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【関連書籍】世界の映画作家 2 ジョン・フランケンハイマー スタンリー・キューブリック アーサー・ペン/キネマ旬報社

 キネマ旬報社による映画監督のムック第2弾。キューブリックがジョン・フランケンハイマーとアーサーペンと並んで紹介されています。  初版が昭和45年(1970年)と大変古いので、情報も解説も論評も古くさく殆ど価値はありません。『博士…』のシナリオが掲載されれいますが、これは映画からの採録です。品田雄吉氏によるキューブリック評は「反体制」などという時代がかった切り口で完全に的外れだし、キューブリックのインタビューは『メイキング・オブ・2001年宇宙の旅』と同じもの。キューブリック語録も『イメージフォーラム…』があれば必要ないでしょう。キューブリックの略歴も同様です。  表紙やレイアウト、フォントが時代を感じさせますが、それに「味」を感じるなら購入してもいいかも知れません。それ以外では特に不要ですね。

【関連記事】米映画データベースIMDb発表「ホラー映画トップ10」

 世界最大のオンライン映画データベースIMDbが、ハロウィン前日、ホラー映画のトップ10を発表した。  読者からの投票(票数は不明)とレビューの採点をもとにしたランキングで、第1位にはスタンリー・キューブリック監督作「シャイニング」が選ばれた。また、「ショーン・オブ・ザ・デッド」と「ゾンビランド」というゾンビコメディが上位に食い込んでいるあたり、他のランキングとはひと味違う結果になっている。  トップ10は以下の通り。 「シャイニング」(80) 「エイリアン」(79) 「ショーン・オブ・ザ・デッド」(04) 「サイコ(1960)」 「クローバーフィールド HAKAISHA」(08) 「ゾンビランド」(09) 「ソウ」(04) 「エクソシスト」(73) 「28日後...」(02) 「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(07) (引用: 映画.com ニュース/2012年11月4日 )  映画好きならブックマーク必須のIMDbユーザーによるこの評価は嬉しいですね。『シャイニング』って一度観ただけだとたいしていいとは思わないんですが、何度も観ている内に妙にハマるんですよね。最初のニコルソンの面接シーンからニヤニヤしっぱなしで、朝起きて舌をベロベロするところや、ゴールド・ルームへ向かう時のイライラした仕草とか、バテンダーのロイドとのやりとりとか、グレイディにトイレで「黒人のコック」と言われた時の鳩が豆鉄砲食らったような顔とか、階段でウェンディににじよる動作とか、「雪上車を調べてみろ!」と叫ぶ嬉しそうな態度とか、もう何杯でもゴハンいけそうな感じです。  この作品、怖いとか怖くないとかそういうのはさておいて、ニコルソンのキチ◎イっぷりを観ているだけもで存分に楽しめちゃいます。一度観ただけで「あんまり面白くなかった」で終わらせるのはもったいない。二度三度とリピートしての鑑賞を強くおすすめします。

【トリビア】星条旗新聞(Stars and Stripes)

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※ベトナム戦争中の1972年の星条旗新聞太平洋版の紹介動画。以下は動画の説明文。  『あなたの星条旗新聞太平洋版』は、2012年に創立70周年を迎えた、国防総省の権限の下で発行されている米軍の公式日刊紙。太平洋版は第二次世界大戦の終了後のまもなく1945年10月3日に発行を開始し、東京の赤坂プレスセンターから出版され続けている。太平洋版は諸島、グアム、タイ、韓国、日本、沖縄、ミッドウェイ、ディエゴ・ガルシアの軍事要員に配布されていて、「ブルー・ストリーク」版はベトナムで軍に配布されている。  ジョーカーが配属された海兵隊の報道部門が記事を提供しているアメリカ軍の公式機関紙。現在も発行されていて、現在も動画と同じ場所、同じ建物で赤坂(というより六本木トンネルそば)に「星条旗新聞社」として存在している。米軍のヘリポートもあり、危険だとして現在返還運動がされているがあまり盛り上がっていない。場所がいいせいか米軍も返す気はないようだ。

【スタッフ】戸田奈津子

 言わずと知れた超有名字幕翻訳家。字幕「誤訳」家ともいう。まあ映画ファンにとって彼女の誤訳っぷりは周知の事実。キューブリック作品との関連は『フルメタル・ジャケット』のエピソードが有名で、一度彼女が和訳したものを再度英訳。それをキューブリックがチェックしたところ「元の台詞の猥雑さが出ていない」と却下され、原田眞人氏に交代になった経緯があります。そのせいか日本公開が本国より半年も遅れるという結果に・・・。  それだけではなく謎の行動も問題視され、スターが集う記者会見等では何故か常に正面に陣取ろうとする厚顔無恥ぶりに、ミーハーファンたちの顰蹙も買う結果に。もうここまでくれば立派というほかありません。  尚、ここでは顔写真と簡単なプロフィールを掲載しているのですが、彼女の名前を見ただけでムカツク方も多いでしょうからここでは掲載しません。あしからず。

【関連記事】米誌が選ぶ原作小説に劣る映画化作品26本

 映画化不可能といわれたデビッド・ミッチェルの小説「クラウド・アトラス(原題)」が、ウォシャウスキー兄弟とトム・ティクバの共同監督によって映画化されたことを記念し、エンターテインメント・ウィークリー誌は小説から映画化された作品のリストを発表した。  テーマは「原作小説に劣る映画化作品」で、ロバート・レッドフォード主演の「華麗なるギャッツビー」から、ダン・ブラウンのベストセラー小説の映画化「ダ・ヴィンチ・コード」まで26作品がリストアップされている。 「華麗なるギャツビー(1974)」 原作:F・スコット・フィッツジェラルド 「砂の惑星」(1984) 原作:フランク・ハーバート 「コットンクラブ」(1984) 原作:ジム・ハスキンス 「バトルランナー」(1987) 原作:リチャード・バックマン(スティーブン・キング) 「虚栄のかがり火」(1990) 原作:トム・ウルフ 「スカーレット・レター」(1995) 原作:ナサニエル・ホーソン 「真夜中のサバナ」(1997) 原作:ジョン・ベレント 「スフィア」(1998) 原作:マイケル・クライトン 「サイモン・バーチ」(1998) 原作:ジョン・アービング 「アンドリューNDR114」(1999) 原作:アイザック・アシモフ 「アイズ・ワイド・シャット」(1999) 原作:アルトゥール・シュニッツラー 「ヤング・ブラッド」(2001) 原作アレクサンドル・デュマ 「私は『うつ依存症』の女」(2001) 原作:エリザベス・ワーツェル 「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(2001) 原作:ピエール・プール 「ルールズ・オブ・アトラクション」(2002) 原作:ブレッド・イーストン・エリス 「ハットしてキャット」(2003)、「グリンチ」(2000) 原作:Dr.スース 「白いカラス」(2003) 原作:フィリップ・ロス 「悪女」(2004) 原作:ウィリアム・メイクピース・サッカレー 「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(2004) 原作:ヘレン・フィールディング 「トロイ」(2004) 原作:ホメロス 「サウンド・オブ・サンダー」(2004) 原作:レイ・ブラッドベリ 「SAYURI」(2005) 原作:アーサー・ゴールデン 「2番目のキス」(2005) 原作:ニック・ホーンビィ 「ダ・...

