣伝活動中に、1980年の映画に対する否定的な立場を改めて表明した。  「私はキューブリックよりも親密で個人的な映画製作者だと思っている」とクローネンバーグはトロント・スター紙に語った。「だから『シャイニング』は素晴らしい映画ではないと思う。彼はホラーというジャンルを理解していなかったのだろう。自分が何をやっているのか理解していなかったのだと。原作には印象的なイメージがいくつかあり、彼はそれを理解していたが、それを本当に感じていなかったと思う」  クローネンバーグ監督はこう付け加えた。「奇妙なことに、彼は高水準の映画芸術家として尊敬されているが、もっと商業志向で、ヒットし、資金を得られる作品を探していたと思う。彼はそのことに非常に執着していたと思う。私ほどではないが」 〈以下略〉 (引用: The Guardian/2013年11月5日 )  カナダの映画監督デヴィッド・クローネンバーグのキューブリック批判記事ですが、クローネンバーグならそう言うだろうな、という内容です。批判の文脈はほぼスティーブン・キングと一致しますね。「原作にはいくつか印象的なイメージがあったが、キューブリックはそれを感じ取れていない」なんてキングやかつてのキングファンと同じ事言っています。また、「彼はハイレベルな映画アーティストとして尊敬を集めているが、彼は遥かに商業志向であり、きっちり資金のチャンスを得られる題材を探していたと思う」とも。  『シャイニング』は今までのホラーの概念を覆...

【トリビア】フェイル・セーフ(Fail Safe)

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原題はそのものずばりの『フェイル・セーフ』の映画『未知への飛行』  なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつ。これは装置やシステムは必ず故障するということを前提にしたものである。 (引用: Wikipedia『フェイルセーフ』 )  『博士…』に登場したCRM114回路がそれに当たり、核攻撃において敵の妨害工作で作戦遂行に支障が出るのを防ぐため、確実に作戦を遂行するための「安全装置」。これが逆に核攻撃を中止する際の最大の障壁になるのだから皮肉なものである。また、敵の核攻撃によって指揮系統が混乱した際に確実に核報復を行うシステム「R作戦」もフェイルセーフ思想に基づいて考えられたもの。敵に核攻撃を思いとどまらせるために策定した計画が、逆に核戦争を招いてしまうという皮肉な結果に、原発事故を招いた日本人は笑えません。

【ロケーション】シャルフォント・セイント・ジャイルズの邸宅

  アメリカニューハンプシャー州ラムズデイルにあるとされたヘイズ邸。実際はロンドンの北西、シャルフォント・セイント・ジャイルズにある住宅地の一軒家が外観に使用された。

【ロケーション】ドーチェスター・ホテル(The Dorchester)

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 ロンドンにある五ツ星ホテル「ザ・ドーチェスター」。セレブも愛用し、格調の高さでは世界でも指折りのホテルで、『2001年宇宙の旅』の「白い部屋」のモデルとなった。 ここ で部屋の写真はいくつか見られますが、いかんせん『2001年…』はもう半世紀も前の話、家具等改装されていると考えるのが妥当でしょうね。

