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【関連記事】『イースト・ビレッジ・アイ』1968年8月号に掲載された、『2001年宇宙の旅』公開時のキューブリックのインタビュー

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〈前略〉 イースト・ビレッジ・アイ :どのようにしてSFに興味を持ったのですか?一時期、そして現在も地球外生命体の可能性や哲学的な意味合いに興味を持たれているようですね。それは本当ですか? キューブリック :はい。でも、私はSF好きというわけではありませんでした。SFは読みますが、宇宙には知的な文明や高度な種が存在するという科学的な蓋然性に非常に興味を持つようになりました。私はアーサー・クラークの作品に憧れていたのですが、彼はSF作家の中で最も才能があるだけでなく、その知識と一般的な科学的背景から、高度な地球外文明という私の関心を中心に展開する物語を一緒に作るのに、一番ふさわしい人物だと思ったんです。 イースト・ビレッジ・アイ :この映画は、科学的に正確であることが絶対に必要だと最初から感じていたのですか? キューブリック:意図的な愚かなミスはあってはならないと思ったのです。しかし、この物語で描かれるような領域に入るには、純粋に想像力を働かせ、事実に基づく要素を、観客に劇的な信用を築くための手段として使わなければなりません。2001年にどのようなハードウェアが利用できるようになるかという予測は、簡単に手に入れることができます。クラーク自身NASAから「どうなると思うか」とよく聞かれるそうです(あなたが思っているよりずっと秩序のないビジネスです)。彼ら自身、何が出てくるかよく分かっていないと思います。しかし、この映画で紹介されたハードウェアは、何が存在するかに関する一般的な信念と論理的に矛盾するものではありませんでした。この映画で問われることは、実はそれほど多くはないのです。つまり、宇宙ステーションや月面基地があることは誰もが知っていることなのです。このようなことは、宇宙の専門家なら誰でも知っていることであり、同意見です。唯一の疑問は、超知能マシンのコンセプトで、これについては、コンピュータの専門家の間でおおむねコンセンサスが得られています。 イースト・ビレッジ・アイ :映画の脚本についてお聞かせください。従来の方法ではなく、最初は小説として書かれたそうですね。 キューブリック :小説というより、映画の長編散文としてアーサーと私で書きました。脚本という形式は特に視覚的、感情的な情報を伝えるにはあまり理想的ではない方法です。脚本という形式は、描写を控えめにしなければなら...

【関連記事】まるで『2001年宇宙の旅』のモノリスに集う猿人 ザ・フーの名盤『フーズ・ネクスト(Who's Next)』のジャケ写制作の裏話

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『Who's Next』のジャケ写のアウトテイク。まさに『2001年宇宙の旅』 〈前略〉 『フーズ・ネクスト』の象徴的なアルバム・ジャケット  5月7日に新曲のテストと改良のため、小規模な会場で公開ライヴの第一弾を行なった。 5月23日、小規模なライヴの最終日が行われた。 スコットランドのダンディーにある二千人収容のケアード・ホールでライヴを行なった。  会場の近くで一夜を過ごした後、バンドは霧雨の降る灰色の月曜日の朝、ロンドンに戻った。  4台のキャラバンを率いるピート・タウンゼントがハンドルを握り、制限速度を大幅にオーバーして運転し、後部座席にはアメリカ人写真家のイーサン・ラッセルが横たわっていた。 バンドはラッセルがザ・ローリング・ストーンズの『ロックンロール・サーカス』を撮影した際に一緒に過ごしたことがあった。 当時26歳だったラッセルは、ローリング・ストーンズとの仕事と、ビートルズのアルバム『レット・イット・ビー』のジャケットとなる写真を撮影し、すでに名声を博していた。   バンドはしばらくの間、アルバム・ジャケットのアイデアを練っていた。 キース・ムーンが女装したり、SMグッズを身につけたり、裸の大柄な女性の下半身をメンバーの写真に置き換えたものなどがボツになったアイデアだ。 ラッセルが撮影した写真もあり、ムーンがいろいろな服を着ている写真もあった(引用元参照)。特にタウンゼントは、これまでのアイデアに満足しておらず、もっと芸術的な選択肢のアイデア出しをしたいと望んでいた。  ラッセルはこう語る。  「アイデアを得るために、私はイングランド中部で行われたギグに同行した。ピート・タウンゼントの運転が怖くて、後部座席に寝そべったんだ。パニックになったよ。帰り道、ピートはまた高速で運転していた。僕はあのコンクリート製のものを3つか4つ見たけど、それが何なのか分からなかった。彼はロータリーでスピードを落とし、何かアイデアはないかと聞いてきたので、あの形状のことを話したんだ」  タウンゼントは、おそらくA19号線を走行中、イージントン村の近くを通過していたのでしょう。 高速道路を降りて海岸に向かい、100年にわたる石炭生産で大きな影響を受けた地域の海岸沿いの町、イージングトン炭鉱にたどり着いた。 そこでは廃棄物の先端がなだらかな丘のような風景に変...

【パロディ】『2001年宇宙の旅』でボーマンとプールが食べていた「ディストピア飯」が登場したアニメのまとめ

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エヴァQでシンジ君が食べていた、いかいも不味そうな「ディストピア飯」   ここ数年ですっかりネットミームとして定着した感のある「ディストピア飯」。その元ネタは『2001年宇宙の旅』でボーマンとプールが食べていた宇宙食だと言われています。まあそれが事実かどうかは置いといて、エヴァQでシンジ君が食べていた不味そうな食事がその普及に一役買ったのは間違いないでしょう。この記事ではアニメに登場したいわゆる「ディストピア飯」をまとめてみました。 タイトル:『学園アイドルマスター』ゲーム本編内OPアニメーション 制作:2024年 作った人:料理が得意な花海咲季 作った飯:アスリート向けの食事「トップアイドル養成ごはん」 タイトル:『月とライカと吸血姫〈ノスフェラトゥ〉』第2話『宇宙飛行士への道』 制作:2021年 食べさせられた人:イリナ・ルミネスク 食べさせられた理由:宇宙飛行士訓練施設の食堂で出された宇宙食。 タイトル:『ダーリン・イン・ザ・フランキス』第16話『ぼくたちの日々』 制作:2018年 食べさせられた人:13部隊のコドモたち 食べさせられた理由:第13都市に配給された食料。 タイトル:『遊戯王VRAINS』第19話『闇に葬られし事件』 制作:2017年 食べさせられた人:藤木遊作 食べさせられた理由:少年時代の遊作が監禁された際に出された食事。 タイトル:『金田一少年の事件簿R』第11話『獄門塾殺人事件 ファイル2』 制作:2014年 食べさせられた人:金田一 一と太陽荘の生徒 食べさせられた理由:獄門塾の太陽荘で出された勉強食。 タイトル:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 制作:2012年 食べさせられた人:碇シンジ 食べさせられた理由:連れてこられた旧ネルフ本部で出された食事。 タイトル:『ノエイン もうひとりの君へ』第6話『ナミダノジクウ』 制作:2005年 食べさせられた人:上乃木ハルカ 食べさせられた理由:ラクリマ時空界の独房で出された食事。 タイトル:『機動新世紀ガンダムX』第37話『フリーデン発進せよ』 制作:1996年 食べさせられた人:パーラ・シス 食べさせられた理由:フリーデンの食堂でパーラ・シスたちが食べていた食事。 タイトル:『新世紀エヴァンゲリオン』第6話『決戦、第3新東京市』 制作:1995年 食べさせられた人:碇シンジ 食べさ...