【関連書籍】破滅への二時間(Two Hours to Doom)

 ピーター・ブライアント(本名ピーター・ジョージ)作の『博士の…』の原作。1964年出版とかなり古い本ですがアマゾンにも古本として在庫があり、入手はかなり容易です。読んでみて感じたのはキューブリックはほとんど忠実にこの原作に倣って映画化しているという点。変更点はブラック・コメディ化した点を除けば、作中の人名と結末の改変、ストレンジラブ博士というキャラクターの追加くらいになります。  冷戦時代をご存知の方には秘密主義の旧ソ連の不気味さと、それに伴う共産主義の過大評価と反共主義者の暴走はリアルに感じられるかと思います。現在で言えば北朝鮮を巨大にしたようなイメージでしょうか。こういった小説がフィクションで済まされなかった事実は、キューバ危機</a>を挙げるまでもなく、日本近海でも大韓航空機撃墜事件として記憶されています。刻一刻と差し迫る世界滅亡へのカウントダウンというストーリーに、人一倍核戦争の危機を「心配して爆弾を愛するように」なっていたキューブリックが惹かれるというのもよく理解できます。  現在では全面核戦争で人類全滅という可能性は低くなり、こういったプロットは時代遅れですが、フェイルセーフというシステムが、いざその危機が訪れてみれば逆に障害になるという視点は今でも十分に有効で、特に震災と原発事故を経験した日本人には身に染みて感じられる筈です。『博士…』はブラック・コメディとピーター・セラーズの怪演ぶりに目がいきがちですが、フェイルセーフという名の安全神話に頼り切る危険性を一度考え直してみるという意味では、『博士…』もこの原作もかなり有用ではないかと感じました。  しかし本当に真面目な小説です。作者のピーター・ジョージは元イギリス空軍中尉だったそうですから、B-52爆撃機のクルー達には思い入れがあったのでしょう。彼らの軍人としての献身的な働きと大量殺戮への葛藤、そして国への、ひいては家族や故郷に対する痛切な想いを、登場人物中で一番丁寧に描き込んでいます。そんな思い入れには一瞥もくれず、核爆弾に跨がらせてICBMサイロに叩き込んだキューブリックの黒さと言ったら・・・アレックスを演じたマルコム・マクドウェルが「炭のように黒い」と評したそのブラックさと好対照を成す原作小説だと言えるでしょう。

【関連書籍】 KUBRICK(キューブリック)/ミシェル・シマン 著

  ミシェル・シマン著、内山一樹氏による豪華本。大判で写真も多いのも魅力だが、なんと言っても後半のキューブリックや関係者のインタビューが圧巻。所有しているのは1989年7月10日の初版本。入手した時は6900円が高いとは全く思わなかった。1999年にキューブリックが死去し、一斉にキューブリック本が出版される以前はイメージフォーラムのムック本とこの本が貴重な情報源だった。当然『アイズ ワイド シャット』は未収録なので「完全版」として復刻を望みます。

【関連書籍】イメージフォーラム増刊号 キューブリック/ダゲレオ出版

  1988年という古い本だが、完成度はかなり高い。ムック形式とはいえ当時はまとめて読めるキューブリック専門書籍がなく、大変重宝させていただいた。関係各位には深く感謝の意を述べたい。現在では古本屋かオークションでなければ入手できないが、需要はあると思うので『アイズ…』を加えた完全版としてぜひ再販して欲しい。書籍の内容は こちら 。

【関連記事】笹川ひろし監督、「ガッチャマン」アニメ映画化を示唆

 15日に放送された「渋谷LIVE!ザ・プライムショー」で、タイムボカンシリーズでメガホンを取ってきた笹川ひろし監督が、「科学忍者隊ガッチャマン」のアニメーション映画化を示唆した。  12日に実写映画化が発表されたばかりの「ガッチャマン」。番組終了間近のエンディングトークで、番組ホストを務めるジョン・カビラから今後の展開を聞かれた笹川監督は、「実写『ガッチャマン』が発表されましたけれども、アニメ『ガッチャマン』というのがあるかもしれません」とコメントした。「長編ですか?」と問うカビラに「どうでしょうね」と答え、最後は言葉を濁したが、「ガッチャマン」のアニメーション映画化が進行中であることをうかがわせた。  1962年に創業した当時は漫画専門のプロダクションだった竜の子プロダクション。この日の番組では、笹川監督が、漫画からアニメーションへの挑戦の苦悩を明かし、自身の作品作りの原点として、「手塚治虫」「アガサ・クリスティ」「2001年宇宙の旅」を挙げた。中学生のときに出会った手塚治虫作品に衝撃を受け、その後手塚治虫に自身の作品を送ったこと、アガサ・クリスティ作品のどんでん返しが作品作りの参考になったこと、スタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』で受けた衝撃がその後の作品にも生かされたこと、番組では貴重な話がいくつも飛び出した。  なお、12日に発表された実写映画版『ガッチャマン』は、2013年3月に公開されるアニメーション映画『ドラゴンボールZ』も手掛けた渡辺雄介が脚本を担当し、『カイジ 人生逆転ゲーム』の佐藤東弥監督のメガホン、松坂桃李、綾野剛、剛力彩芽、濱田龍臣、鈴木亮平の共演で、2013年夏に公開されることが発表されている。果たしてアニメーション映画化が実現するとしたら、いつごろの公開になるのか? さらなる発表を待ちたい。(編集部・島村幸恵) 「渋谷LIVE!ザ・プライムショー」はWOWOWプライムにて毎週月曜から金曜まで夜7時より放送中 (引用: シネマトゥデイ/2012年10月16日 )  やっぱり『ガッチャマン』のOPは『2001年…』が元ネタだったんですね。

【関連記事】『シャイニング』をコマ送りや逆回しにして分析する映画が登場!「ルーム237」の謎とは?

 第56回ロンドン映画祭で映画『ルーム 237(原題) / Room 237』が上映され、ロドニー・アシャー監督、プロデューサーのティム・カーク、声の出演のビル・ブレイクモアがティーチインに登場した。本作は、スタンリー・キューブリック監督作品『シャイニング』をコマ送りや逆回しにして、そこに隠されたメッセージを読み解くというファン垂ぜんもののドキュメンタリーだ。  タイトルとなったルーム237は、クローズ中のホテルを舞台にした『シャイニング』で、ヌードの美女、実は……が現れる謎の部屋。「最初は217という部屋番号だったのが、実際に舞台となったホテルに217の部屋があり、恐がられるとクレームがきて237にした」と生前キューブリック監督は説明したが、舞台になったホテルに217という部屋などない。  では237という数字は……? と解き明かされていく過程は、キューブリック監督のファンでなくともワクワクさせられること請け合いだ。「われわれが対しているのはIQ200の人物だ」というナレーションもあるように、ここまで仕掛けたキューブリック監督の頭脳に驚くとともに、それらを見つけ出した人々にも脱帽してしまう。  そのうちの1人が紛争地区を担当してきたABCニュースの特派員で、キューブリック研究家としても知られるブレイクモア。ブレイクモアは作中でインディアン殺りくやナチスによるユダヤ人大虐殺を示唆する部分を解説。「キューブリック監督はそれまで培ってきたテクニックを総動員して、最も恐い映画を作った。『シャイニング』には人類の歴史からの恐怖が盛り込まれている。人間は同じ過ちを繰り返してきた」と血塗られた歴史を暗示しつつ、そこから抜け出す道も示した同作の奥深さを語っている。  主演ジャック・ニコルソンのアルコール中毒がキャラクターに影響しているかという質問には、カークが「ジャックは(原作者の)スティーヴン・キングほどにはアル中ではなかったよ」と返答。ブレイクモアは『シャイニング』には、主人公のアルコール中毒に関する話題が出てくる、女医が登場するシーンを含むアメリカバージョンと、そのシーンがないイギリスバージョンが存在することを説明する。  「キューブリック監督になぜかと聞いたら『それが好きだから』という答えだった(笑)。彼のような偉大なアーティストは常にどんどん掘り下げていく。僕が考えるに...