【関連記事】『非情の罠』のヒロイン、アイリーン・ケーン死去

スタンリー・キューブリック監督の映画『非情の罠』の主演女優アイリーン・ケインが死去  スタンリー・キューブリック監督の1955年の映画『キラーズ・キス』で主演を務めたアイリーン・ケインさんが、膵臓癌のためニューヨークで亡くなった。  ケインは後に結婚後の姓であるクリス・チェイスで著名人の自伝の共著者となり、キューブリックの犯罪ドラマでボクサーに恋するダンサーを演じた。  女優は後に「ばかげた映画だった」と語った。、外部の「お金も名前もないまま作られた」  10月31日に亡くなったケインは、ジャーナリズムの世界に転向する前に、ブロードウェイやテレビに出演していた。  ハリウッド・レポーターによると、外部の彼女の家族は死亡時の年齢を確認することを拒否した。  元モデルの彼女は1962年に、ピューリッツァー賞を受賞した劇作家メアリーの息子でテレビプロデューサーのマイケル・チェイスと結婚した。  彼女はその後、女優のロザリンド・ラッセル、コメディアンのアラン・キング、元ファーストレディのベティ・フォードの自伝の共著者となった。 (引用: BBC News/2013年11月4日 )  『非情の罠』でヒロインのグロリアを演じたアイリーン・ケーンが10月31日に膵臓がんでニューヨークにて死去しました。アイリーン・ケーンは1962年にテレビプロデューサーのマイケル・チェイス(ピューリツァー獲得の脚本家メアリー・チェイスの息子)と結婚し、クリス・チェイスの名前でジャーナリストとして活躍、女優のロザリンド・ラッセル、コメディアンのアラン・キング、フォード元大統領の妻のベティ・フォードの自叙伝を共同執筆しました。  生年月日、享年齢は不詳。故人のご冥福をお祈りいたします。

【配信情報】2013年11月のワーナー・フィルムズ・オンラインシアター〈月額見放題コース〉はスタンリー・キューブリック特集

  GyaO!で配信されている『ワーナー・フィルムズ・オンラインシアター〈月額見放題コース〉』の2013年11月の特集はスタンリー・キューブリックで、ワーナーが権利を持っいる7作品『アイズ ワイド シャット』『フルメタル・ジャケット』『シャイニング』『バリー・リンドン』『時計じかけのオレンジ』『2001年宇宙の旅』『ロリータ』を配信中です。視聴にはYahoo! JAPAN IDと月額997円の登録料が必要ですが、11月の1ヶ月間は見放題になります。キューブリック作品以外では『2001年…』の続編のロイ・シャイダー主演『2010年』、『時計…』でアレックスにナンパされた少女役のジリアン・ヒルズが出演しているミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』あたりがおすすめでしょうか。未視聴の方は是非この機会にどうぞ。

【名曲】アラム・ハチャトゥリアン/ガイーヌのアダージョ(Aram Khachaturian - Gayane's Adagio)

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 『2001年宇宙の旅』でジュピター・ミッションのパートの冒頭で使用されたアラム・ハチャトゥリアン作で、ロジェストヴェンスキー指揮、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団の演奏によるもの。ディスカバリー号とその船内生活のシークエンスで叙情的、悲劇的に流されている。  このガイーヌのアダージョ、4幕によるバレエ曲だそうで、旧ソ連の共産主義思想の色彩がかなり強い。あらすじからいろいろ深読みはできそうですが、まずはこの探査旅行が悲劇的であるとの印象を与えたくて使用したと考えるのが順当でしょう。超有名な『剣の舞』もこのガイーヌの中の一曲。この曲があまりにも有名になりすぎてしまった事に関して、ハチャトゥリアン本人は「こうなると知っていたらこの曲は書かなかったよ」とぼやいていたそう。  でも『2001年…』ってこのあたりから眠くなるんですよね。で、気がついたら「ハル!ハル!」と叫ぶボーマンの声で目が覚めると。何度この失敗をしたことか(笑。

【企画作品】アーリアン・ペーパーズ(Aryan Papers)

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ターニャの衣装合わせをするヨハンナ・テア・ステーゲ  ルイス・ベグニーの『五十年間の嘘』を原作にキューブリックが映画化を構想し、ポストプロダクションまで進んだが、中止された企画。主人公マチェックには『ジュラシック・パーク』のジョゼフ・マゼロ、叔母のターニャにはヨハンナ・テア・ステーゲがキャスティングされ、テスト撮影や衣装製作、ロケハンなどが進められていた。  しかし、1993年に『シンドラーのリスト』公開され、それと内容が似ていたため、またキューブリック自身がホロコーストを正確に描写できるかどうか疑問だと感じたため、この企画は中止された。  キューブリックは原作の原題『戦時下の嘘(Wartime Lieys)』を『アーリア人証明書(Aryan Papers)』に変更した。その理由ははっきりとわからないが、原作では二人が決定的な危機から逃れる場面でこの証明書は登場しない。この事からいろいろと推察はできそうだが、今のところ情報があまりにも少なすぎるので現時点ではそれは控えたい。  とにかく、どうしてこの小説にキューブリックが惹かれたのか、それはホロコーストのありのままの姿がこの小説には描かれているからに他ならない。それは殺戮としてのホロコーストだけではなく、その原因と本質だ。キューブリックは企画中止の理由に「ホロコーストを正確に描写できるかどうか疑問」と発表している。それはこの問題の根深さと複雑さを表していると言えるだろう。