【関連記事】スティーブン・キング「シャイニング」続編、2013年9月刊行へ

 スティーブン・キングの長編小説「シャイニング」(1977)の続編「Doctor Sleep」が、2013年9月24日に刊行されることになった。キング本人が自身のウェブサイトで発表した。  キングは昨年9月、続編を執筆中であることを公表し、その一部を米ジョージ・メイソン大学で行われた講演会で自ら朗読していた。それによると、「Doctor Sleep」ではひとり息子のダニー・トランス少年のその後が描かれる。成人してホスピスで働くようになったダニーには、人を苦しませずに死なせる力があったが、やがてあるバンパイア集団と戦うことになるというストーリー。  「シャイニング」は、スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演で製作された1980年の映画版でも広く知られる。同作では、ダニー・ロイドがダニー少年を演じていた。 (引用: 映画.com ニュース/2012年9月20日 ) いや、これはもう別物って言った方がいいんじゃないでしょうか。というか、直接的な続編にするとあれこれ言われるのがわかっているので、あえてこうしたんでしょうね。だったら続編じゃなくてもいいのにとは思うんですが、本人にとってはキューブリック版『シャイニング』があまりにも高評価なので『シャイニング』は俺の作品だ!とばかりに取り戻したいのかも知れません。どっちにしてもキューブリックとはすでに関係ないようなので、出版されても映画化されてもあまり興味はないですね。

【関連記事】スタンリー・キューブリックの名作『シャイニング』を分析したドキュメンタリー映画とは?(『ROOM 237』の製作者インタビュー)

 現在開催されている第50回ニューヨーク映画祭(50th N.Y.F.F)に出品されている注目のドキュメンタリー作品『ルーム 237(原題) / Room 237』について、Skypeの記者会見で監督のロドニー・アシャーとプロデューサーのティム・カークが語った。  同作は、映画界の巨匠スタンリー・キューブリック監督が1980年に製作したホラーの名作『シャイニング』に詳しい5人のエキスパートたちが、名作に隠された意図や謎を興味深い分析でひも解いていった話題のドキュメンタリー作品。  まずロドニー監督は、これだけ映画『シャイニング』に詳しいエキスパートをどこで発掘したのか、との質問に「ほとんどはインターネットで、この映画に関して検索していた際に知ることになって、その中でも特にジェイ・ウェイドナー、ジュリ・カーンズ、ジョン・フェル・ライアンらは、かなりアクティブにインターネットで『シャイニング』について情報を流しているんだ。そして、プロデューサーのティムが残りの二人、ジェフリー・コックスとビル・ブレイクモアを発見してくれた」と答えた。続いてティムは「ビル・ブレイクモアは、ABCニュースの録音を担当していて、彼にたどり着くまで時間がかかったが、彼にE-mailでスタンリー・キューブリックのことを語ったら、真っ先に出演をOKしてくれたんだ」と明かした。  映画内には、当然この名作を好きであろう、ロドニー監督やプロデューサーのティムの見解が入ってない。その理由については「まず、最初にあるスタイルを確立したんだ。それは、映画内に隠された意図をひも解いていく過程で、すぐに『シャイニング』に詳しい5人のエキスパートたちの顔(クロースアップ)に戻ることはせずに、あえて映像を通して彼らの言葉を説明するスタイルに集中したんだ。その中には(隠された意図や謎に関して)説得力のある見解もあれば、(観客を納得させるためには)難しい個人的な意見に近いものもあった。その中で、僕らは彼ら5人の見解をナレーションとしてボイスレコーダーに録音して、それらを送ってもらっているうちに、いつの間にか彼らの見解を中心に描くことになっていて、僕らの見解は外れていったんだよ」とロドニー監督が答えた。  原作者スティーヴン・キングは、スタンリー・キューブリック監督が製作した『シャイニング』を嫌っていたのは有名な話で、原作...

【関連記事】映画『時計じかけのオレンジ』劇中のレコード店に展示されたアルバムは何? レポート記事が話題に

 スタンリー・キューブリック監督作品『時計じかけのオレンジ』の劇中に登場するレコード店。店内に展示され、映像に映ったアルバムはどの作品なのか? そのレポート記事を英国のデザイナーJohn Coulthartが自身のサイトで発表し話題に 詳細は以下のURLのページでご覧になれます。 http://www.johncoulthart.com/feuilleton/2006/04/13/alex-in-the-chelsea-drug-store/ (引用: amass/2012年8月29日 )  『時計じかけのオレンジ』のロケで使用された「チェルシー・ドラッグストア」は現在マクドナルドになっています。実際のレコード店でロケされたのですから、そこに映っているレコードは当時発売されていたレコードである、という以上の意味は無いと思います。ただ、あからさまに作為的な点があって、2ケ所に前作『2001年宇宙の旅』のサントラがこれ見よがしに映っています。あとピンクフロイドの『原子心母』も2ケ所にあります。フロイドの優遇ぶりが気になりますね。

【関連記事】キューブリック監督の『フルメタル・ジャケット』25周年記念として、未収録写真や撮影日誌を搭載したiPadアプリを販売

 1987年公開のスタンリー・キューブリック監督作『フルメタル・ジャケット』の25周年記念として、主演マシュー・モディーンが映画の写真やダイアリーとともに、撮影当時のエピソードをつづったiPad用のアプリ「フルメタル・ジャケット・ダイアリー(原題) / Full Metal Jacket Diary」をリリースしたとDigital Spyなど複数媒体が報じた。  ベトナム戦争と狂気に襲われていく兵士たちを描いた本作で、モディーンは主演のジョーカーこと、海兵隊員ジェイムズ・T・デイヴィスを演じた。「『フルメタル・ジャケット』の撮影中、スタンリー・キューブリックは僕に、写真を撮って日記を付けておくようアドバイスしてくれた」と語るモディーンは、本アプリと同タイトルの著書を2005年に出版。今回のアプリは、本の内容を充実させ再び工夫を凝らして、インタラクティブなオーディオビジュアル本に仕上がったそう。  本アプリでは、絶版になった本に収められていた数百枚にわたる高画像の写真や、映画には未収録となったシーンの写真、撮影の様子をつづった日記を楽しむことができる。本アプリは、iTunes Storeで購入可能。日本円で1,300円。(鯨岡孝子) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2012年8月28日 )  クリスティアーヌはモディーンのカメラの腕を評価していましたね。購入したら論評してみたいと思います。

【俳優】楠原映二(Eiji Kusuhara)

 『アイズ ワイド シャット』で少女回春する二人の日本人の内の一人。つまりキューブリック作品に出演した貴重な日本人俳優。1975年にイギリスに移住した。主な出演作は『エレファント・マン』('80)など。  1947年1月2日東京生まれ。2010年4月23日、がんにより死去。63歳だった。

【俳優】伊川東吾(Togo Igawa)

 『アイズ ワイド シャット』で少女回春する日本人の一人を演じた。1983年イギリス移住、1986年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの劇団員となり、その後、舞台・映画・テレビ・ラジオに多数出演している。主な出演作は『限りなく透明に近いブルー』(1979)、『ラスト サムライ』(2003)、『SAYURI 』(2005)、『スピード・レーサー』(2008)など。  1946年9月26日東京都出身。

【関連記事】未製作のスタンリー・キューブリックの脚本2作が、テレビ映画とテレビミニシリーズ化?

 映画『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などでおなじみの映画界の巨匠スタンリー・キューブリック監督が執筆した未製作のニつの脚本が、テレビ映画とテレビミニシリーズとして製作されることがDeadline.comによって明らかになった。  これらは、製作会社エンターテインメント・ワンと、テレビ映画「キラー・ネット/殺人ゲームへようこそ」のスティーヴ・ラニングとフィリップ・ホブスの製作会社フィルコ・フィルムズによって企画されている。  キューブリック監督が執筆したが製作されなかった「ダウンスロープ(原題) / Downslope」と「ゴッド・フィアリング・マン(原題) / God Fearing Man」のニつの脚本が基になっているという。  「ダウンスロープ(原題)」は、歴史家シェルビー・フットが執筆した短編をキューブリック監督が脚色した作品で、南北戦争に従軍したジョン・S・モスビー大佐を描いている。このたび、同作をテレビ映画として製作するようだ。  一方、テレビミニシリーズ化されるという「ゴッド・フィアリング・マン(原題)」は、司祭であったハーバート・エマーソン・ウィルソンが、20世紀初期を代表する銀行強盗になった実話をもとにした作品で、テレビミニシリーズ化にあたり、スティーヴン・R・クラークがキューブリック監督の脚本を脚色することになっている。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2012年8月30日 )  この『ダウンスロープ』というのは『現金に体を張れ』の後「2~3年の間、私は南北戦争で活躍した南軍のゲリラ部隊。モズビー・レンジャーを扱った未完成に終わった脚本を書いていた」と語っていたものですね。『ゴッド・フィアリング・マン』は『突撃』の後『私は1600万ドル盗んだ』としてキューブリックがジム・トンプソンと共同で脚本を執筆したのですが、カーク・ダグラスが気に入らずボツになったものです。どちらもできれば観てみたい、特に後者には興味があります。続報を待ちましょう。

【関連記事】巨匠たちの青の時代 スタンリー・キューブリック 俺の眼を見つけた!

NHK BSプレミアム 2012年2月12日(日)  11時00分~12時00分(放送済)  「2001年宇宙の旅」で知られる映画界の鬼才、スタンリー・キューブリック。人見知りの激しい少年が1台のカメラを手にし、“映像の魔術”を獲得した瞬間を見つめる。  番組内容巨匠たちの無名時代「青の時代」にスポットを当て、飛躍のドラマを描くシリーズ。今回は、「2001年宇宙の旅」などで知られる映画界の鬼才スタンリー・キューブリックを取り上げる。映像の魔術師の原点は、16歳のとき。街角で撮ったルーズベルト大統領の死を憂う男の写真にあった。人見知りの少年が世界と向き合い、己を表現する“武器”を手にした瞬間である。雌伏の時代に隠されたキューブリックの映像の秘密に迫る。 出演者語り:礒野佑子 出演:クリスティアーヌ・キューブリック、ジェームズ・B・ハリス、アレクサンダー・シンガー、ギャレット・ブラウンほか (引用: NHKアーカイブス )  キューブリックのカメラマン時代に焦点を当て、キューブリックの移動撮影に対するこだわりの原点を紐解いていくという試みは、なかなか興味深かったです。ただ番組の構成上仕方ないのかもしれませんが、キューブリックのカメラに対する捉え方を「隠れ蓑が武器になった」とするくだりは、ちょっと紋切り型過ぎないか、と感じました。  確かにキューブリックは社交的な性格ではなかったため、カメラは隠れ蓑だったと捉える理由は分かるのですが、カメラを手にしたばかりの中学生時代は、近所の友達とつるんで写真を撮りまくっていたし、ハイスクール時代にはすでに一端のカメラマンを気取って「俺はお前たちとは違うんだ」という気概に満ちていたといいます。キューブリックはカメラを手にする事によって過剰なまでの自意識を育んでいったのであって、あまり「他人とのコミュニケートを避けるための逃げ場所」や「その場にいるための方便」としての意識はなかったのではないでしょうか。そうでないと、他人に嫌われようがどうしようが己の主張を貫き通すという唯我独尊ぶりや、そのためには手段を選ばないという強烈なエゴの持ち主だった事の説明がつきません。  幼い頃のキューブリックは、そんな強い自我を吐き出す方法を知らなかったため、他人と上手く接する事ができずに登校拒否になっていたのではないでしょうか。そんなキューブリックに...

【スタッフ】アレキサンダー・シンガー(Alexander Singer)

 キューブリックのタフト高校時代の友人。後に監督になる。『拳闘試合の日』ではセカンド・カメラマンを、『非情の罠』ではスチール・カメラマンを、『現金に…』ではアソシエート・プロデューサーを担当した。  キューブリックとの出会いは、タフト高校の学内誌『ポートフォリオ 1944年秋号』に掲載されたシンガーのSF小説『With The Patience of a Saint(聖なる者の忍耐)』をキューブリックが読み、「小説もイラストもすごく気に入った。二人で文学や芸術について話をしたい」といきなり学校の廊下で話しかけられたのがきっかけ。  他の作品では『もえつきた夏』(1961)、『アカプルコの出来事』(1965)、『地獄のアパッチ』(1971)、『グラマー強盗団』(1976)、『SFタイム・トラベル/シカゴ大火に遭った男たち』(1976)、『サンゴ礁の美女救出作戦!!シャーク・ハンター 』(1978)など。主にTVシリーズの監督として活躍していて『逃亡者』(1963)や『ザ・モンキーズ』(1966)、『スパイ大作戦』(1966)、『西部二人組』(1971)、『女刑事ペパー』(1974)、『女刑事ギャグニー&レイシー』(1981)、『冒険野郎マクガイバー』(1985)、『スタートレック:ネクスト・ジェネレーション』(1987)、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』(1993)、『スタートレック:ヴォイジャー』(1995)など。  1928年4月18日ニューヨーク出身。

【場所・地名】キャンプ・クライマックス(Camp Climax)

 『ロリータ』でロリータが母親によって送り込まれた少女だけのキャンプ場。「クライマックス」という名称は、ロリータが初めて性体験のクライマックス(初体験)を向かえた場所であるという事を暗示している。  因に原作だとキャンプは「Qキャンプ」、ロリータが初体験をしたQキャンプにある湖を「クライマックス湖」としていたが、湖の描写が省略されたので両方合わせて「キャップ・クライマックス」とされたようだ。

【関連記事】スタンリー・キューブリック監督×ジャック・ニコルソンの傑作ホラー『シャイニング』にプリクエルが誕生?

 スティーブン・キングの小説を映画化した、スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演による1980年の名作『シャイニング』。“最恐ホラー映画ランキング”常連の同作のプリクエル(前日譚)を、米ワーナー・ブラザースが準備している。  米ワーナー・ブラザースがスタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の傑作ホラー『シャイニング』(1980)のプリクエルを製作するようだ。  スティーブン・キングの同名小説を題材とした『シャイニング』は、コロラド州の山奥にある、かつて惨殺事件の起こったオーバールック・ホテルが舞台。そこで管理人の職を得た小説家志望のジャック・トランスが、妻ウェンディと霊感をもつ息子ダニーと新生活をスタートさせるが、次第に狂気に飲みこまれていくさまを描いた。妻子に斧を振りかざすトランス=ニコルソンの表情が完全にイッており、さまざまな映画雑誌&ウェブサイトで行われる“最恐ホラー映画ランキング”の読者投票でも、常に上位に選ばれている。  ワーナーはプリクエルに向け、『シャッターアイランド』の脚本家レータ・カログリディス、『ブラック・スワン』の製作総指揮ブラッドリー・フィッシャー、『アメイジング・スパイダーマン』の脚本家ジェームズ・バンダービルドをプロデューサーとして獲得し、これから企画開発を進めていくようだ。新作は、トランス一家がホテル暮らしを始める前のストーリーになるらしい。現在のところ、監督や脚本家は未定。  ちなみに、原作者のキングは昨秋、息子ダニーが主人公となる『シャイニング』続編小説を執筆していることを発表した。キングはキューブリック版の映画の内容に納得していないことで知られているが、この続編小説の映画化の可能性については一切伝えられていない。 (引用: GQ/2012年8月7日 )  前日譚をワーナーが映画として準備していて、続編をスティーブン・キングが執筆中ですか。要するにワーナーは『シャイニング第2弾』を創りたいんでしょうね。キングの続編って小説の続編なのか、TV版の続編なのかちょっとよく分かりませんが、いずれにしてもそれを原作に映画化すると、一番有名で影響力のあるキューブリックの『シャイニング』と繋がらなくなってしまいます。キングが映画版の続編を執筆するなんてありえないし、そうしたら残るは前日譚しかない、と想像できるので...