【俳優】ジョゼフ・マゼロ(Joseph Mazzello)

  『アーリアン・ペーパーズ』の主人公の少年、マチェックにキャスティングされていた子役。実際にテスト撮影もされていたそうだ。現在も俳優として活躍中。『ジュラシック・パーク』(1993)のティム少年役が有名。上記写真はその時のもの。  他の主な出演作は『推定無罪 』(1990)、『ロックン・ルージュ』(1992)、『ラジオ・フライヤー』(1992)、『永遠(とわ)の愛に生きて』(1993)、『激流 』(1994)、『WISH ウィッシュ/夢がかなう時 』(1995)、『マイ・フレンド・フォーエバー』(1995)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、『サイモン・バーチ』(1998)、『ソード・シャドウ スリーピー・ホロウ:リターンズ』(2004)、『プリティ・ヘレン』(2004)、『ソーシャル・ネットワーク』(2010)、『G.I.ジョー バック2リベンジ』(2013)など。  1983年9月21日ニューヨーク州ラインベック村出身。

【原作小説】五十年間の嘘(Wartime Lies)

 ユダヤ人の美しい伯母と少年が、ナチスドイツのホロコーストから逃れるために第二次世界大戦下のポーランドを点々としながら出自を偽り、嘘に嘘を重ねながらも逞しく生き延びようとする話・・・こんなあらすじからどんな物語を想像するだろうか?多分ほとんどの人がそのあまりにも残酷なホロコーストという現実に負けずに生き延びた、ユダヤ人の美談を想像するのではないだろうか。残念ながらここにはそんな美談は全くと言っていい程ない。それどころかユダヤ人がいかに醜くヨーロッパ全土を寄生虫のごとく蝕み、貶めているばかりか、当のユダヤ人がユダヤ人こそ最も憎み、蔑むべき民族だと考えるその心根が淡々と綴られてさえいるのだ。  確かにナチスドイツや、それに協力したポーランド人が働いた無慈悲な残虐行為、それにソ連軍の蛮行も触れられてはいる。だが、自分と家族さえ生き延びればそれでいいと良心的なドイツ人やポーランド人を欺き続け、それにあまり痛痒を感じていない姿とか、強制連行や銃殺、ゲットーへの襲撃など、他のユダヤ人が迫害されている様を淡々と眺めていたり、あまつさえユダヤ人でありながらキリスト教の洗礼を受け、キリスト教の慣習を真似てキリスト教徒に偽装する事をニヒリスティックに受け入れているその姿は、他の民族(特に共同体意識と相互扶助、それに正直さこそ美徳だと信じきっている日本人)にとって非常に異質に映る。  それ故、読後に残るのはこの伯母と少年に全く同情の感情は湧かない、という事実だ。そして気づかされるのは、だからこそ二千年以上に渡って流浪の民でありながら生き永らえる事ができたのだという、そのしたたかさと逞しさ、そして狡猾さだ。ユダヤ人がユダヤ人たらしめているものがその「狡猾さ」だとするならば、それこそが他の民族の反感を買いやすく、故にユダヤ民族に厄災を招く原因になりかねないのだと、作者のルイス・ベグニーは自分が生きた1933年から第二次世界大戦終了時までを振り返ったこの小説で、客観的かつ冷静に、そして自虐と皮肉を込めて指摘している。  本書はドイツで三十万部を超す大ベストセラーとなり、全米でも高い評価を受けたそうだ。そこにユダヤ問題の根深さ、ドイツ人の本音、ひいては世界全体におけるユダヤ人に対する「印象」が透けて見えるような気がする。