【関連記事】10年に1度の「史上最高の映画」投票結果発表 「市民ケーン」がついに陥落

 英BFI発行の「サイト&サウンド」誌が10年に1度、世界中の映画評論家を対象に実施する「史上最高の映画(Greatest Films of All Time)」アンケートの2012年版投票結果が発表され、1962年以来50年にわたって首位を堅守してきたオーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」に代わり、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」が栄誉を勝ち取った。  今回は、846人の評論家や研究者、映画祭プログラミング担当、配給会社スタッフが投票。その結果、191票を獲得したアルフレッド・ヒッチコック監督、ジェームズ・スチュワート&キム・ノバク主演の「めまい」(1958)が史上最高の映画に選ばれた。「めまい」は、ヒッチコックの死去2年後の1982年の投票で初めて第7位に登場。以来、徐々に順位を上げてきたという(前回の2002年は第2位)。  一方、50年にわたって君臨した「市民ケーン」は今回第2位(157票)。第3位には、107票を獲得した小津安二郎監督の「東京物語」がランクインした。なお評論家とは別に、358人の映画監督による「史上最高の映画」の投票結果も発表されているが、そちらでは「東京物語」が第1位に選ばれている。映画監督のなかにはマーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、クエンティン・タランティーノ、ウッディ・アレン、マイク・リーらが含まれている。 評論家が選んだトップ10は以下の通り。 「めまい」(58/アルフレッド・ヒッチコック) 「市民ケーン」(41/オーソン・ウェルズ) 「東京物語」(53/小津安二郎) 「ゲームの規則」(39/ジャン・ルノワール) 「サンライズ」(27/F・W・ムルナウ) 「2001年宇宙の旅」(68/スタンリー・キューブリック) 「捜索者」(56/ジョン・フォード) 「これがロシアだ(カメラを持った男)」(29/ジガ・ベルトフ) 「裁かるゝジャンヌ」(27/カール・テオドール・ドライエル) 「8 1/2」(63/フェデリコ・フェリーニ) 映画監督が選んだトップ10は以下の通り。 「東京物語」(53/小津安二郎) 「2001年宇宙の旅」(68/スタンリー・キューブリック) 「市民ケーン」(41/オーソン・ウェルズ) 「8 1/2」(63/フェデリコ・フェリーニ) 「タクシードライバー」(76/マーティン・スコセッシ) ...

【キューブリック展】米ロサンゼルスで今秋スタンリー・キューブリック回顧展開催へ

 1999年に死去したスタンリー・キューブリック監督の作品を振り返る回顧展が、今秋11月から米ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)で開催されることになった。  同展では、キューブリックが映画監督デビューする以前に在籍していた写真雑誌「ルック」用に撮影した写真から、数々の映画の脚本や製作時の写真、カメラ、衣装、小道具などが展示される。また、「アーリアン・ペーパーズ(The Aryan Papers)」と「ナポレオン」というふたつの未完の企画も何らかの形で紹介される予定だ。会期は11月1日~2013年6月30日。  ロサンゼルス・カウンティ美術館では近年、「アートと映画」というテーマに力を入れており、キューブリック展もその一環。10月27日には、キューブリックと米アーティストのエド・ルシェにオマージュを捧げる「Art + Filmガラ」も開催される。グッチ主催の同ガラでは、レオナルド・ディカプリオとエバ・チャウがホストを務め、スティーブン・スピルバーグ監督がキューブリックに捧げるスピーチを行うことになっている。  さらに現在、2016年の開館を目指し、ロサンゼルス・カウンティ美術館の隣に映画芸術の総合博物館を建設する計画も進行中だ。 (引用: 映画.com速報/2012年7月27日 )  キューブリック・フォロワーの代表格、スピルバーグがスピーチですが。これはすごいかもしれません。日本に来てほしいけど・・・どうなることやら。

【家族】ファイト・ハーラン(Veit Harlan)

 キューブリックの三番目の妻、クリスティアーヌ・スザンヌ・ハーランの叔父。ただドイツ映画史に詳しい方なら、ナチの悪名高きプロパガンダ御用達監督であり、ゲッペルスのお気に入りの監督だった事で有名。その最たるものが『ユダヤ人ジュース』(1940)、そしてベルリン陥落二週間前に完成した戦意高揚映画『コルベルク』(1945)だ。キューブリックはこの叔父と実際に会った事があり、その際に「本当は嫌だったがあの時は従うしかなかった」と話していたそうだ。それが本心かそうでないかは知る術はないが、姪がユダヤ人と結婚してしまったのだから本音を語るはずはないだろう。  戦後は軽い処罰の後、監督業を続けていたそうだ。クリスティアーヌはキューブリックと出会う前、ドイツのTVや映画に出演していたのは、この叔父の影響力があってこそだろう。そのTVで見たクリスティアーヌをキューブリックは見初めてしまうのだから、運命というものは分からない。  主な出演作品は『あかつき』(1933)、『別れの曲』(1934)、『ジャン・ダーク』(1935)。主な監督作品は『支配者』(1937)、『青春』(1938)、『偉大なる王者』(1942)、『支配者』(1937)など。  1899年12月22日ドイツ・ベルリン出身、1964年4月13日死去、享年64歳。

【交流録】スティーブン・スピルバーグ(Steven Spielberg)

 現在最高の映画監督の一人。キューブリック・フォロワーとしても有名で、しかも実際親しく交流していた数少ない同業者。キューブリックは中でも『E.T.』を高く評価していて、実際「ファンタジーでは君にかなわない」と言わしめた。キューブリックにはない子供のような純粋な視点と高いエンターテイメント性、親しみやすいストーリーは万人受けするもので、そういった映画を作らせたら右に出る者はいない、と言えるほど。その印象が強いせいか、メッセージ性や芸術性の高い作品は軽視されがちだったが『シンドラーのリスト』や『プライベート・ライアン』ではその面でも高い評価を得、オスカーに輝いている。  映画ファンには何かと軽く見られがちなスピルバーグだが、個人的にはキューブリックに匹敵するほど偉大な監督だと認識している。ただその方向性と間違えなければ、という但し書きが付く。上記の『シンドラー…』も『ライアン』も、そしてキューブリックが長い年月をかけ、人間と機械の存在意義を問いかけようとした『A.I.』も、そこにどうしようもない「軽さ・浅さ」を感じてしまう。そんな小難しい事は他の監督に任せて是非エンターテイメントに徹して欲しい。そうすれば間違いなく第一級の素晴らしい作品を撮ってくれるに違いない。  主な監督作品は『ジョーズ』(1975)、『未知との遭遇』(1977)、『1941』(1979)、『E.T.』(1982)、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989)、『ジュラシック・パーク』(1993)、『シンドラーのリスト』(1993)、『ロストワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、『プライベート・ライアン』(1998)、『宇宙戦争』(2005)、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)、『リンカーン』(2012)など。製作として参加した作品も多数あり。  1946年12月18日アメリカ・アハイオ州出身。

【関連記事】戦争映画ベスト10が決定!1位に輝いたのは『プライベート・ライアン』

 PS3/Xbox360用新作ソフトで、ミリタリー・シューターゲームの「SPEC OPS: THE LINE」が6月29日に発売となるのを記念し、イギリスのエンタメサイトdigitalspyとゲーム会社の2K Gamesが組んで、戦争映画ベスト10の投票を行った。  その結果、1位に輝いたのは、1998年のスティーヴン・スピルバーグ監督作『プライベート・ライアン』。第二次世界大戦のノルマンディ上陸作戦の中で、8人の兵士たちが一人の兵士の救出に立ち向かった実話を描いた本作には、投票者の23%が一票を投じた。  次点は、1979年のフランシス・フォード・コッポラ監督の映画『地獄の黙示録』、3位は2001年のリドリー・スコット監督の映画『ブラックホーク・ダウン』。  上位三作が、ロンドンの映画館で一日のみ、マラソン上映会が催されるという。  ベスト10は以下の通り。 『プライベート・ライアン』 『地獄の黙示録』 『ブラックホーク・ダウン』 『フルメタル・ジャケット』 『大脱走』 『ハート・ロッカー』 『イングロリアス・バスターズ』 『プラトーン』 『U・ボート』 『荒鷲の要塞』 (鯨岡孝子) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2012年5月20日 )  公開当時非常に評価が高く、アカデミー作品賞まで受賞した『プラトーン』が8位で、「『プラトーン』に比べると衝撃度に劣る云々・・・」と酷評された『フルメタル…』が4位ですか。もうね、キューブリックのお家芸とまで化してますねこの現象。ただ1、2、3位が鉄板なのでこれ以上の順位アップは望めそうにないですが。

【関連記事】『カポーティ』『マネーボール』のベネット・ミラー監督が、キューブリックの名作『バリー・リンドン』への思い入れを語る!

 映画『カポーティ』や『マネーボール』のベネット・ミラー監督が、アカデミーのメンバーの特別試写会で、スタンリー・キューブリックの名作『バリー・リンドン』についての思い入れを語った。  同作は、あるアイルランドの青年(ライアン・オニール)が、18世紀ヨーロッパ貴族社会で成り上がっていく栄華と没落の半生を描いた作品で、当時の世界観を忠実に再現していることでも注目を浴びた作品だ。  ベネット・ミラー監督にとって名作『バリー・リンドン』とは「これまで鑑賞した映画の中でも、最も美しい映像の映画だと思っている。NASAのために開発されたレンズや、改造されたカメラなども興味あるが、映画内のすべての分野で高いレベルに到達していると思っているんだ」と語り、最も好きな作品の一つだったそうだが、これまで一度も映画館で鑑賞したことがなかったらしい。  この映画を配給したワーナー・ブラザースには、唯一アンサー・プリント(完成した映画が現像所から戻ってきた最初のプリント)しか残っていなかったそうで、「僕らが今回の試写のために、そのアンサー・プリントを送ってくれるようにワーナーに頼んだら、このプリントしかないため無理だと言われたんだよ。だが、彼らはこの試写のために特別に新たなプリントを用意してくれたんだ」と明かした。  忠実に再現された時代背景について「キューブリックが予算の都合で映画化できなかったナポレオンを題材にした映画を通して、おそらく彼はこの時代(バリー・リンドン)の背景に興味を持ったと思うんだ。ただ、そのナポレオンのリサーチが、この映画で描かれているズーム・インとズーム・アウトのスローペースで描くことを決断することになったのかまではわからないが、映画内のスタイルやストーリーが鑑賞した後に、いつの間にか僕らの中で個人的なものになっている。特にナレーションの使い方が、まるでキューブリックの頭脳をのぞいているか、あるいは彼の観察の仕方を見せられている気がして、とても興味深いと思う」と語った。 (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2012年5月27日 )  『バリー…』を映画館でしかもフィルム鑑賞とは羨ましい。まあ同じ業界人だから許されたことですが、それよりも気になったのはオリジナルネガが残ってないなんて、ものすごく残念。昔名画座で観たもの結構フィルムの状態が悪かった記憶がありますが、これで...

【ロケーション】クラヴィウス基地(Clavius Base)

 『2001年宇宙の旅』で、 月のクラヴィウス・クレーターあるアメリカの月面基地。かなり大規模な基地で、民間人のコミュニティまで存在している。その月面の生活も描写する予定だったが、試写のあと最終的にはカットしてしまった。

【台詞・言葉】虹(Rainbow)

 『アイズ ワイド シャット』で、最初のパーティーでビルとモデルが交わす会話に「虹の麓」という台詞が登場する。その後ビルが赴くのは「レインボー貸衣装店」。虹の麓には宝物が埋まっている?虹を渡れば不思議の国へ行ける?『不思議の国のアリス』?『鏡の国のアリス』?さて、「虹」の持つ意味とは?

【台詞・言葉】わたしを噛んだ犬の毛(Hair of the dog that bit me)

 『シャイニング』に出てくるこの「わたしを噛んだ犬の毛」という台詞、全くもって意味不明ですが「Hair of the dog 」には「迎え酒」という意味があって、かみついた狂犬の毛を取ってつけるとその傷が治るという迷信からそう言うのだそうです。つまり、「私に噛み付いた狂犬(以前飲んだバーボン・オン・ザ・ロックで二日酔いなので)の犬の毛(迎え酒でバーボン・オン・ザ・ロック)が欲しい」とジャックは言っているのですね。日本流に言うなら「毒を以って毒を制す」でしょうか。まあ単純に「迎え酒で」と言えば常連なら通じそうです。  このやりとりで分かるように、かなりアルコールに依存している生活が伺えます。キューブリックがコンチネンタル版でアルコール依存症の話をばっさりカットしたのは、このシーンがあるから説明は要らない、と思ったのでしょう。それでしたら字幕は「二日酔いには迎え酒」とでも意訳してもらえれば分かりやすかったんですけどね。

【関連記事】英誌が選ぶ「スティーブン・キング原作映画ベスト20」

 英Total Film誌が、モダンホラーの巨匠スティーブン・キング原作の映画およびテレビドラマ50作品をランキングした。  多作なキングの小説を原作とするたくさんの映像作品のなかから第1位に選ばれたのは、フランク・ダラボン監督、ティム・ロビンス主演作「ショーシャンクの空に」(1994)。希望をテーマにした名作として、広く支持されている作品だ。原作「刑務所のリタ・ヘイワース」は、キングの非ホラー系小説を集めた中編集「恐怖の四季(Different Seasons)」に収められている。  ダラボン監督作品は、3位の「グリーンマイル」、8位の「ミスト」と合わせて、実に3作品がトップ10にランクイン。キングとの相性の良さを感じさせる。逆に2位の「シャイニング」は、映画としては高く評価されているものの、原作との違いが多く、キングがキューブリック監督を批判していたことは有名だ。  なお、今回の50作品は、ベストからワーストへとランキングされており、実質30位以下はワースト作品という扱いになっている。最下位の50位には、「マングラー2」(02)がランクインした。  トップ20は以下の通り(映画と異なる場合のみ、原作邦題を付記)。 「ショーシャンクの空に」(94/フランク・ダラボン監督) 原作「刑務所のリタ・ヘイワース」 「シャイニング」(80/スタンリー・キューブリック監督) 「グリーンマイル」(99/フランク・ダラボン監督) 「スタンド・バイ・ミー」(86/ロブ・ライナー監督) 「ミザリー」(90/ロブ・ライナー監督) 「キャリー」(76/ブライアン・デ・パルマ監督) 「黙秘」(95/テイラー・ハックフォード監督) 原作「ドロレス・クレイボーン」 「ミスト」(07/フランク・ダラボン監督) 原作「霧」 「デッドゾーン」(83/デビッド・クローネンバーグ監督) 原作「デッド・ゾーン」 「ザ・スタンド」(94/米ABCのミニシリーズ) 「イット(It)」(90/トミー・リー・ウォレス監督/米ABCのミニシリーズ) 「1408号室」(07/ミカエル・ハフストローム監督) 「アトランティスのこころ」(01/スコット・ヒックス監督) 「ゴールデンボーイ」(98/ブライアン・シンガー監督) 「クリープショー」(82/ジョージ・A・ロメロ監督) キング脚本作品 「バトルランナー」(87/ポ...

【関連記事】『時計じかけのオレンジ』の公開直前に、ニューズウィーク誌の表紙を飾ったスタンリー・キューブリック監督、その写真を撮ったのは本人だった!

 映画『時計じかけのオレンジ』が1972年2月に全米公開されるにあたり、ニューズウィーク誌の1月3日号でスタンリー・キューブリックの写真が表紙を飾った。撮影機材を右手に持ち、左手人差指がこちら側に差し向けられたキューブリックの顔のアップ写真を、どこかで目にしたことがある人も多いだろう。実はこの写真を撮ったのは、ほかでもない、キューブリック本人だったのだそう。  当時、MGMやワーナーなどで宣伝・マーケティングの重職につき、キューブリックからも絶大な信頼を得て、密接に仕事をしていたマイク・カプランが、ウェブサイトmoviefone.comに寄せたコラムにおいて、メディアでの取り上げられ方について、キューブリックがいかにコントロールフリークだったかを語っている。  キューブリックは、「インタビュー記事の中で、自分が語った受け答えについては、本意を正確に伝えていると納得できるまで徹底的に校正をほどこした」そうで、「何日も費やして、満足のいくまで表現をそぎ落としていく。その結果、見事なまでにさえわたった表現ができあがった」のだそう。  映画監督として名声を確立する以前に、すでにルック誌に掲載された一連の写真によりカメラマンとして一級の腕前を見せていたキューブリックが、表紙の写真に並々ならぬこだわりを見せたのは当然だった。特集記事に合わせて表紙が決定したとき、「わたしが撮影すると伝えてくれ。仕様を聞いておいてほしい」とカプランに伝えたそうだ。  「ニューズウィーク誌のカメラマンが撮らない表紙なんて前代未聞」とアートディレクターのひんしゅくを買うも、結局、特集記事の大きさに、キューブリックの主張が通った。キューブリックは、エグゼクティブ・プロデューサーを撮影位置に立たせ、1時間かけて照明やアングルを調節した末に、最後に自らがその位置に立ち、プロデューサーにただカメラのボタンだけを押させた、とカプランはつづっている。(鯨岡孝子) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2012年3月4日 )  まあ、キューブリックらしいエピソードではありますね。その表紙が上記です。かっこいいじゃないですか、監督!風船売りのおじさん(クリスティアーヌ談)の実態とは全然違いますね。

【俳優】リサ & ルイーズ・バーンズ(Lisa & Louise Burns)

 『シャイニング』で双子の少女の幽霊を演じた。左がリサで右がルイーズ。現在リサは文学と言語学の学位を取得、ルイーズは微生物学者になっているそうだ。最近はメディアや関連イベントによく顔を出している。  二人とも1968年生まれでロンドンに在住。ご両人の公式Xは こちら 。

【トリビア】カラス(Crow)

 西洋では「死を招く鳥」とされている。『アイズ アイズ シャット』では、ビルの身代わりになると宣言した謎の女を連れて行く従者が付けていた仮面がカラスで、まさしく「死を招いて」いる。

【関連記事】米誌「過大評価されているアカデミー賞受賞作18本」を発表

 アカデミー賞といえば映画界最高の栄誉と言われているが、過去に作品賞を受賞した作品の中には、実は、首を傾げたくなるものも少なくない。米エンターテインメント・ウィークリー誌は、第84回アカデミー賞授賞式を記念して、これまでに作品賞を授与された映画のなかで、過大評価されていると思われる作品を選出。昨年作品賞を受賞した「英国王のスピーチ」や「アメリカン・ビューティー」「恋におちたシェイクスピア」といった近年の作品から、「わが谷は緑なりき」「マイ・フェア・レディ」「80日間世界一周」などの「名作」まで、計18作品を挙げている。  ちなみに、以下はエンターテインメント・ウィークリー誌が選んだ過大評価作品と、その選考理由。 「わが谷は緑なりき」(41)……「市民ケーン」に勝ったという事実は、いまだに犯罪行為といえる 「地上最大のショウ」(52)……時代遅れで、陳腐でナンセンス。なのに、「真昼の決闘」に勝っている 「80日間世界一周」(56)……ジェームズ・ディーンの「ジャイアント」が取るべきだった 「マイ・フェア・レディ」(64)……「博士の異常な愛情」が取るべきだった 「わが命つきるとも」(66)……「バージニア・ウルフなんかこわくない」のほうがずっとまし 「オリバー!」(68)……救いようがないほど古くさくて凡庸。同年には「2001年宇宙の旅」と「ローズマリーの赤ちゃん」という傑作があったのに、ノミネートすらされていない 「普通の人々」(80)……もっとも許せないのは、「レイジング・ブル」を負かしたという事実。これまでのアカデミー賞の歴史のなかで、もっとも理解に苦しむ選考 「炎のランナー」(81)……これが「レッズ」や「レイダース 失われたアーク《聖櫃》」より優れた映画だって? 「ガンジー」(82)……ベン・キングズレーは素晴らしい。でも、同年の「E.T.」や「トッツィー」のほうが良いと思わない? 「愛と哀しみの果て」(85)……「蜘蛛女のキス」「女と男の名誉」といった凡庸なライバルに救われた 「ラスト・エンペラー」(87)……フラッシュバックが多いとはいえ、映像的には魅了してくれる。しかし、主人公が退屈きわまりない 「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(90)……「グッドフェローズ」が、この長ったらしくて説教臭いケビン・コスナーのエゴ丸出し映画に負けたとは 「フォレスト・ガンプ」...

【小説家】テリー・サザーン(Terry Southern)

 『博士の異常な愛情』でキューブリックが脚本を依頼したビートニクの小説家。その型破りなライフスタイルはキューブリックと対極を成すもので、キューブリックはその破滅的なセンスを『博士…』の脚本に求めた。それは十分に脚本に反映され、真面目な小説だった『赤い警報(破滅への二時間)』をブラック・コメディに改作するに当たり、サザーンは大きな貢献をした。  その後、MGMフィルムウェイズが出した「『トム・ジョーンズの華麗な冒険』の監督が『博士の異常な愛情』の脚本家と出会ったら何が起きる?」という広告にキューブリックが反発、法的措置に訴えると警告するまでに。そしてサザーンの貢献度を正しい位置にする、としてクレジットはキューブリック、ピーター・ジョージに続き3番目である旨を発表した。  原案・脚本家としてキューブリックとトラブルになった『ラブド・ワン』(1965)を始め『シンシナティ・キッド』(1965)、『コレクター』(1965)、『サンタモニカの週末』(1967)、『カジノ・ロワイヤル』(1967)、『バーバレラ』(1968)、『キャンディ』(1968)、『マジック・クリスチャン』(1969)、『イージー・ライダー』(1969)、『ウーピー・ゴールドバーグの ザ・テレフォン』(1988)などに参加。『キャンディ』、『マジック・クリスチャン』は原作者でもあった。キューブリックと一時映画化を検討した『ブルー・ムーヴィー』は小説として1970年に発表している。  1926年5月1日テキサス州アルバラド出身、1995年10月29日死去、享年71歳。

【撮影・技術】スリット・スキャン(Slit Scan)

 『2001年宇宙の旅』のスター・ゲートの 「光の洪水」のシーンで使用された装置。キューブリックが「何かが通り抜けるような感じ」と指示を出し、ダグラス・トランブルがこれを開発、実現した。黒い紙等にスリット状の隙間を開け、後ろから様々な色の光源を当てた後、シャッターを開放にしてカメラを前後に動かしながらスリットからこぼれた光源を撮影するという手法。この作品の影響で近年のSF映画における「ワープ」の表現として定着した。

【関連記事】米タイム誌が選ぶ「寒そうな映画」ベスト10

 リーアム・ニーソンがアラスカの極寒の地でオオカミと闘う「ザ・グレイ(原題)」(ジョー・カーナハン監督)が全米で公開されたのを機に、米タイム誌が「寒そうな映画」のベスト10を発表した。  戦慄をもたらす恐怖映画ではなく、文字通り、見ているだけで凍えそうな極寒の地が舞台となった映画のリスト。しかし、なかにはスタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」のように、その両方を兼ね備えた作品もあるようだ。 ベスト10は以下の通り(順不同)。製作年度のあとは舞台となった寒い場所 ▽「ファーゴ」(96) 米ミネソタ州&ノースダコタ州 ▽「ドクトル・ジバゴ」(65) ロシア ▽「極北のナヌーク(極北の怪異)」(22) カナダ北東部 ▽「生きてこそ」(93) アンデス山中、チリとアルゼンチンの国境 ▽「ぼくのエリ 200歳の少女」(08) スウェーデン、ストックホルム郊外 ▽「遊星からの物体X」(82) 南極大陸 ▽「ホワイトウイザード 極光伝説」(87) ノルウェー北部 ▽「シャイニング」(80) 米コロラド州ロッキー山脈のホテル ▽「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」(80) 惑星ホス ▽「デイ・アフター・トゥモロー」(04) アメリカ北東部 (引用: 映画.com ニュース/2012年1月30日 )  やっぱり登場『シャイニング』(笑。でも、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』は寒そうでした?あの惑星のシーンだけですよね?個人的には邦画ですが『八甲田山』を挙げたいです。『シャイニング』よりよっぽど寒い!

【関連記事】仏誌が選ぶ「映画の中のファムファタル25人」

 ダニエル・クレイグ主演、「007」シリーズ最新第23作「007 スカイフォール(原題)」のボンドガールにフランスの若手女優ベレニス・マーロウが決定したことを記念し、仏GQ誌が「映画の中のファムファタル25人」を発表した。  サム・メンデス監督が白羽の矢を立てたマーロウは、仏国内でもそれほど知名度は高くなく、主にテレビ向けの作品に出演していた程度だったが、同誌は「彼女の茶色の髪と瞳は、イタリア女優モニカ・べルッチのような美しさ」と評している。  その他、ゴダール作品のアンナ・カリーナ、伊映画「愛の嵐」で裸の上半身にサスペンダーのみの姿で、ナチスの帽子をかぶって踊る若き日のシャーロット・ランプリングや、「ドンファン」のブリジット・バルドーとジェーン・バーキンの美しい同性愛シーンなど、妖艶な魅力で男をとりこにする美女たちの名がずらりと並んだ。「映画の中のファムファタル」に選ばれた女優と作品は以下の通り。 ▽ベレニス・マーロウ「007 スカイフォール(原題)」(12) ▽ソフィー・マルソー「女写真家ソフィー」(00) ▽ニコール・キッドマン「アイズ・ワイド・シャット」(99) ▽ブリジット・バルドーとジェーン・バーキン「ドンファン」(73)47395 ▽サルマ・ハエック「デスペラード」(95) ▽ジュリー・クリスティ「ダーリング」(65) ▽シャーロット・ランプリング「愛の嵐」(73) ▽ジャクリーン・ビセット 「ザ・ディープ」(77) ▽ペネロペ・クルス「ブロウ」(01) ▽ソフィア・ローレン「昨日・今日・明日」(63) ▽ジェシカ・アルバ「シン・シティ」(05) ▽ミシェル・ファイファー「スカーフェイス」(83) ▽ウルスラ・アンドレス「007 ドクター・ノオ」(62) ▽ナタリー・ポートマン「クローサー」(04) ▽リュディビーヌ・サニエ「スイミング・プール」(03) ▽アンナ・カリーナ ジャン=リュック・ゴダールのすべての作品 ▽ブルック・シールズ「青い珊瑚礁」(80) ▽エバ・グリーン「ドリーマーズ」(03) ▽エバ・メンデス「アンダーカヴァー」(07) ▽ロミー・シュナイダー「太陽が知っている」(68) ▽カトリーヌ・ドヌーブ「昼顔」(67) ▽ジェーン・フォンダ「逃亡地帯」(66) ▽ハル・ベリー「ソードフィッシュ」(01) ▽ジーン・セバーグ「勝手にしやが...

【関連記事】巨匠スタンリー・キューブリックの初長編作品『恐怖と欲望』が初めてテレビで放映決定!

 映画『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などで知られる映画界の巨匠スタンリー・キューブリックが、1953年に初めて長編作品を手掛けた『恐怖と欲望』が、テレビで初放映されることがエンターテインメント・ウィークリー誌によって明らかになった。  これは、アメリカのケーブルチャンネル、ターナー・クラシック・ムービーが企画した映画24時間マラソンの一部として放映されるもので、12月14日夜8時(アメリカ東部時間)に放送されることになっている。  同作品は、部隊がやられて4人の生き残った兵士が安全な場所へ移動しようとするが、道中である女性と出会ったことで、複雑な環境に陥っていくという反戦を訴えたドラマ作品。その後、監督としても名をはせたポール・マザースキーが俳優として出演していることでも注目の作品だ。  ちなみに、キューブリックはこの作品を15人のスタッフとともに制作し、批評家などの間でも評価が高いが、彼はこの作品を気に入っておらず、公開後出来るだけ多くのプリントを彼自身が購入してしまった。  さらに同作品は、1993年にテルライド映画祭で上映され、その後も何度か各地の映画祭で上映されていたが、テレビでは今回が初めての放映となる。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki) (引用: シネマトゥデイ映画ニュース/2011年12月5日 )  なんかここまできたらもうオフィシャルにビデオ化していいんじゃないですかね?当人はどう思うか分かりませんけど。

【俳優】アーリス・ハワード(Arliss Howard)

 『フルメタル・ジャケット』で、ジョーカーの戦友、カウボーイを演じた。  他の主な出演作は『ジェームズ・スペイダーの明日に向って走れ』(1983)、『ザ・デイ・アフター 』(1983)、『跳べ!シルベスター』(1985)、『ジェームズ・スペイダーの明日に向って走れ』(1983)、『ジェームズ・スペイダーの明日に向って走れ』(1983)、『ドア・トゥ・ドア/落ちこぼれセールスマン特訓中! 』(1985)、『ライトシップ』(1985)、『危険な誘惑 』(1986)、『ハイスクールでつかまえて』(1988)、『テキーラ・サンライズ』(1988)、『メン・ドント・リーブ』(1990)、『ウォッチャー』(1990)、『フォー・ザ・ボーイズ』(1991)、『デイズ・オブ・クライシス/イラン人質救出作戦』(1991)、『トワイライト・サマー』(1992)、『ジャック・ルビー』(1992)、『ワイルダー・ナパーム』(1993)、『サンドロット/僕らがいた夏』(1993)、『ナチュラル・ボーン・キラーズ 』(1994)、『ネオナチへの潜入/あるジャーナリストの闘い』(1995)、『3人のエンジェル』(1995)、『ジョンズ』(1996)、『審判』(1996)、『アミスタッド』(1997)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、『レッサー・エヴィル』(1998)、『最後のガンマン/悪名の町』(1999)、『マップ・オブ・ザ・ワールド』(1999)、『記憶の棘』(2004)、『コロンバインの空に コロンバイン高校事件を乗り越えて』(2005)、『アウェイク』(2007)、『きみがぼくを見つけた日』(2009)、『マネーボール』(2011)、  1954年10月18日、ミズーリ州インディペンデンス生まれ。

【登場人物】カウボーイ(Cowboy)

 『フルメタル・ジャケット』で、パリスアイランド時代のジョーカーの友人。ベトナムのフバイで再会するが、フエの市街戦でベトコン少女に狙撃されて、あえなく戦死する。原作ではフエでは死なず、その後のジャングル戦でかなりショッキングな死に方をするが、キューブリックが採用しなかった理由は、あのアカデミー賞受賞のベトナム戦争映画とそっくりだからでは?と睨んでいます。ニックネームの由来は、テキサス出身で馬好きという理由から。

【プロップ】ニュースパッド(Newspad)

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 『2001年宇宙の旅』で、ボーマンとプールが BBCニュースを見るノート状のTV受像機。 小説版では 「世界の主要新聞が瞬時に読める電子新聞」として、アリエス1B宇宙船内でフロイド博士が読んでいる設定として登場している。でもこれってまさしく「iPad」と「インターネット」。そう考える人は多かったのかiPad裁判のトンデモ主張に引用されちゃうとは・・・。さすがにキューブリックもクラーク先生もこれを知ったら閉口でしょうね。  因みにプロダクトをデザインし、キューブリックに提供したのはIBM。右下にロゴが確認できます。